home

ミステリの祭典

login
バックスクリーン三連発さんの登録情報
平均点:5.80点 書評数:35件

プロフィール| 書評

No.15 5点 十角館の殺人
綾辻行人
(2013/07/02 21:46登録)
なんやかんやと言って前回読んだ著者の「殺人鬼」は面白かった
なので今回は著者のデビュー作であり代表作である
本書を読んでみた
アガサの「そして誰もいなくなった」をオマージュさせているようで
舞台は同じく孤島、そこに集まった大学のミステリー研究会員7名。
今まで推理小説というのを何作か読んでいてその奇想天外な
トリックというものに現実性がないと受け入れることができなかったのだが
今回はそういう私的感情を廃し、冒頭から犯人捜しを試みながら読み
進めました。

私は一貫して犯人はオルティ―ポウ共犯説。
動機はわからないが、死んだときに女性だからその凄惨な
姿を見せるのはかわいそうだというポウの言動に
違和感ありありだから、実は生きている⇒主犯。
謎解きに移った終盤もあまりにも考えていないところからだったので
あぁ、そう?って感じだった。書評では意外なドンデン返しみたいに
書かれていたのでまたぞろ、ありえないトリックを披露なんてことに
なるのかと心配したがフツーに受け入れることができた。


No.14 8点 殺人鬼
綾辻行人
(2013/06/24 12:33登録)
スプラッターホラーというジャンルになりますね
ミステリーとはちょっと違うかもしれませんが
スプラッターは映画も含めてちょっと苦手です
序盤、のっけからバンバン殺されちゃうわけですが
首を飛ばされるシーンも「おぉ、これならかるいかるい」と
いけたのですが中盤で沖元がつかまって目に錐を撃ちこまれて
眼球を抉り出すシーンはさすがに「アカンかぁ」と体から血の気が
引く思いをしました。私が本作に入っていったのもこのころからです。
殺人鬼が山小屋に残った麻宮君と茜を襲った時、少年は彼女を守って
茜を外に逃がすのですが、必死に小屋から逃げた麻宮を呼び止める
茜を見たとき「こらぁ~!このバカ女ぁ~!さっさと逃げとけや!」と
怒鳴りつけたくなるくらいこの時、中に入りこんでいた。
序盤、終盤とほぼ満点の内容。ラストは正直、夢オチでもOK状態だったのですが
まさかの変化球決着。なんで!
「殺人鬼」という意味をなさないただただ暴力的なキャラクターを
生み出しているのにどうしてこねくり回したのかなぁ?
スプラッタホラーのエンターテイメントに徹してくれたらそれでよかったのに


No.13 6点 64(ロクヨン)
横山秀夫
(2013/06/10 18:22登録)
よく、会社の常識は社会の非常識といいますがこれを読めばほんとにそう思います。
体面ばかり気を使う、警察内でお互いが疑心暗鬼になる
言葉の裏を読む。どれも馬鹿らしい。
本部長抗議文に何の意味があるのか
警察庁長官の権威など微塵も伝わらないだ
後半のあらたな誘拐事件が起こったときの
ライブ感は圧倒的です、そこはさすがの著者。
600ページを超える長編。読み応えありました
さすがはこのミス1位に選ばれただけはある


No.12 7点 血の轍
相場英雄
(2013/05/20 23:00登録)
本格警察小説です。
一人の警察OBの死に公安と刑事部のいざこざが
複雑に絡んでいく
事件捜査もそうですが組織内のお互いを監視する
閉塞感もあいまって面白く作られています
前作の「震える牛」が面白く読めたので
新作の本作を読んでみました
警察小説というと私的には高村薫や横山秀夫と思うんですが
前者は「冷血」が大外れで後者は最近仕事をしない
そこに来て本著者が警察小説を出してくれていたので
求めるところにはまった感じがします


No.11 8点 繚乱
黒川博行
(2013/04/19 12:46登録)
およそ4年ぶりくらいの著者の新作。
元〇暴2人組みのおりなすシノギの話です
著者の作品らしく言葉のやり取りのなかにユーモラスな
表現がたっぷりです。
雰囲気としては登場人物を変えた疫病神シリーズのような
感じになっています
とても好きな作品ですね。


