皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
蟷螂の斧さん |
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平均点: 6.09点 | 書評数: 1668件 |
No.728 | 5点 | エッジウェア卿の死- アガサ・クリスティー | 2015/03/14 21:10 |
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裏表紙の功罪(ヒントがあり過ぎ?)で、第1章を読んだ段階で犯人が判ってしまいました。ミスリードに引っかかっていればいいのだがと思いつつの読書でしたが・・・やはり当たっていましたね。真相への小技も冴えていると思いますし、真の動機は初物で面白かったです。 |
No.727 | 5点 | 伯母殺人事件- リチャード・ハル | 2015/03/12 17:21 |
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アイルズの「殺意」、クロフツの「クロイドン発12時30分」と並ぶ、三大倒叙推理小説。倒叙ものの作品が少ない中で三大とは?と思いますが、”三大奇書”と同様で少ないから価値があるということでしょうか?。内容はシニカルなユーモア小説風です。こういった内容であれば短編のほうがいいような気がしました。サスペンスが好きなので、あまりのめりこむことができませんでした。お気に入りの点は、ラストの一行ですね(短編であれば高評価の部類)。 |
No.726 | 6点 | 偽のデュー警部- ピーター・ラヴゼイ | 2015/03/10 17:40 |
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(英ベスト27位)裏表紙に「ユーモアあふれる本格ミステリの傑作」とあり、本格物として読み始めましたので、当初どうしても人物像に違和感がありました。登場人物の女性が28歳にも拘らず女子高生のような妄想を抱いており、妻ある男性に一目ぼれし、すぐに結婚を望む。さらに殺人計画を持ち掛けるというものですから・・・。途中でユーモア小説とわかり納得(笑)。前半は人物紹介にページを割かれやや冗長な感じです。途中どんでん返し(ミステリーとしてではない)があり笑えます。ラストはもう一捻り欲しい感じがしました。 |
No.725 | 8点 | 女郎ぐも- パトリック・クェンティン | 2015/03/08 11:04 |
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シリーズ最終話にふさわしい出来栄えですね。前半はサスペンス(サイコ系?)かと思わせ、後半は本格的な展開となります。主人公ピーターの部屋で自殺した娘ナニーのことを調べるうち、段々自分に不利な状況に陥ってゆく過程は読みごたえがあります。シリーズでは、ピーターとその妻アイリスの絆が背景にありますが、本編でもその夫婦の揺れ動く心理がうまく描かれていました。また、周りに登場する女性陣(性悪女?)にイライラさせられたりしました。~ほめ言葉~(笑)。「○○パズル」シリーズなのに、本作だけ「女郎蜘蛛」となっていますが、読後はこれでいいのかなと納得。単独で読んでもOKですね。初登場のトラント警部補の飄々とした雰囲気がお気に入り。(その後の「二人の妻をもつ男」(1955)に登場していたんですね。その書評で”トラント警部が切れ者なのか、またはサラリーマン的な性格なのかよく解らない点が魅力的で、非常に効果があったと思います。”としていました(笑)。「わが子は殺人者」(1954)は絶版で読めないのが残念です。 |
No.724 | 7点 | ブラウン神父の童心- G・K・チェスタトン | 2015/03/05 10:48 |
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(東西ベスト8位)『このミステリーを読め!「海外篇」』(郷原宏氏)で~「ブラウン神父の童心」を読まない読者はモグリ!~がずっと気になっていました(笑)。ある選者による「3大○○」。”奇抜トリック”は「ブラウン神父の童心」「黒猫亭事件」「乱れからくり」とあり、手にした次第です。ちなみに”叙述”は「アクロイド殺し」「殺人交叉点」「心ひき裂かれて」、”アンフェア?”は「アクロイド殺し」「死者はよみがえる」「夜歩く」、”カルト人気”は「赤い右手」「瓶詰の地獄」「太陽黒点」etc。選出視点が面白かったので、自分なりの三大「誘拐もの」「監禁もの」「絵画もの」「どんでん返しもの」等々記録してゆこうと思います。横道にそれてしまいましたが、やはり古典の評価は難しいですね。歴史的意義で高評価としたいのですが、内容では今一歩という点があります。特に「奇妙な足音」「見えない男」は心理トリックとして、当時の発想は素晴らしいと思いますが、中身としてはどうかな?といった感じです。ベストは「秘密の庭」、当時でこの手を使うか!でやられました。評判の「折れた剣」は長編向きで短編ではもったいない感じ。短編らしさとしてのお気に入りは「イズレイル・ガウの誉れ」のブラックな味わいでした。 |
