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測量ボ-イさん
平均点: 6.26点 書評数: 626件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.126 8点 皇帝のかぎ煙草入れ- ジョン・ディクスン・カー 2009/05/31 16:32
(多少ネタばれ有)

この作品は、機械的あるいは物理的トリックの多いカ-の
作品では珍しく心理的トリックを用いています(クリステ
ィ女史が絶賛したと聞きます)。
でも内容は読みやすく出来栄え自体はなかなかのものと僕
は評価しています。
はっきり言って、あまりカ-らしくない作品なので、世間
一般ではそこそこ評価されても、いわゆる「カ-キチ」「
カ-マニア」の間では不評と聞いています。

No.125 9点 ユダの窓- カーター・ディクスン 2009/05/30 17:56
推理小説を読まない人でも知っている(かもしれない)有名
な密室トリックが出現する、これぞカ-の真骨頂というべき
快作です。
冤罪で逮捕された青年が裁判にかけられるという展開で話し
が進むので、法廷小説としての趣もあります。

No.124 5点 キドリントンから消えた娘- コリン・デクスター 2009/05/30 17:51
いろんな仮説が繰り返されるというややこしい話しが、翻訳
もの独特の難しい言い回しで延々と続き、いやほんと、読み
きるのが大変でした。この手のミステリは僕には合わないの
かも。
採点6点と言いたいところですが、読みづらい文章なのでマ
イナス1点です(作者ではなく、翻訳者のせい?)。
もう一度読むとまた微妙に評価が変わるかも知れませんが、
再読なんてとてもできません(笑)。

No.123 7点 オリエント急行の殺人- アガサ・クリスティー 2009/05/30 17:45
これも「意外な犯人」ものですね。国内のトラベルミステリ
とはやはり趣きは違いますが、楽しく読めました。

No.122 8点 エジプト十字架の秘密- エラリイ・クイーン 2009/05/30 17:37
国名シリ-ズの中では、ひときわスケ-ルの大きい作品。
読んでいる途中、この展開で犯人特定できるの?と当時
思ったものです。
国名シリ-ズの中では「オランダ靴」に次いで好きな作
品です。

No.121 8点 Xの悲劇- エラリイ・クイーン 2009/05/30 17:34
つい最近再読しました。
多くの方が言われるように、謎を解決するロジックが
素晴らしいです。
海外では「Y」よりもむしろこの「X」の方が評価が
高いようですね。

No.120 8点 三つの棺- ジョン・ディクスン・カー 2009/05/29 20:09
僕も何度も引き合いに出した、超有名な「密室講義」が
楽しめる作品。
この作品のメイントリック自体はカ-らしい強引なもの
で、内容自体は6~7点レベルも、やはり密室講義があ
る分贔屓目に見てしまいます。

No.119 9点 グリーン家殺人事件- S・S・ヴァン・ダイン 2009/05/29 20:04
(ネタばれ有!)
これも「意外な犯人」ものに分類されるであろう名作で、
いわくありげな屋敷と住人の中で連続殺人が起こる、古き
良き探偵小説の臭いがする作品です。

要するにこの作品のメイン・トリックは、「犯人が被害者
の一人を装って、嫌疑を免れる」というものです。
このトリックを考案したのは僕の知る限りではこの作品が
最初で、この点は氏の大手柄でしょう。後年、いろんな作
品で(見せ方は違えど)このトリックの亜流が存在する事
からも、その影響力は大きいと思います。

この作品、僕は推理小説を読み始めて間もないときに読ん
だので、見事に騙されてしまいました。真犯人を知ったと
きの衝撃はあの「アクロイド」以上だったと思います。

No.118 5点 黄色い部屋の謎- ガストン・ルルー 2009/05/29 19:57
(ネタばれ有!)
密室を扱った古典的作品です。けれどもあまり僕の好みでは
ありませんでした。
どうもこの作家の文章は密室である事を必要以上におおげさ
且つくどい言い方で繰り返し説明し、読んでいてうんざりし
た覚えがあります。

密室ものは謎の設定が単純なだけに、種明かしをすると「何
-んだ」というのがどうしても多くなりますが、この作品は
その典型です。
カ-の密室講義の1項がこの作品のトリックそのものズバリ
でずよね。この作品は「三つの棺」より先に書かれただけに、
密室講義も当然この作品を意識して分類されたものと思いま
す。

No.117 5点 僧正殺人事件- S・S・ヴァン・ダイン 2009/05/29 19:51
「そして誰も・・」と同じく、童謡の見立て殺人が起こる
作品。ヴァン・ダインの最高傑作との呼び声も高いですが、
僕個人の評価はそれほどでもないです。
この作品、本格推理ではなく単なるサスペンス小説のよう
な気がしているのは僕だけなんでしょうか?
同じヴァン・ダインでも、「グリ-ン家殺人事件」の方が
ずっと良かったです。