No.10 4点 隻眼の少女
麻耶雄嵩
(2013/04/15 08:59登録)
ネタばれあります

今回の作品、主人公は表紙にあるとおり水干(すいかん)を纏った17歳の
少女探偵と同じ旅館に居合わせた大学生が山奥の村で起こった
殺人事件に挑みます。
主人公の格好を見てもわかるとおりキャラクター先行でちゃらいです。
舞台が山奥の村の信仰を集める旧家ということですが
金田一シリーズに出てくるような重厚感が感じられませんでした
ラストもこれまた動機が薄い。読んでいて、さよですか、ってくらいな感じしか
受けなかった。ジャンプじゃないんだから生き返ったらアカンやろ
そのトリックも動物と腹話術って、なんやろ俺の性根がゆがんでいるんやろか
おかしいとしか思えない。


No.9 4点 双頭の悪魔
有栖川有栖
(2013/04/08 10:15登録)
ネタばれあります

そもそも交換殺人は動機としてどうしてもなじめない
理解が出来ない。
憎悪は対象に直接ぶつけることによって解消される
のであってそれを他人に実施してもらい
変わりに他人の憎悪を排除することに
何を心に満たされることが出来るのか
理解に苦しむ なので採点もイマイチ4点


No.8 4点 占星術殺人事件
島田荘司
(2013/04/08 08:55登録)
このランキングを見て読んでみました
序盤の平吉の小説だろうか手記なのだろうかそこで
まず心が折れかけました
読解力が欠けているのか雪に残る足跡の解説も
いまいちピンときませんでしたし
中盤もほんとにここのくだりはいるのかいぶかしく思いながら
読み進めました
ラストの謎解きも特に驚かされることも無く
そうですかくらいの感想でした
ただただ文字を目で追う作業に没頭したというくらいしか
感想がありませんでした


No.7 8点 永遠の0
百田尚樹
(2013/04/02 13:14登録)
ミステリなのでしょうか
という疑問はありますが
私は序盤中盤と冒険活劇として読んでいました
海軍のゼロ戦乗りの話ですね しかもエースの話なので
非常に痛快に読み進めることが出来たし
ゼロ戦の優秀性が良くわかりました
終盤は予想外の展開でしたが
清清しい後味だったように思います


No.6 6点 悪の教典
貴志祐介
(2013/03/29 11:31登録)
上巻のように一人、一人丁寧に殺していってくれたらハンニバル・レクターのような私の中で新しいダークヒーロー誕生だったのでしょうが、下巻からの全部殺しちまったらいいというのはスマートでないので好きになれない。


No.5 8点 隠蔽捜査
今野敏
(2013/03/29 10:40登録)
読み始めの頃は竜崎のクソ官僚っぷりがほんとにむかついたが読み進めるうちにそのブレ無いところが清々しい。
他の人も言っているとおりミステリ色は薄いがキャラクタ勝利の面白い作品だと思う。
このキャラクタに引かれてシリーズは全部読みました。


No.4 8点 首無の如き祟るもの
三津田信三
(2013/02/18 10:03登録)
ここの書評を読んでから読みました。
序盤はこれはミステリーなのかホラーなのかどちらだろうか
考えながら読み進めました
次に、一連の事件を祟りのせいにして全てをまるく終わらせる
つもりなのか?とも思っていました
戦中戦後、山間部の旧家ということで金田一シリーズ
のような雰囲気も感じました
終盤は一気に読み進められたのですが
犯行の時間的に可能なのかどうか 引っかかりは
そこでした


No.3 5点 デッドマン
河合莞爾
(2013/02/07 14:46登録)
角川のホームページで本作を知って読んでみる
序盤、中盤は作者の意図している通りにリードされました
が、ラストがやはりオーソドックスな顛末
そこが引っかかったので6点です


No.2 10点 星を継ぐもの
ジェイムズ・P・ホーガン
(2013/02/01 16:02登録)
間違いなく私的な傑作5作の中の一つ。
とんでもなく面白いです。
きっかけは金子修介(ガメラの監督)がエッセイで
何度読んでも面白いと書かれていたのがきっかけでした
内容が推論とその証明、学術的で舞台に動きがないので
映画やドラマ等、映像に起こすのは難しいとは思います


No.1 6点 そして誰もいなくなった
アガサ・クリスティー
(2013/01/31 13:29登録)
このサイトで書評を見て読んでみました
久々に犯人探しをしながら読み進めましたその意味では面白かったですが最後の一人が、ちょっと動機が薄い

35中の書評を表示しています 21 - 35