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ミステリの祭典

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変身

作家 東野圭吾
出版日1991年01月
平均点6.10点
書評数40人

No.40 7点 mediocrity
(2021/07/02 05:15登録)
ネタもベタだし、プロットも見え見えなのにページターナー。数時間で一気に読んでしまいました。やはり話の展開の仕方がうまいんでしょうねえ。終結に関しても私はきれいな終わり方だと思いました。

No.39 1点 Akeru
(2017/11/21 10:32登録)
以下、ネタバレ有。

ある男が病室で目を覚ました。 ここ数日の記憶がない。
医者によれば拳銃で撃たれ脳を損傷し、移植手術を受けたらしい。
何故だかわからないけど、テレビで時折流れる強盗事件が妙に気になって仕方がない。 いったい何故だろう…?

これが開始から20ページほどで語られる概要で、あなたは薄々何が起こりつつあるのか気づいてしまってるのではないかという疑いを持つだろう。 残念ながら、あなたはこの作品の"オチ"まで見通してしまっている。 この作品はそれ以上でもそれ以下でもない。

私が書店の"映画化決定!"のPOPに惹かれ購入し、2時間後にはゴミ箱に捨てた唯一の作品。
これがミステリーならスティーブンキングの作品は全部ミステリーだ。
正直、東野圭吾自体あまり好きではないが、最低限これだけは言える。 東野圭吾作品の中でもこれは後回しにしろ、ってことだけは。

No.38 7点 斎藤警部
(2015/06/04 12:41登録)
話の展開に「そう来るか!」的な意外性は薄い。 が、予感した通りに進んで行ってもサスペンスは強烈で全く飽きさせない。このへんは(わざと次々に予感させるのが得意な)松本清張の長編に通じるかも。
「宿命」の続編的イメージで読んでみましたが、同じく先端医学をテーマにしても全く別種のストーリー。しかし何かしら繋がっていますよね。

No.37 4点 ∠渉
(2013/12/16 15:10登録)
読み終わってまず思ったのは、東野さんってやっぱ文系だな、ということ。
確かに内容はサイエンス的なものになっているけれど、東野さんが書きたいのはあくまで人間なんだな、と思った。それを効果的に表現するのにこういう題材を持ってきたんだなという印象。他作品でもそういう印象を少なからず抱いていたのだがこれ読んで確信。
そんでもって他の方々が言ってるように展開はまるわかりだけどゾクゾクしたりハラハラしたりちょっぴり感動したりという読ませる力はさすが。結局展開力があるんだなと思う。
ラストも下手にサスペンスフルにせずに、読み手に心とは?意識とは?そして人とは?といった問いを投げかけるようなラストで良。
ミステリ=神秘的という概念が個人的には根底にあるので、推理小説ではないにしてもとてもミステリアスな作品だった。

No.36 7点 Q-1
(2011/05/20 19:43登録)
題名と題材が似ているので分身との姉妹作のようにも感じるのですが、
個人的には分身よりも秘密に近いものを感じました。
余り真相を隠すつもりはなく話の展開で読ませる本だと思います。
その点は分身に通じる部分があります。

私は秘密という本がかなり好きでしたので、
それに似た雰囲気を持つこの本はサクサクと読み進められて大変有意義でしたが、
それ故に二番煎じな感も否めませんでした。

No.35 2点 ムラ
(2011/04/06 19:29登録)
男が変わって行く原因を追究するところとかはすらすら読めたけど最後があっけらかんとしすぎる。けっして駄作ではないけど東野作品の中では面白く無い部類に入る。
所どころが中途半端に終わってるのがなお残念なところ。

No.34 4点 emi
(2011/03/11 00:19登録)
とても読みやすい作品ではあったのですが、読後感があまりよくない。暗い気持ちにさせられます。グロテスクな描写は好きなんですが、この作品はあまり好きにはなれませんでした。

No.33 8点 Tetchy
(2010/03/04 22:09登録)
切ない。なんとも切ない物語だ。
脳を移植された男が次第に移植された脳に支配され、性格を変貌させていく。
プロットを説明するとたったこの一行で済んでしまうシンプルさだ。しかしこのシンプルさが実に読ませる。この魅力的なワンアイデアの勝利もあるだろうが、やはり名手東野のストーリーテラーの巧さあっての面白さであろう。

