皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
測量ボ-イさん |
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平均点: 6.26点 | 書評数: 626件 |
No.326 | 6点 | 能面の秘密 安吾傑作推理小説選- 坂口安吾 | 2012/06/09 09:55 |
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名作「不連続殺人事件」で有名な氏の短編集。
この中では「投手殺人事件」が僕好みで良かったです。 「読者への挑戦」がついたフェアな作品。 昭和20年代の常識(?)も伺えて楽しかったです。 (一万円札がないので、300万のお金もトランク詰。銀行振り 込みがないので人力で輸送、新幹線がないので東京→京都の 移動が9時間・・・) 外に特筆する作品はないですが、本来推理作家ではない氏の 鬼才ぶりは伺えます。 |
No.325 | 9点 | 隻眼の少女- 麻耶雄嵩 | 2012/05/26 17:28 |
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これは良かったです。この作品の世界に引き込まれ、後半は
一気読み。 真相及び動機に一部不満点があるのが減点要素ですが、他の 部分でそれをカバ-しており、今年読んだ作品では間違いな くNo.1です。 ラストも意外性十分で余韻もあり、それでいて後味が悪くな いのも好感持てます。 採点は久々に9点つけましょう。 (余談) 齢十七歳でここまで考えての行動なんですね。 女って怖い(汗) それと登場人物名が京都と滋賀の地名(作者の他作品でも同 様の趣向が)になっています。 「御陵」「山科」「岩倉」「別所」「坂本」「石場」「粟津」 ・・・ 「琴折」って地名あるのかな?僕は知りませんが |
No.324 | 4点 | ルームメイト- 今邑彩 | 2012/05/26 17:20 |
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ん-結末はそうきましたか。これは賛否両論ありそうですね。
因みに僕個人としては「否」の方になるでしょう。 従い採点は辛めです。 |
No.323 | 4点 | モップの精と二匹のアルマジロ- 近藤史恵 | 2012/05/26 17:17 |
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サクサク読めるのは良いけれど、与えられたデ-タから
読者が真相を推理する・・・といったタイプではないで すね。 読後満足感はもうひとつかな。 |
No.322 | 6点 | 第四の男- 石崎幸二 | 2012/05/01 09:11 |
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まあまあの作品。軽いタッチの割には本格色は
ありましたね。 |
No.321 | 6点 | 時の殺意 京都- 矢島誠 | 2012/04/06 20:27 |
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図書館で偶然見つけ拝読。
この作品も作者も全く知りませんでしたが、内容はまずまず。 オ-ソドックスなアリバイ崩しであるものの、与えられた 時刻表デ-タだけで謎が解ける仕組みには好感が持てました。 客観的には5点レベルも、このを加味して1点加点します。 (余談) 鴨川の流れに関する蘊蓄が面白かったです。 |
No.320 | 4点 | チヨ子- 宮部みゆき | 2012/03/24 18:18 |
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図書館で予約して半年待ちでようやく入手。
(これだから流行作家は困る) ある程度覚悟はしていましたが、これはミステリでは なく、ホラ-小説ですね。 本格色も低く、僕の評価基準では申し訳ないが低評価 にならざるを得ません。 |
No.319 | 4点 | マリオネット園「あかずの扉」研究会首吊塔へ- 霧舎巧 | 2012/03/17 13:55 |
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う-ん、これは読み辛かった。
登場人物が格別多い訳でもなく、巻頭に人物表も付いている のに、「この人誰だっけ?」というのが結構あり、誰の発言 か判らなくなってしまうのも頻繁にありました。 従い国内作品にもかかわらず読むのに苦労し、スラスラ読め たのはラストの謎解き部分だけですね(これも判りやすいと は言い難い)。 謎解きそのものは一定の評価はできるも、読み辛さの点で 大幅減点。 |
No.318 | 7点 | 武家屋敷の殺人- 小島正樹 | 2012/02/18 08:06 |
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謎の提示はホラ-めいた話しがあるも、解決は合理的で満足度
は高い一遍。図書館で偶然見つけましたが、氏の他の作品も いずれ読もうと思います。 けれど探偵役の人物は、あれだけの材料で依頼者の生家に辿り つくとは、あの御手洗潔並の洞察力(超能力?)? |
No.317 | 8点 | ミステリ・ハンドブック- 事典・ガイド | 2012/02/11 13:16 |
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5~6年ほど前、東京の古本屋で偶然見つけ、100円で購入
しましたが、これが大当たり! いわゆる黄金時代を除いては、海外ミステリも知識に乏しい この僕にとって、格好のガイド本です。 |
No.316 | 6点 | ぼくらの時代- 栗本薫 | 2012/02/04 20:29 |
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主にSF作家として知られる氏の作品を読んだのは2作め。
これって、乱歩賞受賞作品なのですね。 前半の事件の真相は、まあ可能性の一つとして考えてはい ましたが、この解決だと「やられた!」感が薄くなるのが やや残念。 後半の密室は多分こうなんだろうなと考えていました。 主人公の若者が世代の違う大人達とのやりとりが描かれて いますが、この作品が書かれたとき(昭和53年)僕はまだ 中学生、でも今は若者に苦言を呈する刑事達の年齢になっ てしまっているですねえ。 時って残酷(苦笑) |
