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nukkamさん
平均点: 5.44点 書評数: 2814件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.974 5点 死は甘くほろ苦く・・・・・・- 山崎純 2016/01/16 22:54
(ネタバレなしです) 翻訳家である北代美和子(きただいみわこ)(1953年生まれ)が山崎純名義で1988年に発表したミステリーデビュー作です。ユーモア本格派推理小説ですが癖のあるユーモアは好き嫌いが分かれそうです。登場人物のエキセントリックぶりが強調されているのはまだしも、主人公の内心の毒舌は作中の表現を借りれば「お下劣」に近いです。物語のテンポに切れがあり、気の利いた謎解き伏線など優れた要素もあるのですが主人公があまりに共感しづらいキャラクターなのが(弱点として)1番目立ってしまったように思います。

No.973 5点 確率2/2の死- 島田荘司 2016/01/16 22:31
(ネタバレなしです) 1985年発表の吉敷竹史シリーズ第5作です。携帯電話が普及している現在では公衆電話を利用した誘拐劇(ネタバレではありません)がいささか時代の古さを感じさせますがサスペンスはよく効いています。しかし謎解きは好都合な展開(吉敷曰く、計算外)で解決されてしまいます。幽霊自動車の正体もインパクトが弱く、本格派推理小説としてはいまひとつ楽しめませんでした。

No.972 5点 葡萄園の骨- アーロン・エルキンズ 2016/01/16 22:18
(ネタバレなしです) 2012年発表のギデオン・オリヴァーシリーズの第17作の本格派推理小説です。前半からギデオンの「スケルトン探偵」ぶりがよく発揮されていますが死因の説明が少々持って回ったようなところがあります。なぜそのような殺人方法になったかの謎解きで終盤まで引っ張っていますが、その謎解きと犯人当ての謎解きが別々に解決されたような印象を受けました。ギデオンが犯人当てにあまり貢献していないからでしょう。本書の舞台はイタリアで数々のイタリア料理描写が物語を彩りますが大半がイタリア語での料理名での紹介のため、ピザやスパゲティ程度の語学知識しかない私には残念ながらぴんと来ませんでした。

No.971 4点 湿地に横たわった死体- キャサリン・ホール・ペイジ 2016/01/16 21:59
(ネタバレなしです) 1997年発表のフェイス・フェアチャイルドシリーズ第7作のコージー派ミステリーです。土地の開発を巡っての賛成派と反対派の対立という、およそコージー派らしからぬテーマを扱っていますが内容はわかりやすく、後半は愛国記念イベントで盛り上げています。やはりというか犯人が誰かフェイスにはちっとも見当がついていなくても犯人の方から勝手に名乗りを上げてくるという好都合な展開でした。ジョイス・ポーターのドーヴァー主任警部シリーズなら同じような展開でも謎解き伏線をちゃんと回収して本格派推理小説を読んだという満足感を得られるのですが、このシリーズではそれを期待してはいけないのでしょうね。

No.970 6点 盗まれた意匠- メアリイ・ケリイ 2016/01/16 02:52
(ネタバレなしです) 英国のメアリイ・ケリイ(1927-2017)は1950年代から1970年代前半にかけて活躍した女性作家で、1961年発表の本書は同年のCWA(英国推理作家協会)のゴールド・ダガー賞を獲得した本格派推理小説です。企業秘密の漏洩というドライで利益がらみの犯罪を扱っていますが、主人公の私立探偵ニコルソンの捜査で浮かび上がってくるのは複雑な人間関係です。整理が出来ていない序盤は少々読みくいですが、各人の個性が確立すると地味な展開ながらも心理描写の妙で読ませます。主人公に単なる探偵役以上の役割を与えているのもポイント高いです。犯人を特定する謎解き伏線は十分でないように思いますが、ちょっとした手掛かりを巡る推理がどんでん返しを巧く演出しています。

