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ミステリの祭典

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take5さんの登録情報
平均点:6.59点 書評数:367件

プロフィール| 書評

No.67 7点 太陽黒点
山田風太郎
(2016/10/08 19:07登録)
国も背景も違えど、『ビッグボウの殺人』以来の低枚数高評価でした。
最後の独白が真相のあらましだけを語っているのではない所で+1点です。
敗戦について学ぶ教科書の一冊と言って良いのではないでしょうか。


No.66 6点 一の悲劇
法月綸太郎
(2016/10/02 11:24登録)
思わせぶりに最初から文中にちょこちょこ出てくる父子のやり取りが、最後の一行の為だったという事で、うまくまとまりました。
犯人はかなり早めに分かるのは、頼子を読んでいたからでしょうか。
最近気になるのは、こういう小説は女性の方が読んだ場合、心理状態は納得がいくのかという事です。
よく奥さんと書き手の性別と人間の描かれ方について話題になるので。


No.65 7点 頼子のために
法月綸太郎
(2016/09/25 17:20登録)
文庫の後書きと解説を必読です。作品を読んだ後に意味のある物として印象的でした。
名探偵や文体のミスリードは、目的でしょうか?手段でしょうか?本格についての議論は皆様それぞれ一家言もってらっしゃるでしょうが、
フィクションを読む理由をリアルな世界への影響まで求めたい私には、やはりまずは人間の弱さや思いやらが描けている事が大切です。ですので手段で構わないのです。
それにしても人間の余りにも未完成である事よ。頼子のために、、誰かが誰かのためにという事がこれほど難しくて切ない事だといという事が、描かれている作品です。


No.64 4点 パズル崩壊
法月綸太郎
(2016/09/22 22:34登録)
点数が低いのは好みの問題です。
生首とかよりマニアックなのが多くて…
①は開始3分で分かるトリックで、②からどんどん一般的な推理入門から離れていく感じでした。
好きな方はめっちゃ好きなのではないでしょうか?


No.63 7点 ポーカー・レッスン
ジェフリー・ディーヴァー
(2016/07/30 05:26登録)
ディーヴァーは、やはり上手いです。
「生まれついて~」は人称で読ませる文体が、主観の怖さをよく表しているので極めて現代的です。相模原の事件然り、都知事戦の三人以外の政見放送然り、みんなディーヴァーの小説を読んで他人と生きる社会について考え、その後古典的名作や哲学書を読んで救いと可能性を心に刻むべきですよ。


No.62 6点 シャドウ・ストーカー
ジェフリー・ディーヴァー
(2016/07/20 22:53登録)
ジェフリーディーヴァの作品=ドンデン返しの楽しさと思って読む人を毎回満足させるのは大変ですよ。
そこを引いても、今作品は最高級ではないなあと思いました。勿論楽しめましたしリーダビリティーも高いです。
では何が腑に落ちないのかと思ったら、分かりました。
ライムもダンスもみんな事件解決とは別に、自身の人生の解決はスパッと図れないのが良い訳です。(超主観的)
しかし今回の作品はKTとお父さんの件が、ラストのやりとりとそれにかける時間軸が、年くったディーヴァっぽいんですよ。(超失礼)
そんなこと言ってボーンコレクターやイリュージョニストの頃を美化する私が一番年くった感じです。


No.61 4点 ダイイング・アイ
東野圭吾
(2016/07/17 05:20登録)
たまたま図書館で手にした物です。
東野圭吾作品らしくないですね。
ミステリーとしては最高級ではないですし、
社会的問題提起も感じられないですし、
ただひたすらリーダビリティーは高い作品です。
女性には1~2点の作品なのではないでしょうか。
説得力に欠けるので。


No.60 6点 天使が消えていく
夏樹静子
(2016/06/19 08:14登録)
300ページに足らずの量で、この反転は素晴らしいですね。
しかし最後の独白は、内容は素晴らしいですが文章的に響かなかったので他の方より低い評価です。
主観ですみません。
救いのある話としては好きです。


No.59 5点 宿命
東野圭吾
(2016/05/25 19:34登録)
例えば代表作品の容疑者Xの実に16年前の作品ですか…
前半の宿命を匂わせる二人のやりとりに対し、
後半の宿命の設定説明が物足りなく思いました。
ミステリーとしての完成度は21世紀の物の方が大分高いです。


