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ミステリの祭典

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フィッシュストーリー

作家 伊坂幸太郎
出版日2007年01月
平均点6.00点
書評数9人

No.9 6点 take5
(2018/08/21 23:59登録)
色々な作品の登場人物と少しずつ重なる
ところで親しみをもちながら読める短編集。
しかし多くの長編に比べて、印象は薄く、
やはり短編の名手は別にいると言わざるを得ません。
4作品中、表題作品が時間を前後させて話をつなぐ物です。
同様の展開では、別の著者による物を推す方多数でしょうか、
むしろ最終作品『ポテチ』が直球で心に残りました。

No.8 6点 ねここねこ男爵
(2017/10/13 21:41登録)
この作者のオサレ感が良い方に作用している短編集。
表題作はバンドマン達の下りが長すぎることに目をつぶれれば素敵な話。
おすすめ。

No.7 5点 simo10
(2012/08/02 22:42登録)
伊坂氏の短編集。以下の4作品で構成されます。

①「動物園のエンジン」:タイトル通りの異名を持つ男の奇妙な行動の真相やいかに?と思わせて別の仕掛けがあった。巧い。
②「サクリファイス」:ラッシュライフの黒澤が登場。麻耶雄嵩氏の「鴉」に似た印象で、世界観に引き込まれたが、ラストはイマイチ。
③「フィッシュストーリー」:無名バンドのCDの一分間の無音にまつわるエピソードと、その結果(影響?)を綴った物語。ご都合主義だけど見せ方が上手いから良い作品に見える。
④「ポテチ」:再び黒澤登場だが主役はその同業者。感動話っぽかったが自分は何も感じなかった。

今回の短編集は連作にはなっていませんでした。①、③はまあまあで②、④はイマイチでした。

No.6 7点 NAP
(2012/02/13 17:39登録)
サラサラ読める。基本的に短編は印象薄いってこと多いけど、伊坂さんは特別ですね、おもしろい。
他の作品のキャラが文章にでてくるとファンとしてはやっぱり、、嬉しい。

No.5 5点 E-BANKER
(2011/02/05 17:16登録)
ノン・シリーズの短編集。
"いかにも伊坂らしい”作品が並んでいるのがウレシイかぎりですが・・・
①「動物園のエンジン」=デビュー作「オーデュポンの祈り」の次に発表された作品。(「オーデュポン」の主人公、伊藤もゲストで登場) 動物園を解雇された男が、マンション建設反対運動に参加する理由とは? 最後に「叙述トリック!?」が炸裂します。
②「サクリファイス」=伊坂作品の名脇役、黒澤が主人公。何だかありそうで、絶対にない話。「何もそこまで考えなくても・・・」という気がしましたけどねぇ・・・
③「フィッシュ・ストーリー」=『ほら話』という意味だそうです。都合、40年間に渡る壮大なストーリーのはずですけど、そんな重さは微塵も感じさせないフワフワ感たっぷりの文章。伊坂らしいね。
④「ポテチ」=これは黒澤が脇で登場。「尾崎って結局誰だよぉ!!」と思いつつ読み進めていくと、最後に種明かしがありました。最後は伊坂らしからぬ爽快さを感じさせる終わり方。
以上4編。
いつもどおりの「伊坂節」ですが、他作品に比べるとやや落ちるかなという印象。
まずは短編から伊坂を始めようと思っている読者にとっては、逆にとっつきやすいかもしれません。
(個人的には①がベスト。ラストのオチは綾辻の「どんどん橋おちた」を思い出してしまいました。)

No.4 6点 ZAto
(2011/01/09 13:40登録)
正直いうとこういうのは一人楽屋落ちのようで個人的にはあまり好きではない。確かに一種のシリーズを読む楽しさはあるとは思うものの、私はあれとこれがリンクしていることを見つけて楽しむことを徒労と感じてしまう読者なのだ。
 例えば『動物園のエンジン』の主人公の友人が『オーデュボンの祈り』の伊藤であることに意味はないし、河原崎が『ラッシュライフ』の主人公のひとりの父親である必然も感じない。『サクリファイス』の黒澤などいきなり冒頭から「出落ちかいな」と突っ込みを入れたくなった。
 しかし、そうなると『フィッシュストーリー』の半分も楽しめないのかというとそうでもない。もうここまでくれば私にも伊坂ワールドがこういうものなのだという事前承諾がある。悔しいが黒澤など、好きなキャラクターには活躍を期待してしまう自分もいる。

No.3 5点 まさむね
(2010/10/09 11:47登録)
4編からなる短編集。ミステリ性は低い。
なお,それぞれの短編間の関連性はない。
①動物園のエンジン
 意図は分からないでもないが,正直,青臭い。
②サクリファイス
 中盤までの雰囲気は嫌いではない。ただし,後半は失速気味。
③フィッシュストーリー
 氏のコトバを借りれば,「だから?」という感じ。それ以上の感想は抱かなかった。
④ポテチ
 これは佳作。ベタ過ぎる展開ではあるが,響いた。

率直に言えば,④がなければマイナス2点だったかも…。
まあ,④も人によって好みが分かれそうだけれども。

No.2 6点 だい様
(2009/06/09 21:18登録)
今までの作品とのリンクが多く伊坂ファンにはなんとも嬉しい一作。
相変わらず読みやすく普通に楽しめた。

No.1 8点 VOLKS
(2008/05/31 17:51登録)
収録作品
「動物園のエンジン」「サクリファイス」「フィッシュストーリー」「ポテチ」

ミステリィ度はいつもの如く低いが(笑)どの作品もちょっとしたエッセンスが効いていて小気味よい感じ。特に氏の作品「ラッシュライフ」で活躍をした「黒沢」が登場する「サクリファイス」「ポテチ」では、再びあの男に会えたことが嬉しく感じる。
短編なのでどれも手軽に読める作品だったが、そこに颯爽と現れた個性豊かな登場人物達は、どれも短編で終わるには惜しい人物達。またいつか、どこか別の作品で再会出来るのが楽しみ。

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