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take5さん
平均点: 6.55点 書評数: 309件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.89 6点 顔のない肖像画- 連城三紀彦 2018/05/01 22:37
連城三紀彦の短編集としては、
他の物よりもストーリーより
反転そのものに重きを置いたものです。
タイトルが既にparadoxですし、
技巧はうならされます。
ただ私には、戻り川の情緒とインパクトが強くて、
なかなかそれを超越するものがないというところが
現実です。

No.88 6点 ナミヤ雑貨店の奇蹟- 東野圭吾 2018/04/15 08:07
読後感が清々しいので、
お勧めできる良作です。
各章がきちんとリンクしていて、
回収も納得。
しかし設定が時空を越えるという点、
やはりエンターテイメントの域を出ない
感覚を覚えてしまいます。
作り物のミステリーだからこそ、
場面設定、更に作者そのもの
本当を考えてしまうものなのではないでしょうか。

No.87 6点 もうひとつの恋文- 連城三紀彦 2017/08/16 22:01
恋文とセットで。
楽しめた短編集でした。
場面終盤の反転が気持ちよい(気持ち分かる)
ものでした。
いつでも人と人の関係はミステリー的に
スタートして、やがて何かしらを得るものです。

No.86 6点 過ぎ行く風はみどり色- 倉知淳 2017/08/14 23:07
まずタイトルが秀逸です。
そして叙述トリックとしてもなかなか読ませます。
しかし、私にはエンターテイメント性が高すぎて、
逃亡の仕方とかもうびっくり…です。
終盤、胡散臭いおじさんの人間をしっかり書いてくれようとしていて、
好感が持てるのですが、
もっともっと人物描写に走って欲しかったです。
リーダビリティーが高い分、
厚みが欲しかった。

No.85 8点 恋文- 連城三紀彦 2017/08/10 19:34
後から真相が明らかになるものあり、
真相は藪の中のままのものあり、
人の心や生き様がミステリーなのだから、
これは下手なトリックを読むよりも、
ずっとずっとミステリーの採点が高くて当然かと思います。
主観ですが。

No.84 4点 どんどん橋、落ちた- 綾辻行人 2017/08/05 07:31
体調がよく、寛容な心があれば、もう少し高い評価でもよいのでしょうが、
ドンドン橋とぼうぼう森だけ読んで、図書館の返却日が来た、私にとって珍しい作品です。
叙述に驚きはあれど感心はしないのは何故でしょうか。主観です(o_ _)o

いずれちゃんと読破して正当に評価致します。

No.83 7点 十角館の殺人- 綾辻行人 2017/08/05 07:25
まず、構成が島と本土の往復で、とてもスピーディーに読めるところがよいです。(これってネタバレですか?)
しかしコナン君の相方にあの表記は、余りにも誤誘導狙い過ぎるかと。小学生でももっていかれますね。そこがいまいち…もう一人、島田+潔って最初から微笑ましいくらいです。
ラスト瓶のくだりは説得力が占星術ほど無いと感じました。主観です。
改訂版は読みやすく、3時間ほどで一気に読みました。
好みの問題で、東の島田に一票の私です。

No.82 5点 笑うハーレキン- 道尾秀介 2017/07/16 06:45
道尾作品らしい反転はありますが、
ミステリーらしさは薄いです。
人の弱さはよく描けています。
まあ楽しめたの5点です。

No.81 6点 ロートレック荘事件- 筒井康隆 2017/05/23 06:07
ロートレックの絵が挿入されている事が大きいです。私自身妻と美術館によく行くのですが、絵画の鑑賞者として、読み手の私自身が作品中にあたかも入り込んで全ての登場人物と共に絵画を見ていると誤認してミスリードを招くのだと解釈しました。第一人称の私が読み手の私とシンクロするのです。
後半の一人語りの解説は、やや饒舌に過ぎると言えますが、作者の作家としてのフェアさが表れています。
装丁も素晴らしい作品でした。

No.80 7点 スキン・コレクター- ジェフリー・ディーヴァー 2017/03/30 08:00
これまでのライムシリーズを楽しんできた身として、
終盤のライムと●●のやりとりは、
次への期待を含めて良かったです。
が、お酒やミステリーは刺激に慣れてしまうものですね。
二十年近く経ち、ドンデン返しのインパクトが薄く感じられるようになりました…
パムとアメリアの葛藤も、やがてこうなるかもと見えてしまうし…
『イリュージョニスト』『ウォッチメイカー』辺りまでが新鮮でした。

