皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
測量ボ-イさん |
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平均点: 6.26点 | 書評数: 626件 |
No.226 | 7点 | 時の娘- ジョセフィン・テイ | 2010/04/15 20:56 |
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怪我で入院する羽目になった探偵役の主人公が、入院中に
歴史上の謎に対して独自の解釈を試みる作品。そう、「安楽 椅子探偵」ならぬ「寝台探偵」のさきがけ的作品です。 この作品に触発されて、同様の趣向で書かれた日本国内の有 名作もあり、その影響力は大きいです。 会話が主体ということもあり、海外作品にしては文章も読み 易かったです(訳者は「弁護側の証人」で有名な小泉喜美子 氏)。 僕自身世界史にはそう詳しくないのですが、15~16世紀の 英国王室史を知る良いきっかけとなり、勉強になりました。 表紙の肖像画に何となく(何となくですけど)惹かれて手 にとり読んでみたのは主人公と同じです。でも、楽しめま した。 |
No.225 | 6点 | 幽霊刑事- 有栖川有栖 | 2010/04/09 22:00 |
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無念の死を遂げた刑事が幽霊となって現われて、事件の謎を
解く・・・着想はユニ-クな作品。でも氏の作品にしては本 格色は薄いです。 一番「なるほど」と思わされたのは、犯人の勘違いに至る論 理(これ以上はネタばれになるので言いません)でした。 |
No.224 | 6点 | チョコレートゲーム- 岡嶋二人 | 2010/04/01 23:09 |
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題名から想像するに軽いタッチの作品かと思いきや、以外と
シリアスな内容でしたね。 一応犯人探しの体裁をとっており、かろうじて本格推理とい えそうですが、社会派色が強い印象。従い採点は辛めです。 (ここからネタばれ) 謎の解明に競馬がからむところが、この作者らしかったです。 |
No.223 | 5点 | まほろ市の殺人 春- 倉知淳 | 2010/03/25 00:26 |
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皆さんの評価、あまり良くないですが、僕はまあそれなり
に楽しめました。 トリックは確かに微妙ですが、たまにはこういうのもあり かも。 内容的にやや薄っぺらい感じもしますが、紙数の制約もあ り、いた仕方なしですね。 |
No.222 | 7点 | ホック氏の異郷の冒険- 加納一朗 | 2010/03/25 00:22 |
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あまりにも有名な名探偵、シャ-ロック・ホ-ムズが失踪中
に日本に立ち寄って事件を解決するという異色作。 暗号と密室の謎があり、解決は平凡ですが、ホ-ムズに解い てもらうと同じ密室でもハクがつくもの(?) 明治時代の時代設定で、陸奥宗光や伊藤博文など当時の政治 家も登場し、楽しく読めました。 |
No.221 | 5点 | 蒸発- 夏樹静子 | 2010/03/25 00:15 |
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20年以上前に読んだ作品ですが、あまり強い印象には
残っていません。 作者にしては珍しく時刻表トリックもありましたが、 出来栄えは平凡でした。 |
No.220 | 6点 | セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴- 島田荘司 | 2010/03/17 20:10 |
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今世紀に入ってからの氏の作品にしては良い部類かも。
少なくとも、無駄に長くない点は好感持てます。 |
No.219 | 7点 | 七回死んだ男- 西澤保彦 | 2010/03/13 18:58 |
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あるようでない、とにかく斬新なアイデアです。
本格推理と呼べるかどうかは微妙な面もありますが、雰囲気 として許せてしまう作品ですね。 採点7点or8点で悩みますが、他の方の指摘にもあります ように、真相を推理でもって到達するには疑問の部分があり ますので、評価は前者で。 |
No.218 | 8点 | ギリシャ棺の秘密- エラリイ・クイーン | 2010/03/07 16:43 |
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クィ-ンらしいロジカルな作品で、「読者への挑戦」もある
探偵小説王道作品。良作です。 僕自身国名シリ-ズをまだ全部読んだ訳ではありませんが、 その中では上位にランクできる作品だと思います。 惜しむらくは特に前半部分文章が読み辛いことですが、 後半は比較的読みやすかったです。 (ここからネタばれ) スロ-ン氏が犯人だとは全く思いませんでしたが、ノックス 氏が逮捕されたとき、僕の推理が当たっていたと自画自賛し ていたのですが・・これはやられました。 でもこの真犯人を的中させるのはハ-ドル高いですね。 名探偵エラリ-も一度はハルキス氏を真犯人と言って、間違 った指摘をしています。高木彬光氏の某有名作品を連想させ ますね。 |
No.217 | 8点 | ジャッカルの日- フレデリック・フォーサイス | 2010/02/23 22:48 |
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実在したかつての仏大統領暗殺計画に関するスリラ-小説。
