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ミステリの祭典

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toukoさんの登録情報
平均点:6.16点 書評数:241件

プロフィール| 書評

No.61 6点 生首に聞いてみろ
法月綸太郎
(2009/06/19 22:11登録)
彫刻の目が開いていた件はともかく、恐喝のネタになった出来事は狙って1回で出来るもんじゃないでしょう~、低確率すぎる……ご都合主義はこの手の作品につきものだから許せますが、何か一言セルフつっこみがないと萎えます。
あとトリック以外の部分が、あまり盛り上がらず、読んでてちょっとだれました。


No.60 7点 悪霊の館
二階堂黎人
(2009/06/13 22:01登録)
オカルティックで扇情的な内容の長編なんですが、思ったよりドロドロしておらず、人物、舞台設定とも懐古調というよりは、ここまでいくと、むしろB級ホラータッチなので、気楽にあっという間に楽しみながら読了できました。

最初はあまりに登場人物が多いため、名前やプロフィールを覚えきれるかしらん……と危惧したんですが、陳腐なくらいの類型だからとはいえ、わりとそれぞれのキャラが立っているので覚えやすく、大量殺戮もあり、絞り込まれてすっきり!?
犯人はいずれにしてもわかりやすかったんですが、トリック・動機はさっぱりでした。
もっとも動機は、説明されても、ああ、なるほどって感じじゃなく、えー強引って感じも若干。。


No.59 6点 UFO大通り
島田荘司
(2009/06/06 00:25登録)
小品ですが、御手洗ものを読んだ、という満足感が。
ありえない状況→強引な推理→合理的解決→石岡の間抜け面
やっぱり御手洗ものはこうでないと!?


No.58 5点 異邦の騎士
島田荘司
(2009/06/06 00:22登録)
かなり前に読んだのですが、ミステリーというより青春小説としての印象の方が強いです。

ラストの御手洗がかっこよすぎて、感動するよりはつい笑ってしまいました(^_^;)


No.57 7点 金雀枝荘の殺人
今邑彩
(2009/06/06 00:13登録)
ホラーミステリーとの触れ込みだったのですが、ホラー部分はなくても成立している本格ミステリです。
トリック、動機、設定等、うまくかみ合っていて、スムーズに読めました。

それにしても、ホラーとしてもミステリとしてもコテコテな設定と、登場人物たちのドライさのギャップが妙に面白かったです。ドイツ人の血をひいているなんてお耽美な設定なのに、スプラッタ映画によく出てくるアホなアメリカの学生みたいで(笑)。

誰が生き残るかわかってしまうプロローグはない方がハラハラして断然よかったのになあ。


No.56 7点 双頭の悪魔
有栖川有栖
(2009/05/24 22:29登録)
古典的な謎解きミステリー。
読者への挑戦は1勝2敗でした;(一人目の犯人以外は確信持てず)。
動機が全然考えていたのと違っていたんですが、勝手に私が考えていた動機でも成立しそうな気も?;

解決編を読むと、おーなるほど、よく出来てるなあ……と感心するんですけど、驚愕とか衝撃って感じではないんですよね。
大掛かりな長編作品なわりにそこがちょっと物足りないんですが、手堅い名作だと思います。


No.55 5点 六歌仙暗殺考
井沢元彦
(2009/04/10 00:47登録)
内容はまあまあなんですが、サラリーマン向けの軽い読み物風のタッチなのに、妙に濃い題材がミスマッチで、どういった層をターゲットにしているのかがよくわかりませんでした。


No.54 5点 狂い壁狂い窓
竹本健治
(2009/04/07 20:13登録)
堕胎とか水子とか精神病とかの扱い方が、今読むと安易かつ俗悪に感じてしまうのは、古い作品だし、仕方ないのかもしれません。


No.53 7点 列車消失
阿井渉介
(2009/03/28 14:25登録)
特捜最前線などの刑事ドラマの脚本家が、島田荘司の「奇想、天を動かす」等の著書に啓発されて書いた鉄道ミステリだそうです。
鉄道ミステリ苦手な私は敬遠したいところだったのですが、表紙裏のなんともワクワクさせる宣伝文句につられて、つい読んでみました。
宣伝通り、奇想と大掛かりなトリックが面白かったです♪
重箱の隅をつつくような時刻表ものではないので、マニアックな部分も思いがけず楽しんで読めました。
鉄道の詳しいところはさっぱりな私にも、視覚的に立ち上がってくるような文章は、あっさりしていてテンポが速く、やはりなんかテレビドラマの台本ぽい感じも。


No.52 6点
麻耶雄嵩
(2009/03/23 21:35登録)
アイディアやトリックは面白かったです。
これで、もっと文章力や構成力があれば……。


No.51 6点 ハサミ男
殊能将之
(2009/03/21 11:35登録)
若干ネタバレ気味です、注意。


叙述トリックとわかっていても、犯人像は意外でした。
でも、ここまで病的な犯人にするんだったら、拒食か過食症という設定にしておいたら、身体認識が歪んでいるのにも説得力が出たのに惜しいなあ。どうしてもそのへんがズルイと感じてしまったので。。


