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ミステリの祭典

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クロスファイア

作家 宮部みゆき
出版日1998年10月
平均点7.09点
書評数22人

No.22 4点 もち吉
(2019/07/11 08:14登録)
楽しめたかどうか?で評価するとこの点数だが、決してそこまで悪い作品と思っているわけではない。好みの話だ。
女性作家にありがちな、人間の感情の機微まで事細かに逃さず描いていくスタイルというのが、自分はどうも苦手だ。ファンタジーにリアリティは求めない。人間の醜い部分は必要以上に見たくない。これは完全に好みの問題だろう。

唯一明らかな難点を挙げるならば、「組織」がいかにも少年漫画にでも出てきそうな安っぽい感じがしてしまったことだろうか。「組織」が絡んでくるまでは結構面白かったのに・・・。最初のコンタクトが電話というのも安易だし、行動や思考もありきたりでこれは大減点。
あと、「痩せぎすの男」という表現を2人の別人に対して使っているのも、自分的にはどうかな?と思う。仮に全く同じような容姿の人間だったとしても、特に重要な意味がない限り小説的には同じフレーズを当てはめるべきではないと思うのだが。

No.21 7点 いいちこ
(2018/01/06 13:52登録)
大ヒット漫画「デスノート」と同一の主題であり、同工異曲と言うべき作品。
主人公に対する批判・悪意の反映かもしれないが、登場する悪人がチンケすぎる、主人公の行動原理が純粋な正義感ではなく恋愛感情が混入している、無関係な人間を巻き添えにするなど、主人公の行動に大義がなく、行動もあまりにも不用意である点等から、同作のような強烈な緊迫感・問題意識は伝わってこない。
そうした点から、主人公を待ち受けているラストは明々白々であるが、その着地も呆気なさ過ぎる印象を受ける。
ミステリとしての面白さ・リーダビリティは高く評価するものの、主題を十全には活かしきれていない点で画竜点睛を欠いており、消化不良と違和感が残る作品

No.20 6点 ムラ
(2014/05/20 18:44登録)
超能力でミステリってどんな感じなのかなぁって読んでいくと、なるほど宮部みゆきらしいキャラが生きている社会を掘り下げるような作品になっている。
鳩笛に引き続き銃の弾丸になった超能力者の青木が苦悩する様を描かれている。
とんとんと描写が進んで面白かったけどあえて言うなら最後のシーンをもうちょっと伸ばして見たかった。これは宮部みゆき作品でだいたい言ってるような気がする。最後に行きつくまでの道のりが濃いからどうも最後があっさりめに感じてしまう。

No.19 5点 TON2
(2013/01/07 01:15登録)
KAPPANOVELS
超能力を持つということは、一般人から見れば神の力を持っていることと同じですが、決して幸福ではないようです。その力ゆえに身近な人間を傷つけたり恐れさせ、孤独です。
 この作品に登場する物理的な超能力者でなくても、学問やスポーツの世界で飛びぬけた力を持っている人も孤独なのだろうかと考えてしまいました。

No.18 5点 touko
(2010/02/15 21:12登録)
どうしてもキングの「ファイアスターター」を思い出しますが、作者が大ファンを公言しているので、あえてオマージュとして書いるのだと思います。
こちらは超能力者が主人公のテンポのよいサスペンス。
どんなにドロドロでも基本に正義ははずさない本家キングと、どんなに陰惨でも人情の機微ははずさない宮部の日米の差を読み比べてみても面白いかも?

No.17 9点 ある
(2008/09/21 13:11登録)
人の持つ暗さが上手く表現されていて面白かった。
超能力ものなのに,ちゃんとお話が成立しているのも凄いと思う。悲しいけど…そこがまた良い。

No.16 8点 spam-musubi
(2007/08/02 10:01登録)
最初は自分のやっていることに疑問を持たない主人公に違和感を
感じていたが、主人公の心情の変化に合わせて徐々に共感を覚え始め、
最後の展開は……、うーん、さすがに巧い。あっという間に上下巻読破してしまいました。

超能力者が大活躍という話は無数にありますが、異能の者ゆえの孤独・悲哀・悲劇を扱わせたら右に出る者がいませんね。「龍は眠る」にも通じますが。

No.15 7点 くりからもんもん
(2005/06/17 13:37登録)
超能力なんか出てきたらミステリは成り立たないだろ。
当たり前ですよね、密室もアリバイも警察も関係なくなります。って思ってたんですが、宮部氏にかかるとこんな作品になっちゃうのですね。本作品はその矛盾を合理的に現実的によくまとめたと思います。さすがの著者の力量でしょう。超能力だけで敬遠している方は読むことをお勧めします。最後が悲しすぎるのですが、それも感情移入の賜なのでしょうね。
先に鳩笛草を読むことをお奨めします。

No.14 6点 884
(2004/07/23 08:18登録)
 導入部が長めで、中盤の展開が強引な感じ。もう少し膨らませられた話だけに残念。

No.13 9点 なりね
(2004/07/12 16:54登録)
適度なブラックさで良かった。
しかし、上下巻に分けなくても良いと思う。中盤のダルさは宮部さんには珍しくさほど目立たなかった。
アクションが良く、いい作品。

No.12 8点 ばやし
(2004/01/12 10:42登録)
「うわっ、おもしろい!」って思いましたねー^^グイグイ引き込まれますね小説の中に。映画も見たんですけどなかなかでした★

No.11 10点 四季
(2003/11/03 02:45登録)
人間の「闇」の部分をうまく照らし出していると思う。
もちろん映画もみました。

No.10 8点 ろん
(2003/08/22 09:53登録)
おもしろかった。けど、人を殺しすぎじゃありませんかね。何でもかんでも焼いてしまっている感じでしたよね。
しかし、話としてはとても面白く、エンディングは切ないものでしたね。

No.9 9点 ハッチ
(2003/08/12 00:01登録)
一言「特殊能力」と言っても攻撃能力なのか否かで考えも運命も変わってしまう事にまた考えさせられた。そりゃ鳩笛草の時も随分簡単に力を使うんだな、とは思ったけれど、やっぱりラストはかなり泣いた。最高だけど悲しいのでマイナス1点。

No.8 9点 小太郎
(2003/04/02 00:14登録)
極めて私的な「好き嫌い」で言うと「かなり好き」

No.7 9点 keisuke
(2002/10/10 07:07登録)
私にとっては、宮部さんの超常現象もの(龍は〜、蒲生〜など)はいいですね。これもじ〜んときました。あ〜、言葉にならない・・・・。

No.6 7点 なかなか
(2002/05/14 01:10登録)
前作が収録されている『鳩笛草』を先に読むのは必須です。(そっちのほうがおもしろかった)
展開が偶然に頼りすぎてる気がしたけど、テーマが考えさせられました。

No.5 1点 ぼんち
(2001/08/01 09:55登録)
キングの二番煎じ。

No.4 7点 アデランコ
(2001/07/30 18:55登録)
特殊能力を備えてるがために悲劇へと向かう青木淳子。
ちょっとやりすきではないかと思うぐらいの焼殺。
だがその描写のおかげで、ラスト数ページはジーンときた。

No.3 8点 ayu
(2001/07/20 18:14登録)
とても楽しくよめました〜〜。でも最後が少し悲しかったす・・・。

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