皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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蟷螂の斧さん |
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| 平均点: 6.10点 | 書評数: 1711件 |
| No.231 | 9点 | ハムレット狂詩曲- 服部まゆみ | 2012/06/30 20:45 |
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| 裏表紙より『劇団薔薇』新劇場のこけら落としで、「ハムレット」の演出を依頼された、元日本人で、英国籍を取ったケン・ベニング。ケンにとって、出演者の一人である歌舞伎役者の片桐清右衛門は、母親を捨てた男だった。ケンは、稽古期間中に、清右衛門を殺そうと画策するが…。様々な思惑の交錯、父殺しの謎の反転、スリリングな展開。結末は…真夏の夜の夢!? サスペンスでこれほどの後味の良さを味わったのは初めてです。ハムレット上演の舞台裏が美しい文章で描かれており、どんでん返しも用意されています(さすが役者といったところ)。解説は俳優の江守徹氏ですが、ネタばれしています。 | |||
| No.230 | 5点 | はじまりの島- 柳広司 | 2012/06/29 06:40 |
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| 動機や真相は、この時代の背景とガラパゴス諸島のシチュエーションをうまくミックスしていて面白いし、また新鮮さも感じられました。ただ、解説にもあるとおり、あえて翻訳ものの文章にしているせいか、硬い感じがし、恐怖感や緊迫感がどうしても伝わってきませんでした。 | |||
| No.229 | 4点 | ぼくのミステリな日常- 若竹七海 | 2012/06/26 22:26 |
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| 骨組みは凝っていると認めざるを得ないのですが、短編はワクワクして読む雰囲気はありませんでした。”先に読んでほしい解説”(異例扱い?)に、「短編の形式を取っているが、後で全体に関わってくる」と記載されています。短編が面白ければ、このようなことは必要ないと思いました。 | |||
| No.228 | 7点 | 写楽殺人事件- 高橋克彦 | 2012/06/24 19:14 |
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| (再読)発売当時、ミステリーというより写楽は誰なのかの方に興味があり購読したものです。今回再読で、あらためて力作であるという思いを強くしました。ミステリー(事件)より写楽の謎を楽しむ作品だと思います。 | |||
| No.227 | 5点 | 水底の殺意- 折原一 | 2012/06/23 21:56 |
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| ○○殺人の設定は面白いと思います。最初の死亡者が自殺と認定され、後半になって、もしかして生きているのでは?となりますが、これは前半から匂わせた方がサスペンス度はもっと盛り上がったような気がします。ラストについては、叙述の折原としては今一歩の出来といったところでしょうか。 | |||
| No.226 | 7点 | ルームメイト- 今邑彩 | 2012/06/22 14:45 |
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| 多重人格物は好みではありませんが、本作は気に入り結構楽しめました。ミスリードが冴えていますし、叙述・どんでん返しもあります。読みやすいし、モノローグ4があってもなくても、どちらにしても後味は良かったですね。 | |||
| No.225 | 6点 | 仔羊たちの聖夜- 西澤保彦 | 2012/06/21 20:00 |
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| シリーズ(前後?)を読んでいないので、タカチとタックの二人の状況は良く解りませんが、本作での二人の関係は、軽いタッチの青春小説のようであり面白く拝読。ミステリーとしては3つの事件の真相は、現実的な動機としてはどうか?・・・とやや納得性に欠けるような気がします。 | |||
| No.224 | 6点 | 花面祭- 山田正紀 | 2012/06/20 20:47 |
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| 各章での事件はその章で完結しますが、全体を通しては「しきの花」の謎が流れているので、連作ものという違和感はありませんでした。幻想的な雰囲気で物語は進んで良かったのですが、最後の探偵役の扱いはいかがなものか・・・。幻想の世界から打算的な現実へ引き戻された感じで残念です。 | |||
| No.223 | 8点 | 殺しへの招待- 天藤真 | 2012/06/19 21:01 |
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| 五人の夫達へ誰の妻からか不明の手紙が届く・・・ワクワクするような設定がいいですね。古さを感じるということはありませんでした。人間的にいわゆる「良い人」の登場が多く、そのことによってラスト(第3部)での「悪い奴」がよけいに際立ってきています。こういう終わり方は好みですね。 | |||
| No.222 | 6点 | 館島- 東川篤哉 | 2012/06/13 09:00 |
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| ユーモアは笑うに笑えない中途半端な感じのものでした。相馬刑事のキャラクターをもっとドタバタにした方がよかったのかも。建築家・十文字和臣のアイデアと芸術性に+2点、住人の誰もが気がつかないという不自然さが-1点 | |||