No.79 8点 未練- 乃南アサ 2017/03/25 11:08
『凍える牙』は名作でしたが、乃南アサは短編も素晴らしいです。
主観ですがミステリーではないと思います。
しかし主人公のサイドストーリー集という枠に留まらない考えさせられる作品ばかりなので、こちらのサイトで紹介して頂けて良かったです。
登場人物とシンクロして自戒の念を呼び起こすのは読者としても辛いのですが、
読書の意義は、暇つぶしだけではないと信じています。
そして主人公を始めとする人物の真っ直ぐの美しさや真っ直ぐ故の苦悩に触れる事が意義そのものと思いますので、
ミステリーサイトなのに高評価をつけました。

No.78 6点 むかし僕が死んだ家- 東野圭吾 2017/03/18 21:39
終盤までの雰囲気と伏線の張り方が素晴らしいです。
ほぼ300ページ一気に読めます。
教育関係者の知人が「経験上、医学的でない支援を要する児童の問題のほとんどが、保護者の育ち方や思考の問題と密接に関わっている」と言っていました。文中のデータとシンクロしました。
※医学的な問題は統計、確率の問題だそうです。

No.77 6点 ある閉ざされた雪の山荘で- 東野圭吾 2017/03/11 22:32
いきなりのネタバレですが、










人称の叙述トリックとして、とてもよく考えられている作品です。
場面設定はよくあるクローズドサークルですが、事件の背景にある悲しみはよく描けているので良かったです。

No.76 6点 夜の蝉- 北村薫 2017/01/29 18:52
刺激が少ないですが、
上質ななるほどがじわじわ来ます。
私文系で古典を多少学びましたので、
文中の詩歌等馴染みがありましたが、
人によってはいまいちかもしれません。

No.75 6点 美女- 連城三紀彦 2017/01/11 21:36
7点は、「かなり楽しめた」という評価ですが、楽しむというより、文体の表現できる可能性について奥行きを学ぶという感じがします。学ぶのですので読んでいて疲れるのです。『喜劇女優』がその最たる作品でしょう。
戻り川を読んだ時は、その美しい表現にただ浸れば良かったのですが…

という訳で(訳ではないか)6点にかえます。

No.74 6点 マスカレード・ホテル- 東野圭吾 2016/11/27 06:27
流石の東野作品、リーダビリティーが高く、
しかも人物もしっかり描かれています。
構成がグランドホテル型とは、
人称的にちょっと違うかもしれないですが、
どのエピソードが本筋に関わってくるのか、
興味の持続もしっかりしています。
終盤まで主要な人間がしっかり描かれている反面、
最終盤の展開が弱く、本格的なミステリーとしては、
高評価まで至らないというのが主観です。
ホテルについて興味深く敬意をもって読めるので、
その点は素晴らしいです。

No.73 7点 仮面山荘殺人事件- 東野圭吾 2016/11/25 22:30
眠れぬ秋の夜長に一気読みです。
仮面のかかる山荘で、嘘っぽい話が展開され、
叙述の力で更に嘘っぽい話に導くという、
ビックリできる作品。
300ページ弱を3時間弱で読めましたから、
大変よくまとまっている力作。
1990年が初版ですから、
この辺から21世紀に向かって、
東野氏が人間を生き生きと描くようになっていくと思うと読んで損はないでしょう。

No.72 4点 モルフェウスの領域- 海堂尊 2016/11/23 20:23
何方がミステリー登録したのでしょうか。
生体保存の法的根拠をめぐる、
最後の落としどころがなるほどと思わせる
ミステリーということ?!
海堂作品は他の方がミステリーですね。

No.71 7点 はなれわざ- クリスチアナ・ブランド 2016/11/20 18:12
1985年発行のハヤカワミステリーで読みました。
促音が大きい「つ」で書かれていて、ある意味雰囲気満載でした。
パエリヤやカプチーノにいちいち注釈がついています^^;
決して読みやすくないのに、読み終えて思うのは
時代を超えてきちんと残る名作という事です。
女性男性それぞれのバカンスにおける描写が、
景色は古臭くかつ心理は普遍的に描かれています。
女性作家の方が繊細なのか、クリスティー女史の後継者と評される力なのか。
大どんでん返しも気持ちよいし、
秋の夜長に良い作品です。
同一人物の名前の書き分けが二行前とかわるので、
英語らしさで大変です。

No.70 6点 私という名の変奏曲- 連城三紀彦 2016/11/14 17:56
どうしたら7人とも自分が犯人と思わせられるか?というのは、やはりなるほどとは思いますが現実的に無理があると思えてしまい、高評価に至りませんでした。
かといって3~4人ならいいという事でもないので難しい所です。やはり連城作品ならば、戻り川をお勧めします。

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take5さん
ひとこと
古今東西ミステリーは沢山ありますが、
すばらしい古典に出会った時、
人間が描かれている作品に出会った時に、
ああ読んでよかったと思います。
そういう作品に一つでも出会えればと、
このページを覗...
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