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ミステリの祭典

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マレー鉄道の謎
作家アリス&火村シリーズ

作家 有栖川有栖
出版日2002年05月
平均点6.43点
書評数37人

No.17 6点 こう
(2009/05/04 01:19登録)
 目張り密室トリックは面白みがなく類似トリックの作品もありますが密室トリックだけの作品ではないと思います。
 個人的には「双頭の悪魔」が一番好きなのですがこの作者の本領はそもそもアクロバティックなものよりも地味ですがロジックを積み上げて犯人を指摘してゆく所にあるのだと思うのでその点この作品は真相は地味ですが〇〇だから犯人は〇〇だとするロジックの積み重ねがあり有栖川作品としては成功作だと思います。
 犯人が安易に殺しすぎな点や二人目の殺人動機などは好きではありませんが全体として評価すべき作品であり本来はもっと高評価でもよい気がしました。
 自分が「ロジック」に対する面白みがもっと理解できればもっとこの作品に感動できたのかもしれません。 

No.16 7点 ロビン
(2009/03/29 00:27登録)
間違いなく作家アリスシリーズの代表作でしょう。
あとがきで語っているように、本書は「ただの本格ミステリ」だと思います。嫌味ではなく、最高の褒め言葉として。確かに「新本格」という言葉の意味が変化してきた中で、これだけ真正面から本格作品を描ける作家は、果たして今後生まれてくるのでしょうか?これは出版社側にも問題はあると思いますが。

と、褒めどころはあるんですけど、有栖川作品にしては稀有なハウダニットがメインとなる本書、そのトリックが、どうもあの有名な三毛猫探偵のあの作品を髣髴とさせられるんですけど。ロジックにも学生アリスのようなアクロバティックさはなく、大人しく半端な印象。
ま、愛ある辛口ということで。

No.15 8点 マニア
(2008/09/08 03:01登録)
貢数も多いけど、その分内容もとても重厚にできている。ここまでこてこての「本格」長編は気持ちいい。

「時間制限」(こういう設定も好き)のある中で次々に起こる不可解な事件と、それに悪戦苦闘する火村&アリスという全体の構図はスリリングで面白い。決して退屈しなかった。
目張り密室のトリックは派手さ(?)はないが、一つ一つの論理によって組み立てられた種明かしはお見事。それが、第2、第3の殺人につながっていく流れは鮮やか!
しかし、物語中にヒントがあまり提示されていないので、不親切といえば不親切。メインの道具も第2の殺人現場から拾ってきちゃうし。

マレーシアに行きたくなった!!(笑)

No.14 4点 サトラップ
(2008/06/01 00:01登録)
全体的に普通の作品だったと思う。
トリックもありがちだし、論理も特に驚くことがなかったかな。
あと、すこしリーダビリティに欠けるような……。

No.13 5点 白い風
(2008/03/25 21:10登録)
いつもの有栖川さん作品のワクワクドキドキ感が私には少なかったですね。
肝心の目張り密室トリックの解説もワクワク感が無かったです。
第二、第三の事件が起こった奇異性がこのストーリーの目玉なのかな?
比較的スーと読んでいってしまった気がします。
ちょっと長編である必要性が無いかも。

No.12 7点 あい
(2008/03/07 22:59登録)
悪くないと思う。トリックは微妙だけど、本格に真っ向から挑戦したという意味で楽しめた

No.11 6点 いけお
(2008/02/06 00:51登録)
全体的に無難な作品。ややテンポがわるいかも。

No.10 6点 おしょわ
(2008/01/28 22:15登録)
長編にしなくてもいい気がしました。
読み物としては面白いです。

No.9 8点 vivi
(2007/06/03 01:41登録)
実際の殺人事件の謎と、大きな意味の仕掛け。
ミステリ界では乱発気味の叙述トリックほど派手な展開にはならないけれど、
小さなトリックの積み重ねで構成された作品の上に、もう1つひねりが。
個人的には「端正」という一言で片付けられてしまうのは納得できませんね。
激辛にない味を持った作品ですから。

No.8 7点 ギザじゅう
(2004/10/31 14:28登録)
いままで火村モノには代表作といえるものが無かったのだが(あえて挙げるなら『朱色の研究』)、これはよく出来ている。愛すべき本格である。
作例の少ない「目張り密室」に挑んだのも評価できるし、伏線の張り方も上手い。密室以外にも動機不明の殺人を置きながら、それら全てが密室に収束されるラストも圧巻。
前半で「悪」について議論をしたのも、単なる人物を掘り下げるだけかと思いきや、ラストのマニピュレーションと対応させてあったのには、さらなる驚きである。
まさしくアリス流本格の成功作にして、代表作であろう。

No.7 5点 もも
(2003/10/13 16:02登録)
海外ロケ(?)の割には地味な作品でした。トリックも地味。マレーシアに行きたくなるので旅行記としては大成功かも。

No.6 8点 あくた
(2003/07/05 21:26登録)
純粋に一年くらいで書かれたものと思っていたので、構想から三年以上掛かっていると聞き、やや減点。(実際の執筆期間は四〇日足らずだったそうだが。)確かに安心して展開に身を任せられる、熟した作品だとは思った。ただ、トリックが某量産作家○川×郎の猫探偵モノの第一作目とカブるのでは……??;;トリック解説の部分を読んでいて、思わず「え!?」と声に出して出してしまった。

No.5 7点 ao
(2003/05/15 18:28登録)
有栖川有栖のファンならば物語としては充分楽しめます。ミステリ的には凡作。しかし論理過程をもうちょっと丁寧にやってほしいなぁ。本格特有の謎解きの強引さが際立って、しばしば現実に引き戻されるのが難点。

No.4 6点 神夜 月生
(2003/01/12 09:29登録)
ファンとして、あれだけ待っただけに期待が大きすぎたのか、国名シリーズとしてはイマイチ緊張感に欠けていたような気がする。あれだけのページが本当に必要だったのかどうか…。けれど、トリックの発想が面白かったので6点で。

No.3 8点 Yuri
(2002/07/26 00:23登録)
推理小説として以前に、小説として、火村シリーズの小説として大いに楽しみました。大いに満足はしているのですが、推理モノとしては、今ひとつ感動がありませんでした。最後の捻りは、私は好きでした。

No.2 8点 馨子
(2002/06/03 22:18登録)
事件が起きるまでが長くて(実は複線ビッシリでしたが)「これは旅行記?」と思いましたが、起きてからはテンポ良く読めました。
密室のトリックとかはどうなんでしょうね。私は理論重視じゃないので「ふーん」って感じなのですが・・・。
この作品も、アリスの目を通して描かれる世界が優しいです。英語の会話中に「××(聴き取り不能)」とか出てくるのも可笑しくていい。

No.1 6点 ナツ
(2002/06/01 23:07登録)
期待が大きいと辛いかも。普通に読めばたぶん面白いはず。傑作じゃないけど読んで損はないと思います

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