確かに科学的根拠としてこんな事が起きるのかという疑問はあるだろう。出来すぎな漫画のようなプロットだと思うかもしれない。しかしそんな猜疑心を持たずに本書に当って欲しい。

自己のアイデンティティへの問い掛けから最後は人生について考えさせられる本書。物語の閉じられ方がそれまでの過程に比べ、拙速すぎた感が否めないが、ワンアイデアをここまで胸を打つ物語に結実させる東野の物語巧者ぶりに改めて畏れ入った。

No.32 4点 touko
(2010/02/04 23:32登録)
似たようなSF作品は、これ以前にも山ほど描かれているので、手垢のついている印象の上に、全体的にイージーで、センス・オブ・ワンダーがまったくなく、読後感も悪い。登場人物にも、作品自体にも情熱やこだわりが感じられない。
とりあえず何か書かなきゃいけなかったので、商売で適当に書き飛ばしたんじゃないかと疑ってしまった……。

No.31 8点 E
(2010/01/16 21:18登録)
実現不可能な医療設定でも何処かで誰かが実験していそうな"移植"。そんな考えが浮かんだ所為かとても怖く感じました。
最後の展開は予想できたが、あの涙には感動した。感動というか悲しくて悔しくて泣ける作品。

No.30 4点 simo10
(2009/12/15 22:07登録)
これまたミステリーではないんですね。
このような医療技術が可能だったら、人格はどうなるんだろうとか、生きていることの判断はどうなるんだろうとか少し真面目に考えさせられる作品でした。
まあ読みやすかったけど、ちょっと暗い気分にもさせられたし、あんまり好きではないかな。

No.29 7点 ミステリー三昧
(2009/06/28 10:06登録)
<講談社文庫>東野圭吾の代表作(長編/1991)です。
人間の奥底に潜む闇が精神を蝕んでいき、殺戮に至るまでの過程が繊細に描かれていて、猟奇性に満ち「人間が何より一番怖い」と思わさる描写の連続がゾクゾク感を増幅させていました。ただ、ラストは消化不良に終わっている感じが否めません。少しインパクトに欠けていたかもしれません。恋愛要素を加えていた点で救われた心地があり、またそれが消化不良の原因でもあります。最悪のパターンで終わったとしても私は全然かまいません。小説だから。
ちなみに映画化もされていて、そちらも楽しめます。特に玉木宏がドSに変貌していく姿は必見です。ヒロイン役は蒼井優が演じてます。

No.28 8点 だい様
(2009/05/23 11:46登録)
ミステリではないと思うが、純粋に読み物として面白かった。
まず設定がいい。流れはお約束的な内容だったがそれでも引き込まれていったのは著者の筆力なのであろう。

No.27 5点 VOLKS
(2008/12/10 09:28登録)
魅力の乏しい登場人物たちが残念。
読み物としては十分ですが。

No.26 6点 白い風
(2008/09/27 22:16登録)
東野作品でもSFタッチ色の強い作品ですね。
後の「分身」にも通じていると思う。
結末までは完全に予想出来ないけど(様々な変化が可能だから)まっ、予想の範疇かな。
ただミステリ度はあまり高くないと思う。

No.25 5点 COBRA
(2008/06/13 14:42登録)
あまり設定が楽しいと感じれなかった。

No.24 5点 こう
(2008/06/03 01:11登録)
 こういう題材ではカタルシスを得るのは難しいのは仕方ありませんがそれでも一気に読ませる力を感じました。
 ミステリとは関係ありませんが人格の変容と共に一人称が突然変化するところなどはうまいと思いました。

No.23 6点 マニア
(2008/01/04 20:41登録)
ミステリではない。ややリアリティに欠けるのも気になる。

脳移植・手術による人格変化ものでは、『アルジャーノンに花束を』が有名だが、それをもっとドロドロと残酷にした感じ(?)。ラストは悲しすぎるね・・・改めて東野さんは悲劇を読ませるのが上手いなと感じた。

No.22 5点 いけお
(2007/10/10 12:42登録)
読み物としてまぁ楽しめた。

No.21 2点 幻燈
(2007/10/05 12:12登録)
一人の人間が狂っていく過程としてはありきたりだと思う。
新井素子の『今はもういないあたしへ…』を読んでいなければ
今少し違った感想を抱けたのかもしれない。

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