| No.221 | 7点 | 密約幻書- 多島斗志之 | 2012/06/12 08:03 |
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| 歴史ミステリー+スパイ小説といった趣の作品です。どんでん返しも用意されており楽しめました。ただ、読み終わって、果たして主役は誰だったんだろう?と疑問がわきました。この点がマイナス要因です。 | |||
| No.220 | 3点 | アルファベット荘事件- 北山猛邦 | 2012/06/09 09:43 |
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| 謎の物体「創生の箱」に係る三つの事件。①パーティの席上、空のはずの箱からバラバラ死体が出てくる②箱とは別の場所にいたはずの人物の切り取られた頭部がでてくる③箱と死体が別の場所から移動する(雪の足跡なし)。ライトノベルなのでトリック主体で、文章(人物・背景)に深みを感じることは全くできませんでした。読者は想像しかできませんが、現場にいたらすぐ解ってしまうトリックだと思います。 | |||
| No.219 | 8点 | 監獄島- 加賀美雅之 | 2012/06/08 12:47 |
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| 不可能殺人のてんこ盛りで、ややお疲れ気味です(笑)。物語の構造は良く練られています。中でも凶悪犯の脱走、およびメアり-(物語の語り手の妻)の登場に関しては秀逸であると感じました。やや不自然な点や、偶然(好みではない)があり8点止まりとなりました。 | |||
| No.218 | 7点 | ブルータスの心臓−完全犯罪殺人リレー- 東野圭吾 | 2012/06/01 21:41 |
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| 倒叙物を一捻りしてあり、ストーリーの展開もかなり練られていて楽しめました。どちらかといえば、プロット中心のほうが、心理・心情を描いた作品よりも好みなので高評価となりました。 | |||
| No.217 | 5点 | さまよう刃- 東野圭吾 | 2012/05/31 18:22 |
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| (ネタばれあり)ラスト近くまでスピード感もあり、感情移入もでき、かなりの高評価(ミステリーとしてではなく)でしたが、ラストは肩透かしを食らった感じです。個人的には幼いころ時代劇(映画)をよく観て、仇討は当たり前と思って育ってきたので、この結末はかなり違和感がありました。江戸時代と、現代では法制度は当然違うのですが、心情的には今も昔も変わらないような気がし、小説なので何とかならなかったのでしょうか・・・(湊かなえ「告白」のようなラストを期待しすぎたのかもしれません) | |||
| No.216 | 5点 | 帝王、死すべし- 折原一 | 2012/05/30 07:41 |
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| さすが叙述の折原という感じです。見事に騙されました。いじめに合っている主人公に対する、いじめの張本人の言葉(ネタばれになるので書けませんが)は強烈な印象(ブラック)を残してくれました。ただ、物語の展開がやや緩慢な感じがしたのでこの評価です。 | |||
| No.215 | 6点 | 再会- 横関大 | 2012/05/28 15:34 |
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| 幼馴染の四人の誰かが犯人なのですが、誰もが犯人であってほしくないような気持ちにさせる描き方はうまいと思います。誰がタイムカプセルを開けたかという謎、殺人犯は誰、そして23年前の隠された事件の謎がうまく絡み合っており楽しめました。 | |||
| No.214 | 6点 | 絶望ノート- 歌野晶午 | 2012/05/28 15:33 |
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| なんとなく予想していたので驚きはそれほど感じませんでしたが、読みごたえはありました。主人公、ジョン・レノンかぶれの父親、主人公を嫌う女子学生、異常に主人公に声をかける先生等々の性格がうまく描かれていたと思います。ブラックな味わいでした。 | |||
| No.213 | 3点 | 鬼女の都- 菅浩江 | 2012/05/28 15:32 |
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| <復旧再登録>舞台は京都。同人誌の人気作家・花奈女がプロデビュー前に自殺した。謎の女「ミヤコ」に新作を酷評されたのが原因らしい。同人誌の仲間・優希が真相を追うと怪事件が次々と起こるというもの。優希(女性)が「ボク」というのが違和感・不快感が残ってしまった(二重人格へのミスリードを狙った?としたら失敗)。京都という歴史の特異性を表現したいのは理解できるのですが、京都を鬼の棲む町という表現がやたら出てきて白けてしまいました。源氏物語および能の「葵上」をなぞるのですが、古文なので読みずらいし、サスペンス感も感じられず辛いものがありました。SF作家による本格ミステリーということらしい。 | |||
| No.212 | 4点 | 模倣の殺意- 中町信 | 2012/05/28 15:29 |
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| <復旧再登録>創元推理文庫版。本作品のあとに類似のトリックが多く発表されたため、双葉社版(当初)のプロローグを変更したとのこと。双葉社版のプロローグは完全にネタばれになっているので、本書では、その部分をカットしたのですが、その結果、「被害者は○○○○であった」が唐突であり、意外性を感じられず、まったく面白くありませんでした。「それはないでしょう」といった感じです。プロローグで謎を残すような記載があれば評価はかなりアップしたと思います。残念です。 | |||