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ミステリの祭典

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子どもの王様
ミステリーランド

作家 殊能将之
出版日2003年07月
平均点4.00点
書評数10人

No.10 2点 メルカトル
(2020/10/13 22:13登録)
団地に住むショウタと親友トモヤ。部屋に籠もって本ばかり読んでいるトモヤの奇妙なつくり話が、ショウタの目の前で現実のものとなる。残酷な“子どもの王様”が現れたのだ。怯える親友を守るため、ショウタがとった行動とは?つくり話の真相とは?『ハサミ男』の殊能将之が遺した傑作をついに文庫化!
『BOOK』データベースより。

死者に鞭打つような事を書きたくはないですが、はっきり言って駄作です。どこか良い点を見つけるとしたら、掲示板の地図の錯覚トリックくらいですかね。それがなければ1点でした。ジュブナイルだと思って舐めているのかと思うくらい、レベルが低いです。編集も編集ですね、これでゴーサインを出したのはあまりにも杜撰なチェックでしょう。ミステリーランド叢書として2000円以上出して新作を購入した人は、さぞかし業腹だったのではないかと想像します。壁本ですね。

大人が読んで面白くない本は子供が読んでも面白くないと思います。その逆もまた然りで、これは読むだけ時間の無駄というものです。最大の謎ともいうべき「子どもの王様」の正体も意外性の欠片もなく、他に読みどころがあるわけでなし、何をどう楽しめば良いのかさっぱり分かりませんでした。プロットも適当だし、ストーリーらしいストーリーもなく、盛り上がるシーンも皆無で・・・。これ以上書きたくないです。

No.9 4点 Kingscorss
(2020/08/29 12:50登録)
殊能将之さんの大ファンです。点数は甘めです。

ハサミ男、石動戯作シリーズ以外での殊能将之さんの完全新作。そして悲しいことに殊能将之さんの絶筆となります。(ノД`)シクシク

子供向けのミステリーランド作品として世に出た今作ですが、はっきり言ってしまって、あまり出来が良くありません。子供向けのためかミステリー部分がかなり薄味で弱く、内容も大人向け?のためか結構陰鬱になっており、どちらも中途半端で作品が弱いまま終わってしまっています。所々で殊能さんのセンスが光るも、文体は基本的に子供目線のためかいつものキレがなく、ファンとしては悲しいぐらいダメダメなものになってしまっています。

ジュブナイルものと思えば読めないこともないのですが、殊能将之ファンが望んでいるのはこういうのではなく、新しい殊能将之をファンに見せる前に49歳という若さで逝去されてしまったので至極残念でなりません。

未だに死んだの実は嘘だよーってヒョコッと石動戯作のようなノリの軽さで戻ってきてくれるのを願うばかりです。。。殊能先生、実はペンネーム変えて小説出版してるんですよね?そう言ってください!未だに先生のTwitterを時たまチェックしてます。『んじゃまた』って呟いたのが最後とか悲しすぎる(ノД`)シクシク

No.8 4点 まさむね
(2018/05/30 22:03登録)
 ミステリーランド作品。小野不由美「くらのかみ」、島田荘司「透明人間の納屋」とともに、ミステリーランド第一回配本の一角を占めた作品です。私は文庫版で読んだのですが、ノベルス版の作者あとがきによれば、当初は第二回配本の予定で依頼を受けていたものの、「某先生」が原稿を落としたために、第一回配本に回ったようです。へぇー、それは知らなかったなぁ。ちなみに「某先生」って誰なんでしょうね。
 内容としては、純粋なジュブナイルとして読めば、まぁ、悪くはないのだろうなぁ…といったところ。しかし、他のミステリーランド作品の多くは、(摩耶雄嵩の「神様ゲーム」のように、かなり突っ走った感のある作品もあるけれども、)大人が読んでも十分に楽しめる作品であることと比較すると、多少物足りなく感じたことも事実ですね。