No.50 7点 容疑者Xの献身
東野圭吾
(2009/03/04 19:54登録)
天才同士の対決ってことでワクワクしたんですが、途中でトリックなんとなくわかっちゃいました。
もっともミステリファンには、あえて作者が見抜かれてもいいとわかりやすい描写をしているせいかもしれないので(もっとわかりづらく書くことはいくらでも出来るはず)、作者の読ませどころはそこではないのでしょうね。

で、純愛ドラマの方なんですが、石神の方はそもそも変人だし、これはこれで納得できたもの、普通の人であるはずのヒロインのドライさやちゃっかりぶり、加えてラストでの豹変ぶりに、ついていけなかったです。真相を知る前の方が罪悪感は強いんじゃないのかなあ?
もうちょっと登場人物の心理描写を掘り下げていたら、もっと感動できたかも。
それでも切なかったですけどねー。。。


No.49 7点 パラサイト・イヴ
瀬名秀明
(2009/03/01 22:59登録)
ミステリというよりはバイオSFホラーですよね。
アクション要素も恋愛要素もあり、後半は、若干スプラッタ的でもあり、かといって散漫にはならず、エンターティメントとしてのレベルは高いです。その後、映画化やゲーム化もされ、大ヒットしたのはご存知の通り。

今となっては○○○○○○○はすっかりメジャー化していて、ゴールデンタイムのバラエティ科学番組の類でもよく取り上げられているし、もしかしたら推理で正体に辿り着ける読者もいるかもしれませんが、当時は最先端の科学知識だ! って感じで、70へえ、くらいのインパクトがあったんですよー(笑)。


No.48 6点 ホラー作家の棲む家
三津田信三
(2009/03/01 20:12登録)
内容より、学生時代の知人たちが実名で出てくることや、以前住んでいたことのある場所が舞台であることにビックリしました。
作者とはまったく面識ありませんが、色々ニアミスしていたようです……汗。

作中のホラー談義、ミステリ談義ともユニークなので、ホラーもミステリも好きという方にはお勧め?


No.47 8点 山魔の如き嗤うもの
三津田信三
(2009/02/22 13:28登録)
厭魅や首無に比べると軽いタッチでホラー分は控えめなので、怖がりの人も大丈夫そう。
金田一っぽいレトロな設定が、なんともなつかしかったです。
冒頭の超自然的な手記を合理的に解釈するところなぞは、島田の眩暈を思い出したりと、本格探偵小説のいいとこ取りって感じ。

謎解き自体は、設定の複雑さにも関わらず、非常にすっきりしていたんですが、今回のどんでん返しはちょっとくどすぎたかな。


No.46 6点 メルカトルと美袋のための殺人
麻耶雄嵩
(2009/02/18 00:07登録)
この作品に限った話じゃないんですけど、浮世離れした格好の著者近影のイメージが強すぎるせいか、登場人物の服装・言動に違和感が~。
メルトカルのキャラより若い普通の女の子の服装の描写とかの方が、ある意味ぶっ飛んでる!?
この人は、服装等は具体的に説明しないで、清楚だった、とか派手だった、くらいで誤魔化した方がいいと思います。。。
すなわちすべてが脳内で描かれたゲームのような世界なんですよね。
そこがこの作家の持ち味でもあるので、文句つける気はないですが、気になってもう(笑)。

色々な意味で、超オタク男子すごーい、と一応リスペクト。


No.45 6点 あなたに不利な証拠として
ローリー・リン・ドラモンド
(2009/02/17 20:29登録)
あちこちで評判がいいので読んでみました。

作者は元女性警官だそうで、80年代~現代に至るまでのアメリカの犯罪現場と警察内部をリアルに描写した臨場感溢れる短編集でした。
ですが、アメリカ探偵作家クラブ最優秀短編集を受賞した「傷跡」以外の作品には、ほとんどミステリー要素はありません。
それでも面白かったんですが、内容とミニマリズム風の作風があってるんだか、あってないんだか、個人的には微妙な印象。。
10年以上かけて書いたせいもあってか、80~90年代のアメリカ文学のトレンドのタッチなのは仕方ないのかもしれませんが、素材の新鮮味を損なっている感がないでもありません。

それにしても、アメリカはやっぱり銃社会なんだなあと怖くなります。


No.44 5点 神様ゲーム
麻耶雄嵩
(2009/02/17 00:26登録)
これが児童向け?
あ、でもデスノートとかが好きな子供ならこういうノリ喜ぶのかも……。
ラストは流石に色々な意味で、子供にはわかりづらいんじゃないかなあ。
というか大人でも、自分で補足しなくちゃならないのが、不親切で、ちょっとイライラしました。
オチがえげつないので、ジャンプで漫画化は無理そうですが(笑)、挿絵はお話の雰囲気にあっていて、よかったです。


No.43 6点 メビウスの殺人
我孫子武丸
(2009/02/10 22:16登録)
キャラの立っているユーモアミステリとしては楽しく読めましたが、○○○○オチは個人的に好きじゃないなあ……。


No.42 6点 慟哭
貫井徳郎
(2009/02/10 22:12登録)
若干ネタバレ気味です、注意。


叙述トリックなのは自明と言えるほどあからさま。その上、いかにもある人物が犯人というように書かれているけど、これはミスリードに違いない、一番疑わしい人間が犯人なわけがない! と祈るような気持ちで読み続けたんですが……残念!

本格にあまり馴染みのない社会派サスペンス好きな読者向けの一発ネタと思えば、それなりな作品ではあります。

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