No.116 8点 アクロイド殺し- アガサ・クリスティー 2009/05/29 19:46
「意外な犯人」の定番作品。未読の方には読んで驚いて
下さい、としかいいようがないです(一言でネタばれする
ので・・)。
個人的には、作中の登場人物が麻雀に興じるシ-ンが妙に
印象に残っています。
西洋人である作者は、いったいどのようにして麻雀を知っ
たのでしょうか?大変興味があります。

No.115 6点 不安な産声- 土屋隆夫 2009/05/29 19:42
犯人やトリックがどうというのではなく、殺人の動機に焦点
をあてた作品です。
広義なら勿論本格推理小説といえますが、狭義なら微妙です
ね。内容自体はまずまずですが、狭義の本格推理を好む僕に
は、なかなかこの点数以上はつけ辛いです。

でも作者土屋氏は数年に一遍程度しか長編を発表せず、その
丹念な作品作りには好感が持てます。

No.114 7点 漱石と倫敦ミイラ殺人事件- 島田荘司 2009/05/29 19:37
ユ-モア・ミステリと割り切って読めば、なかなかの作品。

No.113 6点 火刑法廷- ジョン・ディクスン・カー 2009/05/27 20:15
カーの最大傑作との呼び声高いので、つい半年程前に読みま
したが、期待はずれでした。
何が悪いのか、といっても具体的に指摘できませんが・・・
死体消失のトリックも強引ですが、これでケチつけていたら、
カーの作品は読めませんしね(笑)。
でもやはり、カーの作品なら「ユダの窓」「皇帝の嗅ぎ煙草
入れ」「白い僧院の殺人」あたりの方が上だと思います。

No.112 9点 - F・W・クロフツ 2009/05/27 20:11
地味なるも、僕好みの作品。
無駄な部分が多い、犯人が致命的ミスをしている、等 批判
(アラ探し?)はよく耳にしますが、僕個人の評価ではやは
りクロフツの作品の中で一番好きです。

No.111 9点 そして誰もいなくなった- アガサ・クリスティー 2009/05/27 20:09
ミステリを読まない人でも知っている表題、定番の名作です。
「アクロイド」と並んで、こういうストーリ-を最初に考えた
クリスティ女史の手柄でしょう。
仮に今この作品を読んだとして、犯人当てられるかな・・・
あまり自信ないですね(笑)。

No.110 10点 幻の女- ウィリアム・アイリッシュ 2009/05/27 20:05
これは紛れもない名作です。
魅力的なプロット、話しの展開、サスペンス性とも申し分
なしだと思います。
海外作品だと文章が生硬で、読んでいて苦痛になる作品も
しばしばありますが、この作品に限っては全くそのような
事はなかったです(翻訳者の手腕?)。
よく言われる文章の美しさですが、そのような事を本来評
価できる感性を持っていないこの僕でも何となく判るよう
な気がします。
でも確かに、「幻の女」は最後まで幻の方が良かったかも
しれませんね。
未読の方には是非読んで頂きたい、翻訳物が苦手な方にも
推奨できる作品です。

(2011.6.24追記)
最近再読。
決して映画ファンではないこの僕ですが、はじめて「幻の女」
に出会ったところなど、映画の一シ-ンとして目に浮かびそう。
書かれた年代の古さを感じないという意見もちらほらあります
が、全く同感です。
何だか読んだことある筋書きだ・・という感想をお持ちの方は、
きっとその作品がこの作品を模倣したんだと思いますよ。
やはりいいものはいいです。

No.109 9点 Yの悲劇- エラリイ・クイーン 2009/05/27 20:00
海外古典を語る上で、欠かすことのできない作品。海外では
「X」の方が評価されているようですが、僕はやはり「Y」
の方が良かったです(僕もやはり日本人という事か?)。
ミステリを読み始めて間もない時期なので、犯人の意外性
も十分でした。
いま考えると展開が御都合主義的なところもありますが、
何だかんだ言っても名作には違いないです。

No.108 6点 消える「水晶特急」- 島田荘司 2009/05/27 19:57
島田氏初期のトラベルミステリ-。
メイントリックは題名と巻頭の路線図で大体想像がついて
しまいましたが、基本的にトラベルミステリが好きなので
これはこれで楽しめました。

No.107 7点 邪馬台国の秘密- 高木彬光 2009/05/27 19:51
これも楽しめました。「成吉思汗の秘密」とほぼ同じ評価
です。高木氏個人の意見だけではなく、世の中の邪馬台国
論争の主な諸説を勉強できる良い機会でした。

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ひとこと
このサイトを知ってから2年くらい経ちますが、
ようやく自分で書評を書いてみようという気になりました。どうぞ宜しくお願いいたします。
好きな作家
島田荘司(初期作品は殆ど読んだ)、鮎川哲也(氏の長編22作はコンプリ-ト)、有栖川...
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