1970年代の代表的名作で、当時一世を風靡したと聞きます。 決して本格推理小説ではないですが、「凶器の隠し方」という カテゴリでは本格推理に使えるネタが盛り込まれています。 翻訳ものの常として、時折読みづらい箇所は見受けられます が、前へ前へと読ませるスト-リ-テラ-ぶりは確かです。 事実を基にした小説だけに、どこまでが事実でどこからが フィクションなのかを想像しながら読むもの一興。 噂に違わぬ名作です。 (2024.7.20 追記) 先日のトランプ前大統領銃撃事件を見て、筆者は真っ先に この作品を連想しました。未遂に終わったこと、大勢の観衆 の中起こったことは共通しています。 なにぶん50何前の作品なので事件を取り巻く世界情勢なんか はだいぶ変わりましたが、そこを除けばその古さを全く感じ ません。 いささか不謹慎のそしりを免れませんが、この事件をきっか けに、この作品が再注目されて多くの人に読まれることを願 います。 なので、採点も7点→8点へと上方修正。 |
No.216 | 7点 | 白馬館九号室- 鮎川哲也 | 2010/02/13 19:34 |
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久々に鮎川の短編集を読みましたが、この本は未読の作品が
殆どでおおいに楽しめました。 氏の長編というと倒叙ものが多いという印象でしたが、この 作品は犯人探しが主体です。 ベスト作品は迷いますが、「悪魔の灰」でしょうか?でも他 の作品も粒ぞろいです。 |
No.215 | 6点 | 密室殺人ゲーム2.0- 歌野晶午 | 2010/02/07 13:59 |
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それなりに面白く満足はできますが、やはり前作の二番煎じ
といった印象は拭えないでしょう。 |
No.214 | 5点 | トキオ- 東野圭吾 | 2010/02/01 20:06 |
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物語としては楽しめましたが、これ推理小説じゃないです
よね(SF小説?) 氏の最近の作品はこういうのが多いのでしょうか? あと主人公に何だか感情移入できないという自分があった のも事実です(思考回路が僕といろんな意味で違いすぎる ので・・) 従いこのサイトでは辛めの点数もいた仕方なしかと。 |
No.213 | 8点 | イニシエーションラブ- 乾くるみ | 2010/01/29 18:16 |
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殺人事件があって、犯人は誰という狭義の本格ミステリでは
ないですが、これは秀作です。 読了後に直ぐに判る作者のミスリ-ドだけではなく、その他 にも散りばめられたトリック(というか、ミスリ-ドかな?) があり、再読してもあらたな発見が楽しめるのが良いです。 恋愛小説としては、確かにベタなのかも知れません(そうい う小説を僕は若いころからそもそも読まない)が、作者と同 年代であるこの僕にとっては当時の風俗も含め、自分の若か りし日を思い起こしたりできて楽しかったです。 |
No.212 | 8点 | 龍神池の殺人- 篠田秀幸 | 2010/01/24 13:17 |
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いやあ、これは主要関係者のうちの大部分が殺されたり、
亡くなったりと壮絶な作品です。まあ謎解き小説として は十分堪能できましたが。 事件の真犯人は、他の弥生原シリ-ズを読んでその傾向 を知る方にはある程度解りやすいかも(微妙にネタばれ ?) 全体としてはよくできた作品です。氏のベスト作だと思 う「悪霊館」よりやや落ちなるも、「幻影城」とはほぼ 互角の評価と思われるので、採点は8点。 |
No.211 | 7点 | 過ぎ行く風はみどり色- 倉知淳 | 2010/01/22 20:18 |
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他の方の意見と同様、なかなか楽しめた作品です。
読後の爽快感も良いですね。 犯人は想定の範囲内というか、僕にとっては意外 な部分もありました(ネタばれになるので、詳細 は書きません)。 採点は8点でも良いのですが、メイントリックが うまいとは思いつつもややアンフェアというか、 推理困難?な感がするので、マイナス1点。 |
No.210 | 7点 | 殺しの双曲線- 西村京太郎 | 2010/01/13 21:06 |
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氏の初期作品。
久々に再読しましたが、なかなか楽しめました。 よくある双生児トリック(ネタばれに非ず!作品読めば 判ります)ではなく、もうひとひねりが利いています。 現在の氏のイメ-ジとはかなり遠い、本格色の強い作品 です。氏の作品では、これと中編ですが「雷鳥九号殺人 事件」が本格色の強い作品で、お勧めです。 |
No.209 | 7点 | 猫は知っていた- 仁木悦子 | 2010/01/13 21:01 |
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乱歩賞創設当初の受賞作品。
平易な行文で読みやすく、事件現場の見取り図も丁寧に 書かれているので、理解力に乏しいこの僕でも状況把握が やり易かったです。 そういう訳で、トリックはやや無理がある部分もあります が、それも何だか好意的に見てしまいます。 これも古き良き作品なんでしょうかね・・ 最近の乱歩賞受賞作品は、あらすじ見ただけで狭義の「 本格推理」とは思えないような作品ばかりで、何だか残念 です。 |
No.208 | 6点 | 弁護側の証人- 小泉喜美子 | 2010/01/07 22:21 |
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20年くらい前、一度読みかけて挫折した(何故?)いわく付
作品。今度は無事読了しました。 さて評価ですが、正直微妙ですね・・ 確かにこのトリックは少なくとも発表当時は斬新だったでし ょうし、多くの方が「名作」と賞賛するのは理解できますが、 文体が僕には合わなかったという事でしょうか? という訳で、皆さんより評価はやや辛めです。 |
No.207 | 5点 | 蜃気楼の殺人- 折原一 | 2010/01/03 10:14 |
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(多少ネタばれ有)
トラベルミステリには珍しい叙述トリック作品。 でもこのサイト見ている方なら、展開・結末とも 殆ど読めてしまうのでしょうね。 初心者なら楽しめますが、すれっからしの人には 物足りないものと思います。 採点4点 or 5点で悩みますが、僕は何だか んだでトラベルミステリ好きなので、後者で行き ます。 |