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ミステリの祭典

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いいちこさんの登録情報
平均点:5.67点 書評数:585件

プロフィール| 書評

No.25 9点 葉桜の季節に君を想うということ
歌野晶午
(2011/12/25 11:21登録)
全体の完成度としては不満が残る点もある。
まず作者の主題が非常に明確にも関わらず、欲をかいて様々な要素を盛り込みすぎ、不純物が混じっているかのような違和感は拭えない。
またメイントリックの仕掛け方にも無理を感じる部分がある。
それでも明かされた真相が訴えるメッセージに強く共感を感じた。
タイトルも秀逸


No.24 7点 奇想、天を動かす
島田荘司
(2011/12/25 11:07登録)
本格と社会派の融合的作品。
本格部分は剛腕島田の真骨頂とも言うべき物理系大技トリック炸裂。
毎度毎度こんなことが思いつく筆者に感心しきりだが、多少の無理を感じなくもない。
一方、社会派部分は主張の当否はともかく、運命に翻弄された主人公の数奇な人生に感慨深く読ませるものがあった


No.23 8点 天使の囀り
貴志祐介
(2011/12/25 10:56登録)
抜群のリーダビリティと緻密な取材に基づいた説得力を両立させるストーリーテリングは相変わらず見事。
人間の歪んだエゴを飲み込む自然の大いなる力。
教条的で陳腐な環境保護に与せず、自然への畏怖をバイオホラーに結晶させた傑作


No.22 9点 クリムゾンの迷宮
貴志祐介
(2011/12/25 10:48登録)
非現実的な設定にリアリズムを吹き込む緻密な取材が抜群。
かつてゲームブックにハマっていた自分を思い出した。
リーダビリティも抜群で仕事が早朝にも関わらず深夜まで読みふけった唯一の作品。
惜しむらくはラスト。
ヒロインの像はおぼろげながら見えたが真犯人は謎のまま。
謎は謎のままの方が魅力的かもしれないが、もう少しカタルシスが感じられるラストも見たかった


No.21 9点 人形はなぜ殺される
高木彬光
(2011/12/24 16:42登録)
まずトリックが意外性に富んでおり、一見奇をてらったように見せながら極めてロジカルに解決できるところが素晴らしい。
特にメイントリックの衝撃度には脱帽。
犯行が雑すぎる第三の殺人をはじめ、ディテールには不満が残るものの必読の作品。


No.20 7点 火車
宮部みゆき
(2011/12/24 16:26登録)
ストーリーテリングは抜群で社会派ミステリの良作。
ただ本作の主題とラストを考えあわせればもう少し短い方がベターか。
間延びした感は残る


No.19 6点 八つ墓村
横溝正史
(2011/12/24 16:22登録)
ホワイダニットとしては無理と飛躍があり違和感が残る。
サスペンス的プロットを楽しむべき作品でしょう


No.18 6点 しあわせの書―迷探偵ヨギガンジーの心霊術
泡坂妻夫
(2011/12/24 16:18登録)
この作品に秘められた作者の恐るべき企みに脱帽。
ミステリとしては平凡で水準以下のデキ。
それでも一読の価値はある


No.17 6点 ハサミ男
殊能将之
(2011/12/24 11:23登録)
トリックの衝撃度が高いのは間違いない。
ただ、死体の状況からして当然警察が考慮すべき可能性が疑われていない点は大きな難点。
明かされた真相には特にメッセージ性もなく、ただ読者を騙すために考えられた物語という印象が拭えない。
犯人に何の制裁も課されないラストにも強い違和感。
驚かされたこと、リーダビリティを最大限評価してこの点数


No.16 7点 孤島パズル
有栖川有栖
(2011/12/24 11:19登録)
散りばめられた伏線をロジカルに回収する本格ミステリの醍醐味が味わえる良作。
意外性・衝撃度に欠けるが読後の納得感は高い


No.15 6点 頼子のために
法月綸太郎
(2011/12/24 11:15登録)
手記の解析を通じて歪んだ家族関係をあぶり出すプロットはいい。
しかし最終盤でのメタミス的展開と探偵の行動に疑問。
読者を驚かせるための過剰サービスが裏目に出た感


No.14 9点 イニシエーションラブ
乾くるみ
(2011/12/23 20:07登録)
途中からもやもやとした違和感を感じつつ読了し、作者の恐るべき意図が分かって愕然とした。
チープな恋愛小説であるのは仕方ない、それさえも作者の狙いだから。
また伏線の数々が厳しく同時代性を要求するため、経年劣化していく弱点は如何ともし難い。
ただそれでも、フェアに張られた伏線の数々、明かされた真相の衝撃度からして傑作の評価が相応しく、必読の作品であることに変わりはない


No.13 5点 殺しの双曲線
西村京太郎
(2011/12/23 19:54登録)
さすがに読ませる作品に仕上がっているがkanamoriさんのご指摘に全く同感。
冒頭に宣言しておきながら連続強盗事件が単なるミスディレクションであり必然性が欠如、重要人物が終盤に登場する点で納得感に乏しい点が減点材料


No.12 6点 黒いトランク
鮎川哲也
(2011/12/23 19:49登録)
時代と旅情を感じさせる筆致は楽しめる。
トリックも緻密だが複雑すぎて衝撃度に欠けた


No.11 5点 乱れからくり
泡坂妻夫
(2011/12/23 19:45登録)
トリックは素晴らしいしプロットもよく練られている。
しかし、からくりのウンチクが長すぎてスピード感に欠ける、ねじ屋敷の設定が特異すぎて何が出て来ても素直に驚けない点でこの評価


No.10 5点 ゴールデンスランバー
伊坂幸太郎
(2011/12/23 19:34登録)
プロットは面白いが、随所にご都合主義的展開が見られ興を削ぐ。
しかし何より問題なのは、何の非もない主人公が哀れすぎるラスト。
管理社会や冤罪問題への警鐘と理解すべきであろうが、エンタテイメントとしては後味に難


No.9 6点 そして扉が閉ざされた
岡嶋二人
(2011/12/23 08:51登録)
よく考えられた作品だが中途半端。
プロットの本質からすれば扉が閉ざされる必要性は疑問。
4人による純粋な知的ゲームに密室脱出の要素が加わって拡散してしまった印象。
ブレイクスルーにはいま一歩


No.8 6点 水車館の殺人
綾辻行人
(2011/12/23 08:46登録)
ありふれた設定でありふれた真相。
トリックの独創性・衝撃度もそれほどではない。
ただ現在と過去の時間軸をずらしながら徐々に真相を明らかにする筆致、雰囲気を醸し出す抜群のストーリーテリングはさすが。


No.7 7点 斜め屋敷の犯罪
島田荘司
(2011/12/23 08:37登録)
プロットやストーリーは水準レベルだが、数ある著作の中でも代表格というべきアクロバティックなメイントリックが傑出。
伏線も張られておりフェアな仕掛けであるが、それ以上に実現可能性を問題にしない豪腕が光る。
これだけで一読の価値がある


No.6 6点 密室の鍵貸します
東川篤哉
(2011/12/23 08:34登録)
メイントリックはよく考えられていて、ユーモアを交えたストーリーテリングも水準以上。
しかしこれだけ周到に準備した犯人が2番目の殺人ではかなり雑な印象であること、動機の脱力感(著者一流のユーモアだが)が減点要素

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