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ミステリの祭典

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死にぞこないの青

作家 乙一
出版日2001年10月
平均点6.62点
書評数21人

No.21 6点 初老人
(2014/06/30 09:40登録)
主人公は、好感を持っていた担任の先生から教室ぐるみのいじめを受けてしまう。いじめはエスカレートしていき、彼の前に現れた自身の心の投影であるアオと手を組み先生を殺す 、という考えを持つに至る。
読んでいて決して気持ちのいい話ではない。だが抗えないような不思議な魅力がある。読後少々不快だったのが、先生の行った数々のいじめ行為などが世間に知られる事はなかった、という事だ。先生には厳しい社会的制裁なりペナルティーがあっても良かったのではないだろうか。まぁ勧善懲悪がこの物語のテーマではないからそこはあえて深く掘り下げる事はなかったのだろう。暑い夏に読むのをおすすめする一品だ。

No.20 5点 まさむね
(2012/07/22 22:43登録)
 ミステリーでもないし,ホラーとも言い難いような感じなのですが…。でも,S県O市の事件が毎日のようにマスコミに取り上げられている状況で読むと,結構怖い。私自身は出会ったことがないのだけれども,こんな馬鹿教師,いそうな気がします。一番怖いことってなんだろう,そして一番大切なものって何だろう…そんなことを考えさせられるお話。
 ちなみに,主人公の「男気」は分からないでもないケド,そこまでの芯があるのならもっと前に何とかなったような気が。

No.19 4点 スパイラルライフ
(2012/02/07 20:40登録)
ミステリ色がない。
ただ、無邪気な狂気を淡々と書かせると
乙一は天才ですよね。

文庫のカバー絵が怖い笑

No.18 6点 HORNET
(2012/01/22 06:13登録)
 いじめが生まれていく過程、その描写が妙にリアルで、読んでいて目が離せない。大学生と変わらないような若くてガキっぽい担任教師、はじめ人気があったが次第に評判を落としていく様子、その教師の意図的な個人攻撃にのっかる生徒たちなど、ありそうで怖い。単純で短いストーリーなのであっという間に読めるし、それなりに楽しめる。手元に読む本が尽きたときなどにオススメ。

No.17 7点 itokin
(2011/12/20 09:54登録)
いじめにあった経験者は人ごとではない思いで読まれるでしょう。最後は、がんばれ、がんばれと声援を送って読んだ。

No.16 8点
(2007/09/25 22:54登録)
乙一の作品でなぜだか一番好き。
ミステリーというよりは作品としてですけど…
集団心理の恐ろしさをひしひしと感じます。

No.15 9点 はせ
(2005/05/04 00:19登録)
はっは〜、これはあれだ、辻仁成「ピアニシモ」の乙一風ホラーバージョン。いやはや、いじめそのものじゃなくてなる過程と言うのを重点において、しかもそれが異様に怖い。んでそれを成功させる描写の巧さ。最後も乙一ならでは。

No.14 4点 iti
(2004/10/09 10:46登録)
読みやすいけれどもたいして面白くない。低年齢向け?

No.13 9点 ネオ
(2004/10/08 20:40登録)
ぜんぜんミステリじゃないんだけど、青春小説としてはかなりいい作品だと思った。ところどころでおもわず涙ぐむところがあり、ホラーというより泣かせ系の小説かな?

No.12 4点 綾香
(2004/08/20 22:25登録)
なんだか何がいいたいのか、わからなかった。この作品はホラーなのか?ホラーならもっとぞくぞく感が欲しい!!

