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ミステリの祭典

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風果つる館の殺人
シャルル・ベルトラン

作家 加賀美雅之
出版日2006年08月
平均点6.50点
書評数8人

No.8 6点 nukkam
(2021/12/16 21:56登録)
(ネタバレなしです) 2006年発表のシャルル・ベルトランシリーズ第3作の本格派推理小説で加賀美雅之(1959-2013)の最後の長編作品となりました。生前に出版されたのが長編3冊と短編集1冊のみなのが本当に惜しまれます。あとがきで横溝正史の「犬神家の一族」(1950年)へのオマージュであることが紹介されていますが、「犬神家の一族」に限らずいくつかの先行ミステリーを思い起こさせる場面がしばしばでした。それをパクリだとか焼き直しだと批判することも可能でしょう。雰囲気や描写が大げさだとか古臭いと思う読者もいるでしょう。本書を好きな読者は大好き、嫌いな読者は大嫌いとはっきり分かれると思います。私はもちろん前者です。第17章の2で「おそらく古今東西の犯罪史上に類例があるまい」と(パットが)驚く場面だって「いやいや、某米国女性作家の1930年代の本格派作品に類例があるでしょ」と突っ込みたかったです。でもそれも含めて大いに(そして懐かしく)楽しめました。

No.7 8点 ボナンザ
(2021/09/19 21:04登録)
トリックの豪華さは前二作に譲るが、全体の入り組み方が凝っていて素晴らしい。これが最後の長編になったのが返す返すも惜しい・・・。

No.6 6点 新世紀ミステリー
(2019/07/02 10:13登録)
2006年発表。横溝正史風ミステリーですね。「監獄島」で素材と技巧を惜しみなく出し尽くし過ぎちゃったのかもしれませんね。

No.5 7点 測量ボ-イ
(2017/01/01 14:43登録)
氏の長編第三作。相変わらず雰囲気作りは秀逸だし、物語の世界に入り込んで
後半は一気読み(今年の年越しは本作の読書中)。
これも結構なボリュ-ムありますが、読み応えを感じる作品です。
次作が待ち遠しいですがそれも叶わず・・・作者の早世が惜しまれます。
採点は 基礎点7点+1点(雰囲気作り)-1点(さすがにトリックが無理気味)

(余談+ネタばれ)
犯人の本命は○○だと思っていたのですが、これが警察に逮捕されてしまいこれは
違う・・・第二候補は真犯人でした。ただ動機はちょっと理解不能。
この話しでかわいそうな人は複数いますが、パトリシアに一番同情します(涙)。

No.4 6点 龍樹
(2016/01/28 09:36登録)
基本点:5点
不可能トリック3つに:+2点
話自体にあまり魅力がないので:-1点
合計:6点

素材のきちんとした、でも美味しいソースに欠ける英国料理のメインデッュ二皿に前菜が付いたような本格物。

No.3 8点 makomako
(2011/04/17 09:24登録)
 物語の雰囲気も好きだし魅力的な謎と大掛かりなトリックは私にこの大作を一気に読ませる力がありました。読み出したら止められなくなったのは久しぶりです。ぜひ加賀美氏にもう少し速いペースで作品を発表してほしいと願うのはないものねだりかな。
 こういったとんでもないトリックの合理的解決方法など所詮無理があることは承知なのですが、2番目におきた殺人のトリックは残念ながら無理でしょう。また昔起きた事件の凶器も相当無理があると思いますが、もしこれならきっと血がついているので当然そのときに気づくでしょう。でも読者なのだろうな。

No.2 6点 E-BANKER
(2009/09/21 22:17登録)
ベルトラン判事シリーズの第3作目。
ある資産家の女主人の死による骨肉の相続争いをベースに、殺人事件が不可能状況で次々に起こります。
作者によれば、本作は「犬神家の一族」へのオマージュ(骨肉の相続争いにまつわる連続殺人ですから・・・)ということですが、島田氏の「魔神の遊戯」ともスコットランドの巨人伝説で被っています。
大掛かりなトリックということではこれまでの2作と変わらないですが、”迫力”という点では劣りますかねぇ。そのトリックもちょっと分かりにくい。(特に最初のやつ)
ただ、雰囲気は相変わらず好きです。

No.1 5点 teddhiri
(2009/09/07 18:16登録)
この作者のウリらしい不可能犯罪に関してはトリックはデビュー作より数段落ちる。ただしフーダニットとしてはよくできていると思う。ただ相も変らぬ探偵の態度が気に入らない。

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