No.723 | 8点 | 監禁- ジェフリー・ディーヴァー | 2015/03/02 18:24 |
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緊迫感があり、エンタメに徹したサイコキラーサスペンスでした。誘拐者と追跡者(誘拐された娘の父親)とのやり取りは迫力があり楽しめました。二人とも弁が立つ者同士です。意外な真相により、誘拐者の論理が崩れていくところが本作の見どころですね。ただ、もう一つの真相が、かなりあっさり片づけられていて、非常にもったいない気がしました。もっと追求(やり取り)する場面があっても良いと感じました。あと、追跡者側は当初から誘拐と思っていたので、その手がかりには藁をもつかむ心境なはずですが、素通りしてしまう箇所がありました。物語を面白くするため(読者をやきもきさせる?)にやむを得ないのかもしれませんが、チョット違和感がありましたね。この父親と元妻の関係は、この後どうなるのでしょう?・・・。余談となりますが、前の書評で「夜の大捜査線」に触れたのですが、本作の会話の中にシドニー・ポワチエとロッド・スタイガーの名前が出てきて、おもわずニヤリとしてしまいました。あと「その女アレックス」(監禁もの)の鼠も出てきました・・・(笑)。 |
No.722 | 6点 | 暑いクリスマス- ジェイムズ・マクルーア | 2015/02/28 14:51 |
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「夜の熱気の中で」(映画では「夜の大捜査線」~白人と黒人の対立)を彷彿させますね。本作の方が断然本格風ですが・・・。警部補は殺人事件を外されるのですが、それが皮肉な結果に結びついていきます。南アの気怠さ・雰囲気は感じますが、もう少し緊迫感があればと思いました。 |
No.721 | 6点 | 読者よ欺かるるなかれ- カーター・ディクスン | 2015/02/26 21:21 |
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念力(読心)の解明にいま一つ説得力がなかったのが残念。あまりにも当たりすぎでしょう(笑)。まあこれはご愛嬌でいいと思いますが、第一の事件は、死体の状況や、この事件がこのあとの物語に大きく影響する点などを考えると、ややアンフェアな気がしました。あと、読心術者がホテルにいるはずなのに、別の場所に現れる?のは興ざめでしたね。しかし、題名の主旨(プロット)は大いに買います。後半、登場人物表にない人物が突如現れるのですが、これは伏線がはっきりしていたので問題ありません。(但し、解説・泡坂妻夫氏ではこの点をネタばらししていますので要注意ですね。) |
No.720 | 5点 | 夜は千の鈴を鳴らす- 島田荘司 | 2015/02/22 20:24 |
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全体に淡白な感じを受けました。「著者のことば」にある読者を翻弄させるトリックは、あまり効果的とは言えませんでしたね。メインの時刻表トリックはまあこんな感じのものかな・・・という印象です。過去の事件に重点が置かれたため、現在の事件があっさりし過ぎた感じがします。もう少し掘り下げてくれたらなあといったところです。 |
No.719 | 6点 | 検死審問ふたたび- パーシヴァル・ワイルド | 2015/02/21 14:34 |
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前作では伏線が不明だったので、今回はメモを取りながらの読書でしたが、メモの中に伏線はありませんでした(笑)。本作は本格というより、やはりユーモア小説でしょう。狂言回しのイングリスがいい味を出しています。心情(愚痴、批判)を誰にも読まれないよう速記するも、検死審問の速記者に読まれてしまうあたりは大笑いです。なんといっても最大のユーモアはトリック自体でしょう?!(それとも当時は本気???)。 |
No.718 | 6点 | 検死審問 インクエスト- パーシヴァル・ワイルド | 2015/02/20 13:50 |
