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ミステリの祭典

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深壬さんの登録情報
平均点:6.94点 書評数:16件

プロフィール| 書評

No.16 8点 猫丸先輩の推測
倉知淳
(2004/02/19 11:35登録)
 相変わらずですが、凄く楽しませてもらいました。
 「カラスの動物園」「失踪当時の肉球は」のラスト。これはかなり良かった。あと、「夜届く」は意外だった。そもそも、このシリーズ(倉知氏のスタンスか?)作品は「全く無関係に近いポジの人」がラストでいきなり絡んでくる所が面白い。
 あと、今回は「花見」と「サンタ」で、自分が予測した所を、思いっきり切られました。全然駄目。
 んんん。猫丸先輩には振り回されてばかりですが、ついて行く価値は、存分にある気がします。


No.15 2点 ペルシャ猫の謎
有栖川有栖
(2004/02/19 11:28登録)
 つまらない、というより、変に疲れた作品。
 ミステリを楽しみに読み始めた者にとっては、こんなにラストで疲れがくる作品も、失礼ながらに珍しい。
 ラストが「ない」に等しかったり「スタンダード過ぎ」て、面白くなかったり。
 すみませんが、オススメはしません。


No.14 4点 英国庭園の謎
有栖川有栖
(2004/02/14 13:13登録)
 『英国庭園』の舞台設定は、やっぱ作者満足なだけだった気がしてなりません。動機や追いつめ方は悪くは無いものの、やっぱりどこか、しっくりこない。
 私的に『完璧な遺書』と『ジャパウォッキー』は良かったと思ってますが、後作の方の時計謎はもう少し謎っぽくして欲しかったと。
 申し訳ないながらに、イマイチだったかなぁ。


No.13 7点 死にぞこないの青
乙一
(2004/02/12 19:37登録)
 面白かったのは事実だし、ラストも私的には納得した終わり方だったンだけど、やっぱ「GOTH」「夏と花火と〜」を読んだ者としては、少し物足りない。
 主人公の純真さと、「先生」というラベルの見え方なんかも、妙にリアルで。
 でも、やっぱ。もう少し!と、言いたい。


No.12 5点 ロシア紅茶の謎
有栖川有栖
(2004/02/12 19:33登録)
 表題作『ロシア紅茶の謎』と『赤い稲妻』で5点。
 私的に、やっぱこの手の短編集では、”謎解き”以上のものは、あまり得られない気がします。
 でも『ロシア』はトリックと、綿密な計画と心情を思わせる状況、『赤い』は意外性ですね。
 これだけでも、楽しめた と、私的には言えました。はい。


No.11 8点 模倣犯
宮部みゆき
(2004/01/27 15:43登録)
 やっぱり「長すぎる」かなぁ・・と、私も思いました。
 多視線で描く場合、視点の変わった時に、前の状況に戻り、また戻り戻り、と、ココまで旋回しては流石に厳しい。もう少し、戻らなくてもいい部分があったンじゃないかなぁ・・と。
 でも、テーマはやっぱ大作にふさわしい。ラストの犯人の凶変ぶりや、父親の態度、周りの状況などなど。
 1つの事件には、やっぱこれだけ多くの人が絡むのが当たり前。それを描いただけでも、凄い。ただ、もう少し、もう少し、もう少しだけ、コンパクトにまとめて欲しかった。それだけですね。


No.10 7点 朝霧
北村薫
(2004/01/27 15:29登録)
 ミステリーでは、ない。確かに。
 それでもホントに面白い。なぜなら雑学だから(何)
 舞台が出版社であるのが大きいと、思いますが、それにしても、面白い話ばっか。満載です。雑学が。
 この物語の雑学を周りとの「話題のひとつ」にしてみて欲しいですね。かなり盛り上がる かと。


No.9 8点 過ぎ行く風はみどり色
倉知淳
(2004/01/27 15:08登録)
 ほんと「やられた」って感じです。かなり。
 成一の記述的な文体と、佐枝子の純真な考えからくる文体と。その構成の中から「あのストーリー」
 猫丸先輩は相変わらずだし。ほほ、やられたです。
 足芸は私的に、ちょっと厳しいかなぁ・・と、思ったりしましたが。
 彼が自分で「やってのける」ンですからね。
 ちょっと笑ったりもしましたが。
 ともかく、ほんと猫丸先輩に、まんまと「ひっくり」返された。そんな感じです。はひ(笑) 


