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ミステリの祭典

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take5さんの登録情報
平均点:6.61点 書評数:397件

プロフィール| 書評

No.137 8点 模倣犯
宮部みゆき
(2019/05/15 21:50登録)
合間合間に読んで、3日でした。
人物がよく書けているので、すらすら読め、
且、人がなぜ犯罪を犯すのかをよく考えさせられる作品です。
ミステリーとは思えないですが、
タイトルの回収とかは気持ち良いくらいです。


No.136 6点 透明カメレオン
道尾秀介
(2019/05/04 17:12登録)
一人称で描かれる世界が、
自然に反転するところが、
道尾秀介らしく読ませます。
以下ネタバレです。



人は弱いから、
生きている人を生きていないことにしたり、
生きていない人を生きていることにしたり、
それでも生きていくものなのだと、
改めて考えさせられました。


No.135 4点 神様ゲーム
麻耶雄嵩
(2019/03/18 23:27登録)
読みやすいですよ。ページも200弱ですし。
しかし情緒も描写も荒唐無稽の極致です。
神様に哲学を語ってもらう割に、
スケールは大きくなく。
びっくりさせるなら何だってありで、
これがミステリーだって素直に勧められません。


No.134 7点 奪取
真保裕一
(2019/03/16 21:14登録)
斜め読みでもどんどんページが進みます。
ミステリー要素は薄いですが、
素晴らしいエンターテイメント作品。
荒唐無稽と言えばそれまでですが、
つらい生い立ちもやくざのしのぎも、
明るく描けばさらっとしたものです。
但し女子中学生の記述は、あれは古すぎますよ。


No.133 5点 さよなら神様
麻耶雄嵩
(2019/03/12 22:28登録)
犯人の動機とアリバイ崩しの短編集。
それにしても、なぜ小学生の設定なのでしょうか?
神様という奇異な存在を無条件に受け入れ、かつ葛藤する主人公は小学生が最適?
叙述トリック等面白いですが、
設定や台詞回しに違和感があります。主観です。


No.132 6点 暗いところで待ち合わせ
乙一
(2019/02/22 23:32登録)
叙述の腕は流石の一言。
関係者の変化していく心理描写が
素晴らしいです。
二百数十頁、お風呂で読めてしまいました。
見える人が見えない人を書くのは、
相当取材されているのだと思いますが、
最後にHPが一つ示されているだけでした。
見えていない私達を見えると錯覚させる腕ですね。


No.131 4点 しあわせの書―迷探偵ヨギガンジーの心霊術
泡坂妻夫
(2019/02/22 23:14登録)
私自分ではそれほど読解力がないとは
思わないのですが、数十頁読んで珍しく
投げてしまいまして、合いませんでした。
それで、最終章だけ読んで仕掛けを確認した訳です。
文章が流麗でないと思ったのは、
仕掛けも絡んでいるのでしょうか。
高評価の方には申し訳ありませんが。


No.130 6点 桜宵
北森鴻
(2019/02/20 23:15登録)
短編の方が結局一気に読める、
書き手の人物描写や食描写?が上手い、
旨いからでしょう。
都合がよすぎるというか、
発想が飛躍し過ぎる作品もありますが、
『約束』などは名作だと思います。


No.129 7点 ボッコちゃん
星新一
(2019/02/19 21:33登録)
50作品の完成度の高さは
言うよしもがなですが、
必読は筒井康隆の解説です。
ご自身初ですって。
星新一の作品への愛を感じる
解説でした。
ショートショートは少年から
老年まで気軽に楽しめます。


No.128 6点 メイン・ディッシュ
北森鴻
(2019/02/11 07:04登録)
一話が短いので、どんどん読めます。
各話の関連も精緻です。
料理の描写は相変わらず名人芸ですが、
好みとしては、
私はカナリヤの方です。


No.127 6点 香菜里屋を知っていますか
北森鴻
(2019/02/07 22:36登録)
料理やお酒の描写が玄人好みですね。
日本語のリズムもよろしくて、
謎解きだけを捉えたら…
という書評が
野暮と言われてしまいそう、
そんな作品です。