No.7 4点 E-BANKER
(2016/05/23 23:03登録)
2003年発表。
小野不由美「くらのかみ」、島田荘司「透明人間の納屋」と並び、子供向けの講談社ミステリーランドの第一回配本として発表された作品。

~カエデか丘団地に住むショウタと親友のトモヤ。部屋に籠って本ばかり読んでいるトモヤの奇妙なつくり話が、ショウタの目の前で現実のものとなる。残酷な「子どもの王様」が現れたのだ! 怯える親友を守るため、ショウタがとった行動とは? つくり話の真相とは? 今は亡き作者が遺した傑作がついに!~

本作と全然関係ない話で恐縮ですが、
毎週日曜日の朝に放映している、いわゆる「平成仮面ライダー・シリーズ」。
シリーズも回を重ね、はや二十近く(合ってるか?)の作品が発表されている。
わたしは朝食をとりながら、子供が見ているTVを横目で見ているわけだが、これが実にきちんとしたプロットなのだ!

私自身が子供の頃に見ていた「昭和・・・」とは大違い!
前段には謎を提示しつつ、いかにも伏線めいたシーンが何箇所も嵌め込まれ、シリーズ終盤にはその伏線がきちんと回収されていく。
そして何より「世界観」がきちんと示されているのだ。
「これが果たして小学生に理解できているのか?」といつも横で疑問に思う私なのだが・・・

で、何が言いたいのかといいますと・・・
この「ミステリーランド」シリーズって、子供をターゲットにといいつつ、やっぱり大人を意識した作りにしなければならないと思うわけです。
子供だからプロットも適当でいいという訳では決してなく、子供でもある程度は理解でき、しかも大人も楽しめる。
むしろかなり高いハードルが要求されていると思う次第。

で、本作なのですが・・・その水準には程遠いのではないでしょうか。
島田荘司や麻耶雄嵩のシリーズ作品には唸らされたのだけど、本作は一枚も二枚も落ちると思う。
これを読んで子供たちがミステリーの面白さに目覚める・・・なんてことはないだろうなぁー
でもまあ、寡作の作者としては貴重&価値ある作品。

No.6 4点 名探偵ジャパン
(2015/04/03 09:23登録)
子供向けミステリ「ミステリーランド」の一冊。
もしかしたら、本作の作者、殊能将之と麻耶雄嵩は、「小学生向けのミステリ」じゃなく、「小学生が主人公のミステリ」と発注を勘違いして書いてしまったのではないだろうか? 麻耶の「神様ゲーム」と同じ匂いを感じ取った。
本格ミステリらしい仕掛けはほとんどなく、小学生の冒険譚という印象が強い。作者(かつての子供)の懐古が強い作品で、現役の子供がこれを読んで楽しめるかは分からない。
自分のころを思い返してみても、家と学校の往復(と、その途中にある友人宅)が(自力で行ける)世界のすべて。その中にいつもとは違う怪異が発生していたら。そんなことを考えながら読んだ。決してつまらないわけではなかったが、ミステリとしての評価をすると辛くせざるをえない。

No.5 3点 江守森江
(2009/05/30 04:23登録)
作者はミステリーランドをナメている。
単に主人公が子供な作品を書けば良い訳ではない。
この作品のどこがミステリーなんだ?

No.4 6点 VOLKS
(2008/07/11 09:57登録)
悲しい話ではあるが、主人公の男の子が逞しく、またその母親との関係が微笑ましかったので救われた。

No.3 7点 深夜
(2008/06/14 15:18登録)
あまり評判は良くないみたいですが、面白かったですよ。難点は話の筋がシンプルなことくらい。家庭円満で子供時代過ごした人は、受け入れられないかもしれない。

No.2 5点 りえ
(2005/04/24 23:08登録)
結末後味悪くて、これ、子供に読ませていいのかー?と思った。

No.1 1点 Q
(2005/04/21 20:00登録)
けっして子どもには読ませたくない本。

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