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事件の概要が1/3位まで、中々わからないのでイライラ(笑)。ユーモアあふれる会話は楽しめました。本格というより、ユーモア小説に位置づけられるのかも?。事件が判明してからは、犯人は○と決めつけ、その結果はビンゴでしたが、犯人に結び付く伏線らしきものがなかったのが残念な点です。”深読み”はしないので気が付かなかっただけなのかもしれません(苦笑)。自分にとっての伏線とは”サラッ”と読んでいても「違和感を感じる」「印象に残る」という文章や出来事があることをいいます。例えば「ハサミ男」は伏線があったとは言い難い。印象には残らない文章(一行)であったということになります。「葉桜の季節・・・」には明確な違和感がありました。よって絶妙な伏線として評価するということです。以上を踏まえ、再読(伏線探し)はしませんが、続編の「検死審問ふたたび」に挑戦してみます。 |
No.717 | 6点 | 三本の緑の小壜- D・M・ディヴァイン | 2015/02/17 20:18 |
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1人称は本人以外の心理が中々伝わってこないのですが、本作は3人によるそれぞれの1人称で語られているので良く伝わってきましたね。犯人の心理以外は(笑)。一見本格風な展開ですが、心理サスペンス要素が強い作品でした。本格物としては5点、心理サスペンスもので7点といったところです。姉マンディ(20歳)と義母妹シーリア(13歳~やや発達の遅れた少女)の一人称で語られる心の閉鎖部分が、片や恋愛物語へ、片や事件の真相に繋がっていくところは、さすがにうまいと感じました。 |
No.716 | 4点 | もう教祖しかない!- 天祢涼 | 2015/02/15 19:21 |
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「BOOK」データベースより~『老朽化した銀来団地で急速に広がりを見せる新宗教“ゆかり”。大手流通企業スザクのセレモニー事業部で働く早乙女六三志は、顧客との生前葬儀契約を守るべく、教団潰しを命じられた。ところが、同世代の教祖・藤原禅祐は訴える。「今や若者は、社会や成功者にとって搾取の対象でしかない」「そんな我々が逆転するには、もう教祖しかないのです!」そして両者は、“ゆかり”の存亡を賭けてある勝負に挑むことに―』~
コンゲーム風な作品で、ミステリー度は薄い。結末も予想範囲内でした。ドタバタ調にした方が楽しめたかも。 |
No.715 | 4点 | 毒薬の小壜- シャーロット・アームストロング | 2015/02/15 09:28 |
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(東西ベスト76位)裏表紙より~『ギブソン氏は初老の学校教師として生活は安定し、礼儀正しく、上品だった。親子ほども年の離れたローズマリーも、小柄でおとなしく、気だてのいい女だった。二人は幸福な夫婦になった。しかし、突発した自動車事故が、彼の世界を粉々にした。妻の不倫が足の不自由な彼の心に重くのしかかってきたのだ。彼は自殺を決意、ひそかに毒薬の小壜を入手したが…アメリカ探偵作家クラブ最優秀長篇賞受賞の心暖まるサスペンス。』~
前半は童話のような展開です。チャップリンの「街の灯」的な恋愛ものの印象。後半はドタバタ劇です。ミステリー的な要素はほとんど感じられなかったのでこの点数ですが、物語的にはつまらないというわけではありません。ただ、ミステリー作品として、MWA受賞していること、東西ミステリーにランクインしていることが不思議な感じがします。解説には「善意のサスペンス」、東西ミステリーの”うんちく”には『これは「現実主義」という名の絶望と闘う希望の物語なのだ。』とありますが、よくわかりませんでした(笑)。 |
No.714 | 4点 | 邪宗門の惨劇- 吉村達也 | 2015/02/12 09:16 |
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「Book」データベースより~『〈母さん、帰らぬ、さびしいな。金魚を一匹突き殺す まだまだ、帰らぬ、くやしいな。金魚を二匹締め殺す なぜなぜ、帰らぬ、ひもじいな。金魚を三匹捻じ殺す〉―北原白秋の奇妙な童謡『金魚』とともに送られてきた中学時代の同級生からの招待状。東京渋谷区の高級住宅地松涛に建つ洋館を訪れた推理作家・朝比奈耕作を待ち受けていたのは、無限に連なる蝋燭の輝きと美女が二人に死体がひとつ。ワーグナーの歌劇が鳴り響き、金切り声で白秋の詩が朗読される異常空間で何が起きるのか?『館』での殺人の新構想登場。』~
「そして誰もいなくなった」の残り3人の心理劇を描きたかったようですが、失敗に終わったようです。原因は心理劇の重要要素(各人が○○○○になる)を排除してしまっていたからです。北原白秋の童謡も効果的とは言えなかった。残念。 |
No.713 | 5点 | 眠りの牢獄- 浦賀和宏 | 2015/02/11 07:18 |