No.969 5点 八方破れの家- ジル・チャーチル 2016/01/16 02:39
(ネタバレなしです) 2002年発表のジェーン・ジェフリイシリーズ第13作のコージー派本格派推理小説です。作者が得意とする歴史知識に加えて本書では建築に関する専門用語、さらには数字までが飛び交いますがそれらがストーリーの障害になることもなく読み易さ抜群なのは名人級の語り口だと思います。ジェーンの友人シェリイが指摘するように、「少なすぎる情報で結論を出そうとしている」ジェーンの迷走推理でなかなか解決が見えてきませんが、その一方でジェーンが思い出せない伏線の存在がほのめかされて謎解きの興味をつないでいます。とはいえ唐突な解決後に明かされたその伏線は、きっかけとしても決め手としても弱いので肩透かし感が残りました。

No.968 4点 夜の黒豹- 横溝正史 2016/01/16 02:23
(ネタバレなしです) 1964年発表の金田一耕助シリーズ第26作で、短編「青蜥蜴」(1963年)(私は未読です)を長編化したものです。この年に横溝は本書と短編「蝙蝠男」を発表した後、引退状態となり執筆中の「仮面舞踏会」も中絶してしまいます。1970年代に復帰して「仮面舞踏会」も完成できたのですが、もしかしたら本書が最後の長編になった可能性もあったわけです。この時期の横溝作品らしく、登場人物の紹介が報告や証言によるところが多くて直接描写が少ないため人物の印象が薄く、それでいて人間関係が非情に複雑です。登場人物リストを作りながら読んだ方がいいと思います。中盤で金田一耕助による27の疑問リストが登場して謎解き好き読者の心をくすぐりますが、終盤はなぜか犯人視点の犯罪小説風になり、せっかくの疑問リストに対して十分な説明がされないのが残念です。

No.967 5点 湖上の不死鳥- 野口赫宙 2016/01/16 02:08
(ネタバレなしです) 野口赫宙(のぐちかくちゅう)(1905-1997)は朝鮮出身の文学作家で1932年に張赫宙(ちょうかくちゅう)というペンネームでデビューし、日本人女性と結婚して1952年に日本に帰化して野口赫宙というペンネームに変更しました。ミステリーを書いたのは「黒い真昼」(1959年)が第1作で著者によれば評価は高かったが読者受けは悪かったそうです。ミステリー第2作である本書は1962年の作品。東都ミステリー版の巻末解説では「読者の側にまわった時は社会派ミステリーを好む。書くほうの側に立っても私にはそのほうがむいているような気がする」と当時人気の社会派を書く気満々(笑)。でもその一方で「ミステリーといっても探偵小説といわれていた頃の伝統からはずれては存在しえないと思う」と本格派推理小説のこともちょっとは意識しているようです。腐敗した町政描写はいかにも社会派ならではで、プロットは地味ですが複数の容疑者と小林刑事の視点から多角的に描く手法でサスペンスを与えています。推理は論理よりも感覚に頼ったところがあるものの、ある証拠のミスディレクションがなかなかのアイデアで、どんでん返しの謎解きが堪能できます(ここは本格派風です)。ただ犯人逮捕後の最後のどんでん返しがちょっと蛇足のような気もしますが。

No.966 4点 深夜の密使- ジョン・ディクスン・カー 2016/01/15 18:23
(ネタバレなしです) 1934年にロジャー・フェアベーン名義で発表した「Devil Kinsmere」を改訂して1964年にカー名義で出版された歴史冒険小説です(英語原題は「Most secret」)。原典版の方は私は未読ですがもともと別名義での作品からの改訂だからでしょう、一般的にイメージされるカーの作品とは異質の作品です。創元推理文庫版の巻末解説では「謎解きの興味は疎かにしていない」と弁護していますが個人的には本書はミステリーに分類するのは無理筋かと思います。ある「秘密」について物語の中で伏線が張られてたことが説明されていますが、読者に対して解くべき謎として提示されていたわけではありません。殺人事件もありますが推理の余地もなく場当たり的に犯人がわかります。ミステリーを期待するとがっかりするかと思いますが、もともとが初めて書いた歴史物だからでしょうか時代風俗の描写に並々ならぬ力が入っており、原典版を書いた当時の若き作者の熱意のようなものがこの改訂版でも伝わってきます。

