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kanamoriさん
平均点: 5.89点 書評数: 2463件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.3 7点 紙上殺人現場- 事典・ガイド 2010/02/28 14:30
1960年代の国内新刊ミステリを辛口でメッタ斬り、EQMMに1967年1月まで毎月掲載されていたものを1987年になって文庫刊行された。著者は大井広介。
当時の国内ミステリ事情がかいまみれ、乱歩の「カー問答」の構成を踏襲した書評なので、やりとりも楽しい。とにかく大家であろうが流行作家であろうが、駄作については情け容赦なく斬り捨てている。及び腰なのは大乱歩に対してぐらいか。
横溝、清張も出来の悪いものはバッサリだから、新人の笹沢左保、佐野洋、結城昌治もかたなし。
鮎川哲也が一貫して好意的に扱われているのはちょっと意外だが。
掲載終了から出版まで20年を要したのは、ひょっとして某大家が亡くなるまで出せなかったのではと勘繰りたくなる。

No.2 6点 女は帯も謎もとく- 小泉喜美子 2010/02/28 12:26
新橋芸者の”まり勇”を探偵役にした連作ミステリ。
ダイイングメッセージや意外な手掛かりを用いた本格ミステリ風のものから、ダール風の奇妙な味とか、リドルストーリーまで、多彩な作品が並んでいます。作者のいろいろな側面をみせてくれている作品集で、なかではブラックな味わいの「藤棚のある料理店の謎」が個人的ベスト。

No.1 6点 死にぞこない- 飛鳥高 2010/02/28 12:03
浜辺の人間消失、衆人環視の見えない射殺犯という2つの不可能トリックを用いながらも、骨格は社会派ミステリ。
最後に判明する失踪した知人の過去の秘密は、時代を感じさせるもののやはり強く胸をうつ。
抒情的筆致は作者の持ち味で、やるせないエピローグが印象的でした。
『細い赤い糸』には及ばないものの、他の長編も読んでみたいと思わせる佳作だと思います。

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