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①突き落とし事件・フーダニットとその動機➁首切りの理由③外部での出来事との関連④地下室に閉じ込められた真の理由は?と盛りだくさんの謎の提示があり、プロットも凝っており高評価です。しかし以下の理由(特に①)で大幅減点。①見せ方が駄目(数例あり)、ほかの表現方法があるのに・・・。まったく面白くない。大きな、かつ有効な伏線を3か所も設定してあったのに非常にもったいない結果。②その動機事体の前例あるも、首切りはお初。ただし、その状況にいたる水道の止まった理由が不明(読み落としか?)③これは見え見えでしたね。④物語を構成する上で欠かせないのですが、やや動機が弱かった(強い動機にすることは可能なのに、これも勿体ない・・・)。ラストはブラックユーモア的で好みでした。 |
No.712 | 6点 | 闇匣- 黒田研二 | 2015/02/10 07:55 |
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裏表紙より~『すべてが不自然だ。すべてがフィクションに思えてならない。すべてが作り物めいている。しかし・・・。男は、真の闇で満たされた部屋の中、体を縛られ身動きひとつできずにいた。男を尋問するのは、これまで蔑み続けてきた友の声。妹の死、元恋人の死…。真相は誰の胸の中に? 闇が、心の闇を解き明かす!』~
プロット、真相は好みで高評価!。しかし、中編でサラッとしており、深みを感じられなかったことが残念な点です。短編をほとんど読まない理由と同じですね。岡嶋二人氏「そして扉が閉ざされた」有栖川有栖氏「月光ゲーム」をミックスしたような内容ですが、真相(動機)は一捻りあります。クリスティ氏の作品にありそうな気がしていますが、まだ出会えていません(笑)。後発では石持浅海氏の作品にありましたが・・・。ジャンルはサスペンスに入れましたが、本格色も強いと思います。監禁ものの作品は、「そして扉・・・」「黙の部屋」「ミザリー」「ソフィー」「体験のあと」「その女アレックス」「本作」ときましたので、次は浦賀和宏氏の「眠りの牢獄」です。 |
No.711 | 5点 | 推定無罪- スコット・トゥロー | 2015/02/08 06:36 |
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(東西ベスト29位)辛目の採点で・・・。まず、①主人公に感情移入できなかった。色々噂のある美人に溺れてしまう人物像が理解できなかった。その心理(愛欲)を格調高い文学調で語られても、なんとなく鼻についてしまう。単なる浮気の方がすっきりしていた。②状況証拠だけで逮捕されるのが理解できない。不満点は、凶器・アリバイ・動機についての洞察がないこと。凶器は後半に判明するが、家宅捜査(その他捜査も含め)が杜撰過ぎるなどリアリティに欠ける。③状況証拠のみの裁判なので、被告人が追いつめられるという緊迫感がない。その結果、あっけない、また拍子抜けの幕切れとなってしまった。④一人称なので他の登場人物の心理が伝わってこない。特に主人公の妻の心理。⑤ミスリードする為なのか、選挙にかかるもの、医者とのカウンセリング、Bファイルの存在にかかるものなどやや冗長であった。⑥フーダニット的には簡単すぎるのでは?。よってサプライズは小であった。⑦被告人は嘘をつくものなので真相を聞かないという弁護士の態度に違和感。被告人が犯人としても守秘義務から真相を聞きだすのが当然と思っていたが・・・。以上、非常に期待が高かった反動で、いちゃもん的な書評となってしまい申し訳ありません。やはり、エンタメ系法廷ミステリーの方が肌に合っています。 |
No.710 | 8点 | 邪悪の貌- ウィリアム・ディール | 2015/02/05 12:39 |
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「真実の行方」の続編(上下巻)。~前作から10年後、事件関係者が惨殺された。手口から模倣犯か?。前作では弁護士であったヴェイルは今や検察官となっており事件の解明に乗り出す。~ 法廷・リーガルものとジャンルを登録しましたが、サイコパスの登場でサスペンス色が濃く、後半は活劇風の色合いが強い作品です。前作に続き楽しめました。3部作のようですが3作目は翻訳されていないのが残念です。 |
No.709 | 5点 | クロイドン発12時30分- F・W・クロフツ | 2015/02/01 11:04 |
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犯罪者の心理ものとすれば、追いつめられていくサスペンス感がやや物足りなかった。裁判での争点・毒購入者が本人かどうかについては、完全犯罪計画の点から甘かったのかも?。現在であれば、証拠の点からは有罪は難しいのでは?と思いますが、1930年代であれば致し方ないのかな・・・。また解決の経緯もあっさりし過ぎていること(当時の小説<名探偵>として当然?)や、飛行機に乗る人は稀なのでその様子を詳しく描写するなど、時代を感じさせてくれました。 |