No.965 5点 幻想殺人事件- 守友恒 2016/01/14 09:39
(ネタバレなしです) 国内ミステリーの歴史をよく知らないのですが、1930年代後半が最初の黄金時代だったと何かの文献で見た記憶があります。その黄金時代は第二次世界大戦勃発で早々と終息してしまったらしいのですが守友恒(もりともひさし)(1903-1984)はそんな時代の1939年にデビューして、ヴァン・ダインの影響を感じさせる黄木陽平(おぎようへい)シリーズの本格派推理小説の短編を次々に発表しました。1941年以降はミステリーを断筆して時代小説や冒険小説を書いていますが戦後に再びミステリーに手を染めています。本書は1946年発表の唯一のシリーズ長編です。序盤に事件の回想シーンがあり、犯人と明記はしていませんが何らかの形で犯罪と密接に関わっていたと思われる人物名が紹介されているのがユニークです。プロットがどこかとらえどころがなく、単純な事件のようで不自然な点が多く、エキセントリックな容疑者たちの奇妙な言動に振り回されて捜査は終始後手に回っています。複雑な真相は黄木によって説明されるのですがあまり論理的な推理ではありません。論創社版の「守友恒探偵小説選」は本書とシリーズ全短編(9作)が収められていて資料としては貴重ですがこれはという魅力に乏しく、マニア読者向けかと思います。

No.964 8点 加田伶太郎全集- 福永武彦 2016/01/14 08:53
(ネタバレなしです) もともとは純文学作家の松本清張の成功例に刺激されたのか、純文学作家がミステリーに手を染めるケースが1950年代後半以降に増えたように思います。そういう人たちが書いたから社会派推理小説だったのか、社会派推理小説の人気絶頂期だったから社会派推理小説を書いたのかはわかりませんが福永武彦(1918-1979)はその中では異色の存在で、1956年から1962年にかけて8作の短編を発表しましたが全て伊丹英典を探偵役にした本格派推理小説でした。理由は単純に本格派が好きだからというもので、本格派好きの自分としては思わず「やった~」と喝采したくなります。作者は「余技で書いた」と主張していますが、魅力的な謎と充実の推理だけでなく、「完全犯罪」の推理合戦、「温室事件」の犯人との心理かけひき、「眠りの誘惑」のスリラー演出、「湖畔事件」のユーモラスな展開とちょっと不気味な締め括りと創意工夫に溢れた逸品ぞろいです。これだけしか書かなかったのが本当に残念です。ちなみに加田伶太郎とは作中人物ではなく、本書を発表した時のペンネームです(タレダロウカのアナグラム)。

No.963 6点 犯罪の場- 飛鳥高 2016/01/13 20:19
(ネタバレなしです) 100歳の誕生日まであと約1週間で大往生した飛鳥高(あすかたかし)(1921-2021)は建築技師が本業でミステリー作品は多くありませんがかなりの実力者だと思います。大学の実験室で大学院生が怪奇な死に方をした「犯罪の場」、密室状態の住宅試作品の中で死体が発見される「二粒の真珠」、死体の上に人形が重なっていた「犠牲者」など1947年から1958年にかけて発表された短編6作を収めて1959年に出版された第1短編集は本格派推理小説系の作品が多いです(第2短編集の「黒い眠り」(1960年)は逆にサスペンス小説系が多いです)。「犯罪の場」や「二粒の真珠」のトリックは非常に印象的でこの作者がトリックメーカーと評価されたのも納得できますが、それは一面にしか過ぎないと思います。短編ゆえに限界はあるものの動機にも工夫を凝らしており、時には人間ドラマの方で強い印象を残しています。本格派推理小説と社会派推理小説のジャンルミックス的な作品を書いていたのは当時としては先進的な作家だったと思います。

No.962 6点 逆さの骨- ジム・ケリー 2016/01/13 19:59
(ネタバレなしです) 2005年発表のフィリップ・ドライデンシリーズ第3作の本格派推理小説です。このシリーズならではの過去の事件と現代の事件の謎解きを扱っていますが、あのスタンリー・ハイランドの「国会議事堂の死体」(1958年)を連想させるような思い切ったひねりがあってびっくりしました。もっともハイランドと比べると安直な手段でどんでん返しをしたという感じもしますけど。植物状態だったフィリップの妻ローラが回復の兆しを見せているだけでなく、フィリップの捜査に意外な形で力を貸しているのにも注目です。しかしこれで夫婦生活が幸福な方向に舵取りされたわけではなく、まだまだ紆余曲折がありそうです。