No.8 8点 重力ピエロ
伊坂幸太郎
(2004/01/23 14:37登録)
 かなり久しぶりに嬉しくなった作品でした。はっきり言って、「ミステリー」で読まない方がいい、かと。ミステリーとしては、先が読めてしまった点が残念。伏線もありきたり、に近い。
 それでも、この物語に出てくる登場人物を、読んでみるだけの価値がある。
 小説 と、いう物の原点が(出てくる人物が、物語を作り上げる)見え隠れする。そんな、作品。


No.7 7点 凍える牙
乃南アサ
(2004/01/23 14:29登録)
今、一番「続編」が楽しみな一冊。
やっぱ犬とバイクのシーンの力強さと疾走間はたまらないですね。ミステリーとしては確かに「もう少し」と、思う所があったりしますが、私的に、本全体の重さなどを含め、満足ですね。
「鎖」早く読まなきゃ。


No.6 9点 夏と花火と私の死体
乙一
(2003/12/12 18:35登録)
 田舎のゆったりとした背景の中、所々に織り成す「死体発見の危機」に瀕する緊張感が凄い。
 最初とラストの「童話的」文の書き方に圧巻。
 怖いよ。と呟いてみたり。
 ラストは「緑さん」が絡む事は読めました が、こうなるとは。
 「健くん」に関しても(健君自身の性格も危ないけど(汗))彼に迫る?かもしれない魔の手に、読み終えてからも考えがめぐる。
 この短さでこれだけの作品は、本当に久しぶりでした。ほんと、凄い文章力 の一言。  


No.5 6点 六番目の小夜子
恩田陸
(2003/12/12 18:26登録)
 私的に6点分は前半。特に「体育館シーン」は、もの凄かった。小説を読んで、本気で「怖い」と思った。あの文章の書き方は、タブー?なんですかね、普通、小説では見られないたちの書き方が、十分な緊張感を与える。
 そんな前半に6点(ん・・7でも、いい?かな/汗)
 そんな緊張感の波が、もう一回位、後半に欲しかった。
 でも、最後まで読んで「恩田陸」を、もっと読みたい と思った事は、紛れもない事実だった という事で。


No.4 9点 日曜の夜は出たくない
倉知淳
(2003/12/12 18:19登録)
 ミステリー分野にいて、ミステリー分野にいないような、そんな作家さん という印象がありましたね。
 物語は「温厚」に近く、その物語の構成とラスト2編に関しては「巧妙」という言葉が似合う作品だと思う。
 1つ1つの物語に対しても「淡々とした口調」「女性の繊細な口調」など。使い分けが凄い。その中で、崩れない「猫丸先輩」
 彼の事件を解く というよりも、事件を暇つぶしに語る みたいな姿勢が、たまらなくいい。
 「猫丸先輩が出てくる世界」と「猫丸先輩の世界」と。ほんと、巧妙の一言。巧妙なのに、こんなに「ほんわか」ムードの漂う物語も珍しい かと。
 私的に「約束」と、「生首幽霊」のラストがすき。
 お試しあれ ですね。


No.3 7点 長い長い殺人
宮部みゆき
(2003/12/12 18:11登録)
 最初、あらすじを読んで「無理だろう」と思いました。財布視点でいったいどこまで描けるのか。
 予想以上だった気がします。
 短編のつながりで長編へ結びつく。短編のならべ方もよかったと思いますね。「犯人」「被害者」の財布のポジの置き場所とか。私的に「こってる」と。
 宮部氏だから、描けた。と自然に思います。はい。


No.2 9点 悪意
東野圭吾
(2003/12/12 18:04登録)
 個人的に加賀ファンというのもありますが、それだけでなく、ミステリーとしても高度で、かつ楽しめる作品だったと思う。
 裏を返せば、ラスト「加賀刑事の真相語り」の前までは全部「意味なし」といいますか、「無意味」に近かったわけですからね。
 勿論、文章的には、大事なんですが。
 ここまで読者を「ひっくり返す」作品も少ない。
 満足の一言でした。


No.1 7点 木曜組曲
恩田陸
(2003/12/12 17:51登録)
 面白かったですよ。
 個人的に登場人物達が「物書き」なのが、会話に効いてる。
 ミステリー物語として読むには、ちょっと物足りない部分が見えますが、「女性の雑学」として読めば、十分に楽しめる かと。

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