No.11 3点 aya
(2004/08/18 01:32登録)
めっちゃ個人的やけど、いじめ話とホラーは合わんのっちゃうかなぁと正直思ってしまった。ラストも結局何も解決されてない感じでいまいちかなって思った。何が書きたいんか良くわからんかった。。。

No.10 7点 プー
(2004/03/23 23:43登録)
いじめの描写がリアルでよい。主人公の心の動きも面白かった。

No.9 4点 884
(2004/02/23 19:14登録)
 つまらん。主人公の被害の部分が長すぎる。オチにカタルシスもない。

No.8 7点 深壬
(2004/02/12 19:37登録)
 面白かったのは事実だし、ラストも私的には納得した終わり方だったンだけど、やっぱ「GOTH」「夏と花火と〜」を読んだ者としては、少し物足りない。
 主人公の純真さと、「先生」というラベルの見え方なんかも、妙にリアルで。
 でも、やっぱ。もう少し!と、言いたい。

No.7 6点 ぶんぶん
(2004/02/07 21:25登録)
書き方はうまかったのですがおもしろさという点ではイマイチでした。ラストも気にいらなかったです。。

No.6 9点 風車
(2003/09/29 19:19登録)
 この作品の主人公の思考回路に入り込んでしまった。自分も小学生の時分、似たような脆い性格だったからだろう。乙一という作家はどこまで素晴らしい作品を読ませてくれるのか、読みながらずっとそう思っていた。ラストに関してはやや許せない部分もあるのだが、あまりに悲しい中盤にすっかり同調してしまったため、大満足。

No.5 7点 びくとりー
(2003/08/08 20:04登録)
読んだあと、結構気持ちが重たくなる。
マサオが、先生のマンションまで行って偵察をしている場面は、読んでいてドキドキさせられた。
ラストは、なかなかいいものだったと思う。

No.4 9点 九ちょう
(2003/08/02 01:06登録)
「ともかく何でもいいから丸く収めるんだっ!」
という倫理観無視の迫力がビシビシ伝わってきました。
僕も、ヤーさんより遥かに怖いと思います。

No.3 8点 発起人
(2003/07/04 23:41登録)
  うー、何と作者は1978年生まれだからこの本が出版されたときはまだ23歳で、今でも25歳か!たぶん、おそらく、私が今まで読んだ本の作者の中でいちばん若い!さて、それでこの乙一(おついち)、乙が苗字で一が名前なのか?それとも乙一でひとつの名前なのか?謎だ。

 この作品、小学校5年生のマサオの視点から描かれている。マサオは「とにかく怖がりで、いろいろなことにいつもびくびくしていた。」(p7)そして、「親しくない人とうまく話ができないたち」(p8)で、「少し太っていて、体育は苦手」(p15)。でもマサオも5年生になって大学を卒業したばかりの新しい先生、羽田先生が担任になるまでは、それなりに楽しくやってきたのだ。

 羽田先生は、「若い男の人」(p14)で、「細身で背が高い。」(p14)「趣味は運動をすることと、キャンプへ行くこと」(p15)で「大学で、サッカーをして」(p15)いた。当然生徒や親たちにも評判がいいし、マサオも「羽田先生と仲良くなれたらいい」(p20)と思っていたが、引っ込み思案な性格でなかなかうまく打ち解けることができない。ところが、ある出来事から羽田先生がマサオをクラスをまとめるためのスケープゴートにしていじめ始める。同級生たちも当然マサオより、羽田先生の側につく。マサオにとって八方塞の苦痛の日々が続くが、そんなある日、マサオには、真っ青な男の子(「アオ」)の姿が見え始める。

 子供にとっていちばん怖いものはほんとうは幽霊や怪物じゃないんだよね。大人なんだよ。大人に無視されること、理解してもらえないこと・・・そしてそれだけではなくてその大人が怪物だったら?

 もうずいぶん昔に子供をやっていた私もマサオに感情移入して読んでしまいました。「ホラー界の俊英」という触れ込みだが、「ホラー」嫌いの人にも読める水準の作品だ。(あっ、別にホラーの水準が低いと言いたいわけじゃありませんよ、ね、念の為!)

No.2 8点 まぐろ
(2003/02/15 20:59登録)
かなり楽しめたのですが、ラストが個人的に不本意なのでこの点数です。

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