No.315 | 7点 | 暁の死線- ウィリアム・アイリッシュ | 2012/01/27 19:22 |
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かの名作「幻の女」を読んでいっぺんにアイリッシュのファン
となってしまった僕ですが、まだ他の作品を読んでいなかった (苦笑)。 という訳でこの作品を読破しました。 「幻の女」に近い良質のサスペンスで、おおいに楽しめまし た。 他の方もいわれるように、展開にやや御都合主義的なところ がありますが、それでもこの作者だと好意的にみてしまいま す。 出来そのものは「幻の女」より数段落ちますが、水準以上の 評価は十分できるでしょう。 |
No.314 | 7点 | 針の誘い- 土屋隆夫 | 2012/01/11 18:36 |
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氏の作品の中では好印象、具体的にはkanamoriさんとほぼ
同じですね。 いかにも疑わしい関係者が否定されると犯人(黒幕)は判 りやすく、また驚天動地の大トリックがある訳ではないで すが、複数のトリックをうまく組み合わせて着実にポイン トを稼いだ感じです。 |
No.313 | 5点 | 京都着19時12分の死者- 津村秀介 | 2012/01/05 20:12 |
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これぞ「ザ・トラベルミステリ」というべき作品ですね(笑)
メインとなる謎のアリバイ破りが2つありますが、前者は公共 交通手段を用いたトリックです。意表をついてなかなか鮮やか ですが、読者が推理できる材料を与えていないのが不満。 後者の写真トリックも読者が推理で真相に達することのできる 性質のものではなく正直残念(もともと僕は写真トリックが 好きではない)。 |
No.312 | 7点 | 呪縛の家- 高木彬光 | 2012/01/05 20:08 |
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氏の初期作品ほ一つ。20年以上前一度読みましたが、犯人も
含め内容をすっかり忘れてしまったので今回再読しました。 評価としては、第一の殺人の密室トリックが説明不足(とい うかわかりにくい)等の不満点はありますが、「読者への 挑戦」もあって水準以上の評価はできると思います。 満足度としてはこれでも十分。 |
No.311 | 4点 | メドゥサ、鏡をごらん- 井上夢人 | 2012/01/05 20:05 |
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新年おめでとうございます。
氏のソロデビュ-後の作品をはじめて読みました。 感想は本格色が思いのほか少なく、ホラ-小説に分類したい 一編。 あと謎の合理的解決が結局なされず、読者の解釈任せという 結末は正直好みではありません。 従い、評価は辛め。 |
No.310 | 7点 | 黒猫館の殺人- 綾辻行人 | 2011/12/28 20:02 |
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氏の館シリ-ズの未読作品でした。
個人的にはこのシリ-ズで満足度の高い作品。「時計館」「十 角館」の次くらいの評価はできるかな? 露骨なネタばれしない程度に、もう少し詳しく。 ①人物の謎 判りやすいヒントが多く、鈍いこの僕でも気がつきました。 このサイトの方なら、かなり多くの方が看破できるのでは? ②館の謎 巻頭の見取り図を見ながら読み進めると、違和感に気づく筈。 そこから先はイマジネ-ションが必要ですが。 ③密室の謎 完全には解けませんでしたが、この謎がメイントリックでは ないだろうと思い、真剣に考えませんでした(と言い訳)。 ④蛇足 「どじすん」のヒントはこれでは判らないのでは(ピンと 来た人は凄い) 今年はこれで最後の書評です。今年だけで42作ですか。 来年も頑張ります。 |
No.309 | 5点 | 古都の喪章- 津村秀介 | 2011/12/17 13:43 |
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氏得意のアリバイ崩しもの。
殺人が2つあり、それぞれにアリバイが容易されています が、種明かしはありきたりでした。 読むのに苦労はいらないので、読みにくい作品に辟易した あとの口直しにいかがでしょう。 |
No.308 | 7点 | 巴里の殺意- 津村秀介 | 2011/12/17 13:40 |
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氏のトラベルミステリの中では珍しく、容疑者が航空機で
海外に行っていたというアリバイを崩す作品。 犯行動機や犯人像はありきたりですが、このアリバイトリ ックはなかなか見事ですね。しかも現実の犯罪に応用でき そうで妙にリアルさも感じます。 採点は6点クラスかなと思いますが、イタリア・フランス の風景描写も印象に残るのでプラス1点。 |
No.307 | 6点 | 鬼首村の殺人- 篠田秀幸 | 2011/12/10 10:47 |
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氏の弥生原シリ-ズの中の一遍。
このシリ-ズは、本格色が高く、殆どの作品で「読者への 挑戦」があり、僕自身の趣向にかなり近いものがあります。 ただこの作品に関しては、「悪霊島」「幻影城」「龍神池」 の諸作に比べるとやや落ちる印象。 「下山事件」についての考察は興味深く読め、勉強になり ました。 (ここからネタばれ注意!) 僕の推理は太郎丸犯人説でした。いいところまでいきなが ら、相変わらず詰めが甘いと言うか(笑) ただこの作品のメイントリック(犯行過程における太郎丸 と次郎丸の入れかわり)は無理があるのでは? 勿論実行不可能という無理ではなく、関係者に看破される のではという意味です。 いくら双子とは言え、これだけ性格・言動・行動が異なる 双子が途中で入れ替わって誰も気づかないと言うのに違和 感を感ずるのですが(気にしすぎかな?)。 |