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ミステリの祭典

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八二一さんの登録情報
平均点:5.75点 書評数:411件

プロフィール| 書評

No.91 3点 悪意の夜
ヘレン・マクロイ
(2020/05/08 18:30登録)
戦時を背景にした作品だが、当時の倫理観への妥協がプロットを生ぬるくして残念。


No.90 5点 失われた手稿譜
フェデリーコ・サルデッリ
(2020/05/08 18:28登録)
ノンフィクションとフィクションの合成だが、史実自体がサスペンスに溢れ、ミステリを支える力があった。


No.89 5点 白墨人形
C・J・チューダー
(2020/04/27 20:21登録)
時系列ではない構成に少し混乱するが、実は非常によく計算されている。


No.88 6点 遭難信号
キャサリン・ライアン・ハワード
(2020/04/27 20:17登録)
ある事件の構図を読者に想起させたうえで、別の意外な真相を提示する。捻りの効いた動機も良い。


No.87 5点 シャーロック・ホームズの事件簿
アーサー・コナン・ドイル
(2020/04/14 19:33登録)
シャーロキアンの間でも「つまらない短篇集」として有名。
でも深町さんの新訳で読むと、「覆面の下宿人」は、愛と運命に翻弄された哀しい女の「救い」の物語となり、「ショスコム・オールド・プレース」の納骨所の描写には英国ゴシックホラーの趣すら感じた。


No.86 6点 フロスト始末
R・D・ウィングフィールド
(2020/04/14 19:29登録)
これでラストなんだなあ...とため息まじりで読み出すも、そんな淋しさを吹き飛ばすほどのフロストパワーで上下巻一気読み。
名人芸ともいえる芹澤氏の訳文、最後まで楽しませていただきました。


No.85 8点 13・67
陳浩基
(2020/04/14 19:26登録)
各短篇、技巧を凝らした密度の濃い本格ミステリでありながら、それを逆年代に配置することで、現代香港社会をまざまざと活写する書きぶりは見事というほかない。


No.84 8点 チャイルド44
トム・ロブ・スミス
(2020/03/30 20:36登録)
旧ソ連の政治体制をストーリーの中で巧みに生かし、サスペンスを盛り上げている。心身ともに凍り付かせる長大骨太なミステリ。


No.83 5点 ポップ1280
ジム・トンプスン
(2020/03/30 20:34登録)
歪んでいながら妙に明るい。癖になりそうなブラックコメディ。


No.82 6点 神は銃弾
ボストン・テラン
(2020/03/30 20:33登録)
神無きアメリカの現状に対する作者の憤りが主人公ペアの言動を通じて読む者の心に突き刺さる。殺伐とした物語ながら、爽快感漂うラストが印象的。


No.81 4点 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活
奥泉光
(2020/03/18 18:48登録)
自虐な詩をうたっていないときのクワコーは、結構合理的。料理も美味しそうだし。クワコーも相当ですが、それをかすませる女子大生たちのキャラがすごい。


No.80 8点 鬼畜の家
深木章子
(2020/03/18 18:45登録)
タイトルからして「黒い家」を想起させるが、それも企みのうち。並々ならぬ仕掛けに満ちており、聞き込み調査というスタイルで炙り出されるグロテスクな犯罪劇を堪能できる。


No.79 5点 檻の中の少女
一田和樹
(2020/03/18 18:42登録)
IT社会に潜む新犯罪と、その罪を追う新たな捜査法を提示したハードボイルドミステリ。ラストで題名の仕掛けを読者に納得させるだけの筆力がある。


No.78 5点 ムーンライト・マイル
デニス・ルヘイン
(2020/03/08 19:45登録)
パトリックとアンジー・シリーズの最終章。エンターテインメントで、重いテーマを突き詰めることの困難さと作者のこだわりの深さに感嘆。心に響く名台詞が多い。


No.77 7点 黄昏に眠る秋
ヨハン・テオリン
(2020/03/08 19:42登録)
現代ミステリとは思えない緩やかな展開ながら、意外性も十分。美しい風景と緻密な人物描写が堪能できる。これほど叙情的で、かつ素晴らしいミステリに仕上げ、家族について深く考えさせるとは見事。


No.76 6点 スリー・パインズ村の無慈悲な春
ルイーズ・ペニー
(2020/03/08 19:39登録)
主役級から脇役にいたるまで、特に女性キャラクターの造形は秀逸。結ばれた感情がカタルシスへと導かれる。偉大なものにふれた、という感動に浸された。


No.75 7点 犬の力
ドン・ウィンズロウ
(2020/02/25 19:39登録)
壮絶なヴァイオレンス描写を詩的に語った空前絶後の犯罪文学。互いに噛みつき合う如き、血と暴力と進行に彩られた三つ巴の愛憎劇。圧倒的な筆力にねじ伏せられる快感を味わった


No.74 5点 凍てついた墓碑銘
ナンシー・ピカード
(2020/02/25 19:35登録)
故郷への愛と、人間を見抜く確かな目と、それを存分に表現できる筆力が結集した作品。人間ドラマに読み応えあり。


No.73 5点 狼のゲーム
ブレント・ゲルフィ
(2020/02/25 19:32登録)
ロシア軍部とマフィアの間を行き来する血腥い男が主人公の暴力小説。一人称で感情表現を抑えた文章が魅力的。女のボディガードが素敵。


No.72 6点 夜明けのパトロール
ドン・ウィンズロウ
(2020/02/13 20:12登録)
悲惨な事件や登場人物たちの友情に入り込む亀裂に痛む読者の心が、あいだに海やサーフィンの描写がはさまれることで、浄化されていく。人生に必ず訪れる転機を描いた感動作品。

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