No.126 7点 AX
伊坂幸太郎
(2019/02/03 15:28登録)
自分が父親だから、
兜に思い入れて読むのかなと思いました。
恐妻家であろうとなかろうと。
ラストのファインが書き下ろしなので、
うまくまとめてくれて良かったです。

「AX」「BEE」「Crayon」「EXIT」「FINE」
各編の頭文字が「A」「B」「C」「E」「F」
となっているのですが、
「D」が抜けているんですよね。

「D」は「Drive」の頭文字です。
「小説 野性時代」2015年11月号に
「Drive/イントロ」が掲載されました。
それは「Drive」の三分の一に当たるもので、
その後、その続きは書かれておらず、
「D」は未完成です。
そのため、幻の「D」となりました。
期間限定で試し読みできる時期もあったようですが
終了しているという情報があります。


No.125 6点 スティール・キス
ジェフリー・ディーヴァー
(2019/01/28 15:23登録)
ライムシリーズ第12弾
個人的な問題で気晴らしをしたく、
五百ページ以上ありますが一気読みしました。
(読みやすいという事です。)
気晴らしにはなっても、血肉にまではならない作品。
過去に起因する犯人の歪んだ思考は、
現代社会への風刺もチラと入っています。


No.124 6点 煽動者
ジェフリー・ディーヴァー
(2018/11/29 20:18登録)
毎度ながら、どんどん読み進められるキネシクスのダンスシリーズ。
初期よりもキネシクスを前面に出さなくなった気がします。
その代わり、ダンス一家の人間関係(特に子供たちとの)が、密に描かれています。
ラストはベタだなぁと思い、あのラストが別なら7点かなあと。


No.123 6点 ゴースト・スナイパー
ジェフリー・ディーヴァー
(2018/11/21 06:51登録)
ライムシリーズとしていつも通り楽しめましたが、
作を重ねる毎に少しずつエンディングが大味になっているような気がするのです。すみません極めて主観的ですが。作品中の包丁同様、作品を常に研ぎ澄ましても慣れがあるのか…アメリカの支配をめぐる今日的課題を取り入れるのも素晴らしい事ですが、
安楽椅子探偵は細部にこだわっていた初期作の良さがあります。そのイメージを壊していく=進化させていくのが、万人受けは難しくなるということでしょう。
ちなみに作者の料理愛は相当のものを感じました。
細部にこだわっていたのはここです。


No.122 6点 百万ドルをとり返せ!
ジェフリー・アーチャー
(2018/11/19 18:20登録)
これぞイギリスのユーモア!という感じ。
難しく考えなくても楽しいコンゲーム物。
ご都合主義?やりすぎ感?確かにあります。
作者の人生が大どんでん返しで、
事実は小説より奇なりということです。


No.121 7点 いまさら翼といわれても
米澤穂信
(2018/11/14 17:28登録)
ある高校の古典部の面々に起きる日常の謎。
それぞれの境遇にあった些細な事件が章毎に起きます。
若い人に読んでほしいですし、
若くない人にも何か感じるところがあるはずです。
表題作に代表される気持ちのよい良品が多いと感じます。



最後、千反田さんはバスに乗ったのか乗らなかったのか、皆さんはどう思われますか?


No.120 6点 東京下町殺人暮色
宮部みゆき
(2018/11/06 16:28登録)
ティーン向けの『刑事の子』で読みました。
中1の子、父、家政婦さんそれぞれの
関わりや立場は宮部みゆきらしい筆力で
よく描けています。
ミステリーとしては弱めですが読みやすかったです。


No.119 7点 笑わない数学者
森博嗣
(2018/10/26 12:44登録)
11章がなければ5点位でしょうか。
オリオンのトリックは皆さんおっしゃる通り
開始数ページで分かりますが、
世の中をどうとらえるか?
この本を読んでいる私とは?
と考える機会に7点です。


No.118 5点 絶望的 寄生クラブ
鳥飼否宇
(2018/10/19 17:11登録)
◯◯的の中では、可もなく不可もなくの作品です。
筆者が言う通りバカミスで下品です。
しかし最終章は小説の叙述的な可能性が
見られ(斬新さは無いですが)ます。

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