No.58 8点 レーン最後の事件
エラリイ・クイーン
(2016/05/14 23:14登録)
学生時代4冊一気読みした評価です。
Xにコメントしました。


No.57 8点 Zの悲劇
エラリイ・クイーン
(2016/05/14 23:09登録)
学生時代に4冊一気読みしたので、
評価はまとめてXにしました。


No.56 6点 ユダの窓
カーター・ディクスン
(2016/05/14 22:43登録)
400ページ休憩入れて4時間弱
ドンデン返しよりも楽しめたのは
法廷のやりとりです。
80年の作品としては、
というよりカーの作品としては
私にはとっつき易いです。
しかしHM卿がとってもとっつき易いかと言えば
そうでもない、完全に個人の嗜好ですが。
余りにもトリックの説明がもったいぶっていて、
私は文中で苦悩しながらも
落ち着いて歩むキャラクターの方が好きです。
完全に個人の志向ですが。
全く関係ない話ですが、
創元社、文庫で1000円の時代です。2015年版


No.55 5点 寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁
島田荘司
(2015/01/25 08:57登録)
走っている列車にもう一度追いつく→→→初級
追いつけるけれども追いつかないで別の真相で追いついたように見せる→→→中級
追いついたように見せる事の裏でもっと大きな事が起きている→→→上級
中級以上、上級未満、後の社会派の香りははっきりいってちらっとしか感じず、しかもトリックの理由付けのために入れたような感想です。
タイトルも作者のしばりでしょうか?必然性が私には全く感じられませんでした。


No.54 6点 異邦の騎士
島田荘司
(2015/01/24 04:59登録)
「スラムダンクの1.2巻を読んでいるようだった。」
分かります?分かりませんよね…ここで漫画をもって喩えるのは間違っているのかもしれませんが、まあお許しください。
ミステリーとして不完全で、青春小説としても不完全で、でも作者の人物や小道具に対する愛情にあふれていて、後の大作良作はこういうものを経ているのだと思い、評価が甘くなる作品という事です。


No.53 5点 ソロモンの犬
道尾秀介
(2015/01/12 11:26登録)
期待していた分、道尾作品の中ではインパクトがなかったですが楽しめました。
レストランの名前がダブルミーニングでなくトリプルミーニングになっているあたり作者が大変賢い(失礼)のがよく分かります。


No.52 7点 涙流れるままに
島田荘司
(2015/01/10 12:42登録)
吉敷竹史シリーズ集大成、上下巻全1000ページ、
読破はし易いと思います。きっと登場人物や出来事が前作の復習だったり伏線の回収だったりするので。
社会派としては冤罪がテーマです。失礼な表現ですがまあまあよく書けていると思います。
推理小説としてはページの割に密度が薄い(千頁じゃあしょうがない!)です。
最後、吉敷にも警察機構にも救いを書いたのは、島田荘司さんからのエールなのだ、そして読者へのエールでもあるのだと思いました。
シリーズには思い入れの点数が入るものです。


No.51 7点 飛鳥のガラスの靴
島田荘司
(2015/01/06 12:53登録)
一連のシリーズを連続的に読んでこその作品です。
社会派な感じが私には好ましいです。
作中の天恵のきっかけなど突っ込みを入れたくなる所はありますが、そこは目をつぶってしまおうと思えるのが、ひとえに好みというものなのでしょう。


No.50 7点 羽衣伝説の記憶
島田荘司
(2015/01/05 11:33登録)
ハードカバーの方で読みました。文庫は巻末に「加納通子という女」は収録されているのでしょうか?それによって評価がかなりかわるので。
本編だけで評価すると、かなり軽いミステリーですが、やはり筆者本人による「加納通子という女」の解説があると大変わかりやすい、そして深みも出るという感じがします。
北の夕鶴では読みとれなかった通子の事が、ようやくわかって来て嬉しい反面、ちょっと後付け感も残るのが残念。しかし本人の解説はこの作品に関しては必須という考えは変わりません。


No.49 5点 北の夕鶴2/3の殺人
島田荘司
(2015/01/04 18:20登録)
五点は「まあ楽しめた」ですが、本当にまあ楽しめたぐらいでちょっと残念。
トリックが凄すぎてバカミスっていうのが嫌なのではありません。激しすぎて潔くて文句も出ないです。
只、通子さんの心情や生い立ちがあまりにも弱い、書けていないと思ってしまいました。もっと辛い過去を想像してしまいました。これでは男の人が書いた都合のいい女性像の域を出ません…
因みに、時間に追われる系の作品は、ドラマも小説も残り時間やページから、ドキドキするか強引さを感じてしまうかで良し悪しが分かれる所ですが、本作品は強引さの方を感じてしまいました。


No.48 5点 シャドウ
道尾秀介
(2015/01/01 00:58登録)
道尾作品の中では、犯人については裏が読めてしまう、ちょっと残念な作品でした。犯人以外ではなかなかの伏線の張り方でしたが…確かに初期作品という感じがします。
個人的な嗜好ですが、私はカラスとラットの方が好きです。

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