皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
take5さん |
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平均点: 6.55点 | 書評数: 309件 |
No.15 | 7点 | 宵待草夜情- 連城三紀彦 | 2023/10/16 13:03 |
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1983年版の、
作者自身の後書きがとてもいいです。 作品5つの中で、 個人的には四番目『花虐の賦』が一番。 かぎゃくのふ、で合ってますか? 賦って税金とかだとしたら暗喩が 効いていますね。 勘違いだとしたら恥ずかしいですが。 |
No.14 | 6点 | 運命の八分休符- 連城三紀彦 | 2023/03/05 11:03 |
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人を待つ二時間で一気読み。
同じ男性を主人公とする連作5作品。 個人的には紙の鳥は青ざめてが一番 構図が全て反転する所は最盛期の名作を思わせるできでした。 しかし連城作品の五指に入るかといったら 難しいかも。 何を求めるかによりますが、 本短編集は、雰囲気も登場人物も 饒舌で軽めかなと感じます。 |
No.13 | 5点 | 小さな異邦人- 連城三紀彦 | 2023/02/25 12:19 |
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連城作品はたくさん読みましたが、
相対的にはいまいち。 生涯の時間軸をX クオリティーをY軸にすると、 右肩上がりの人っていないのでは。 山形の頂上が何回か来る方もいますが。 最期の短編集としたらまあ読めますが、 やはり相対的に他の作品が凄いので。 |
No.12 | 8点 | 前夜祭- 連城三紀彦 | 2022/07/16 04:55 |
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基本、恋愛の当事者は主観的盲目に陥る訳で、
視点が変われば捉え方が変わる、 そんな反転する小説の題材に最適なことは当たり前。 その当たり前が連城氏にかかると これ程人間を描く名作だらけになるのだと 改めて氏の筆力に感嘆。 90年代中盤の作品集 |
No.11 | 6点 | 夏の最後の薔薇- 連城三紀彦 | 2019/07/23 23:54 |
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連城ファンとしては、押さえとこうと思いました。
短編集でこれだけ嘘が元の心理的反転が続くと、 似ていて少し食傷気味かなと。 題名もちゃんとループしていて、凄いのですが… |
No.10 | 5点 | 連城三紀彦レジェンド2- 連城三紀彦 | 2018/08/12 11:06 |
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綾辻、伊坂、小野、米澤四氏が選んだアンソロジーです。有名作品に掲載されている物から選ばれています。
各作品に対する四氏のコメントがあるのが面白いですが、特に珍しい作品がある訳ではありません。 ぼくを見つけて 菊の塵 ゴーストトレイン 白蘭 他人たち 夜の自画像 以上収録されています。 |
No.9 | 7点 | 変調二人羽織- 連城三紀彦 | 2018/08/05 12:21 |
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連城節炸裂、成る程!と唸る短編集。
40年近く前、初期の作品なのですが文章がとにかく練られています。 最後の作品、依子の日記は反転が鮮やか、恐れ入る出来栄えです。 |
No.8 | 7点 | 白光- 連城三紀彦 | 2018/07/17 06:32 |
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学生の時に芥川の『藪の中』を学びましたが、
正に多重の視点で物事を捉えると 真実と思われる物がいかに主観的かと気付かされます。 全ての登場人物に鬱屈、葛藤があり、 犯人の可能性がありますが、 この作品では、誰が犯人かよりも、 なぜこのような事が起こったのかに 重きを置いて読みました。 |
No.7 | 6点 | 顔のない肖像画- 連城三紀彦 | 2018/05/01 22:37 |
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連城三紀彦の短編集としては、
他の物よりもストーリーより 反転そのものに重きを置いたものです。 タイトルが既にparadoxですし、 技巧はうならされます。 ただ私には、戻り川の情緒とインパクトが強くて、 なかなかそれを超越するものがないというところが 現実です。 |
No.6 | 6点 | もうひとつの恋文- 連城三紀彦 | 2017/08/16 22:01 |
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恋文とセットで。
楽しめた短編集でした。 場面終盤の反転が気持ちよい(気持ち分かる) ものでした。 いつでも人と人の関係はミステリー的に スタートして、やがて何かしらを得るものです。 |
No.5 | 8点 | 恋文- 連城三紀彦 | 2017/08/10 19:34 |
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後から真相が明らかになるものあり、
真相は藪の中のままのものあり、 人の心や生き様がミステリーなのだから、 これは下手なトリックを読むよりも、 ずっとずっとミステリーの採点が高くて当然かと思います。 主観ですが。 |
No.4 | 6点 | 美女- 連城三紀彦 | 2017/01/11 21:36 |
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7点は、「かなり楽しめた」という評価ですが、楽しむというより、文体の表現できる可能性について奥行きを学ぶという感じがします。学ぶのですので読んでいて疲れるのです。『喜劇女優』がその最たる作品でしょう。
戻り川を読んだ時は、その美しい表現にただ浸れば良かったのですが… という訳で(訳ではないか)6点にかえます。 |
No.3 | 6点 | 私という名の変奏曲- 連城三紀彦 | 2016/11/14 17:56 |
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どうしたら7人とも自分が犯人と思わせられるか?というのは、やはりなるほどとは思いますが現実的に無理があると思えてしまい、高評価に至りませんでした。
かといって3~4人ならいいという事でもないので難しい所です。やはり連城作品ならば、戻り川をお勧めします。 |
No.2 | 7点 | 造花の蜜- 連城三紀彦 | 2013/09/22 16:07 |
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誘拐物の十指に入ると考えています。
連城作品は戻り川のイメージが強くて 個人的には意外な安堵感?バカミスっていう方までいましたからね。 |
No.1 | 9点 | 戻り川心中- 連城三紀彦 | 2011/08/10 23:14 |
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日本古典文学を読むことは人生において何らかの意味があると信じます。
古典というくくりはどこからかと。私は、流行り廃りがなく、現在も残り今後読まれるべき(主観として)と信じる人が多いものが、時代の流れの中でも確固たる作品として残るのだと思います。 古典文学として、読むに値する作品で、さらにミステリーなのだからこれから読む方は幸せだと思います。 |