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ミステリの祭典

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八二一さんの登録情報
平均点:5.76点 書評数:419件

プロフィール| 書評

No.99 5点 悪徳小説家
ザーシャ・アランゴ
(2020/06/02 20:03登録)
完全な悪人ではなく、かと言って善人では全くない主人公が魅力的。徐々に追い詰められていく通常の倒叙とは異なり、結末はハードボイルドのよう。


No.98 6点 熊と踊れ
アンデシュ・ルースルンド&ステファン・トゥンベリ
(2020/06/02 20:01登録)
スリリングな銀行強盗を下地に父子、兄弟関係を見事に描いている。特に忌まわしくもその影を消し去ることのできない父親の存在が作品全体にいい味を出している。


No.97 7点 東の果て、夜へ
ビル・ビバリー
(2020/05/19 19:25登録)
犯罪小説であり成長小説でもある作品で、セオリーを崩していく計算尽くの部分が見え隠れするところも含め、端正な美しさに魅了された。


No.96 6点 渇きと偽り
ジェイン・ハーパー
(2020/05/19 19:22登録)
多様なズームによる事物の描写が固有の風土と密接に結びつき、そこに人々の心理が浮かびあがり、過去に起きた事件が多面性を帯びていく過程にくらくらとさせられた。


No.95 6点 わたしの本当の子どもたち
ジョー・ウォルトン
(2020/05/19 19:18登録)
ひとつの決断から女性の人生が分岐する物語。歴史が徐々に異なっていくさまはゾクゾク物。


No.94 4点 サイレント・スクリーム
アンジェラ・マーソンズ
(2020/05/08 18:37登録)
男性優位な警察組織だからこそ、より進化した女性警部の活躍を応援したくなる。


No.93 5点 許されざる者
レイフ・G・W・ペーション
(2020/05/08 18:33登録)
死の淵を垣間見た元捜査官の断固とした執念が静かに心に染みてくる北欧ミステリ。


No.92 6点 IQ
ジョー・イデ
(2020/05/08 18:32登録)
苦悩する若き探偵と小悪党のコンビ、いずれもその存在だけで物語を支える魅力に満ちている。


No.91 3点 悪意の夜
ヘレン・マクロイ
(2020/05/08 18:30登録)
戦時を背景にした作品だが、当時の倫理観への妥協がプロットを生ぬるくして残念。


No.90 5点 失われた手稿譜
フェデリーコ・サルデッリ
(2020/05/08 18:28登録)
ノンフィクションとフィクションの合成だが、史実自体がサスペンスに溢れ、ミステリを支える力があった。


No.89 5点 白墨人形
C・J・チューダー
(2020/04/27 20:21登録)
時系列ではない構成に少し混乱するが、実は非常によく計算されている。


No.88 6点 遭難信号
キャサリン・ライアン・ハワード
(2020/04/27 20:17登録)
ある事件の構図を読者に想起させたうえで、別の意外な真相を提示する。捻りの効いた動機も良い。


No.87 5点 シャーロック・ホームズの事件簿
アーサー・コナン・ドイル
(2020/04/14 19:33登録)
シャーロキアンの間でも「つまらない短篇集」として有名。
でも深町さんの新訳で読むと、「覆面の下宿人」は、愛と運命に翻弄された哀しい女の「救い」の物語となり、「ショスコム・オールド・プレース」の納骨所の描写には英国ゴシックホラーの趣すら感じた。


No.86 6点 フロスト始末
R・D・ウィングフィールド
(2020/04/14 19:29登録)
これでラストなんだなあ...とため息まじりで読み出すも、そんな淋しさを吹き飛ばすほどのフロストパワーで上下巻一気読み。
名人芸ともいえる芹澤氏の訳文、最後まで楽しませていただきました。


No.85 8点 13・67
陳浩基
(2020/04/14 19:26登録)
各短篇、技巧を凝らした密度の濃い本格ミステリでありながら、それを逆年代に配置することで、現代香港社会をまざまざと活写する書きぶりは見事というほかない。


No.84 8点 チャイルド44
トム・ロブ・スミス
(2020/03/30 20:36登録)
旧ソ連の政治体制をストーリーの中で巧みに生かし、サスペンスを盛り上げている。心身ともに凍り付かせる長大骨太なミステリ。


No.83 5点 ポップ1280
ジム・トンプスン
(2020/03/30 20:34登録)
歪んでいながら妙に明るい。癖になりそうなブラックコメディ。


No.82 6点 神は銃弾
ボストン・テラン
(2020/03/30 20:33登録)
神無きアメリカの現状に対する作者の憤りが主人公ペアの言動を通じて読む者の心に突き刺さる。殺伐とした物語ながら、爽快感漂うラストが印象的。


No.81 4点 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活
奥泉光
(2020/03/18 18:48登録)
自虐な詩をうたっていないときのクワコーは、結構合理的。料理も美味しそうだし。クワコーも相当ですが、それをかすませる女子大生たちのキャラがすごい。


No.80 8点 鬼畜の家
深木章子
(2020/03/18 18:45登録)
タイトルからして「黒い家」を想起させるが、それも企みのうち。並々ならぬ仕掛けに満ちており、聞き込み調査というスタイルで炙り出されるグロテスクな犯罪劇を堪能できる。

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