No.961 6点 密室蒐集家- 大山誠一郎 2016/01/13 19:47
(ネタバレなしです) 1937年に女学校の音楽室で教師が撃たれて死んだ「柳の園」から2001年に周囲を雪で覆われ、被害者以外の足跡のない状況で起きた殺人事件の「佳也子の屋根に雪ふりつむ」まで5つの時代で起こった不可能犯罪を密室蒐集家が解決する短編5作を集めて2012年に出版された短編集です。この探偵役、名前も素性も不詳の上に70年近い時代差で登場しながら年をとっていないという不思議な人物で、やはり時代を超越しているエドワード・D・ホックのシリーズ探偵サイモン・アーク(自称2000才)を連想しました。王道的な本格派推理小説の短編集ですが、推理のための手掛かりとして最も重視されるであろう動機、機会、手段の内、機会と手段に的を絞っており、そのため犯人の正体は往々にして動機が隠されたままで指摘されるので意外ではあっても読者に対してアンフェアではと指摘することは可能だと思います(「理由ありの密室」は例外的に動機が事前に提示されます)。しかし本書の場合は不可能犯罪の謎をアピールすることを第一にしているので、一概にそれを弱点とも言えないと思います。偶然に助けられたようなトリックもありますが、不可能が可能になった時の謎解きのカタルシスは十分に得られます。

No.960 4点 チーズ・フォンデュと死の財宝- エイヴリー・エイムズ 2016/01/11 04:36
(ネタバレなしです) 2011年発表のシャーロット・ベセットシリーズ第2作のコージー派ミステリーです。事件が起きるまではなかなか好調です。古典的な本格派推理小説に出てきそうな城館風のワイナリーを舞台にして、ゲームの最中に起こった殺人という発端も魅力的です。しかしその後は事件に関係なさそうな人間関係まで丁寧に描いているのがあだとなってミステリーとしてはリズムが悪くなってしまい、散漫な謎解きにしか感じられませんでした。推理も論理的でなく場当たり的で好都合的な解決です。

No.959 5点 唄う海賊団- シャーロット・マクラウド 2016/01/11 04:25
(ネタバレなしです) 1985年発表のセーラ・ケリングシリーズ第6作です。殺人もありますが泥棒は小さくてもっと値打ちのある絵ではなく、単独では動かせないような大きな絵をなぜ選んだのかというのが本書の1番魅力的な謎ではないでしょうか。一応はその理由は説明されますが説得力は弱いように思います(小さな絵の方が泥棒には色々な面で有利としか思えない)。謎解きは粗いし、最後のロマンスも唐突過ぎです。それにしても殺人であることを確認するためにセーラたちがすごいものをチェックしていたのが衝撃的でした。これはコージー派の常識を超えています。あと本書で登場しているエマ・ケリングは作者のお気に入りキャラになったのでしょうか、後に「ボカパック島の黒い鞄」(1989年)では主役に抜擢されています。

No.958 6点 ヴァルカン劇場の夜- ナイオ・マーシュ 2016/01/11 04:07
(ネタバレなしです) 1951年発表のロデリック・アレンシリーズ第16作の本格派推理小説です。作中で過去の自作のネタバレをしてしまう悪癖を持つ作者ですが、本書でも中編「出口はわかっている」(1946年)のトリックが紹介されています。犯人名こそ明かしてはいませんがまだ未読の読者にとってはかなりのヒントになってしまうでしょう。もっとも本書の場合はこの引用が謎解きプロットの中で重要な役割を果たしているので一概に非難できないところもありますが。劇場や舞台稽古の描写が他の作家の追随を許さないところはこの作者ならでは。その分前半がミステリーらしさが希薄に感じられるところもありますが後半は盛り返し、派手ではないけど劇的に計算された締めくくりを楽しめました。

No.957 5点 仮題・中学殺人事件- 辻真先 2016/01/11 03:50
(ネタバレなしです) 辻真先(1932年生まれ)は1500本を超すアニメ脚本を書いたことでも有名ですが、ミステリーも300作以上書いています。1972年発表の本書がミステリー長編第1作でスーパー(可能キリコ)&ポテト(牧薩次)シリーズの第1作でもある本格派推理小説です。青少年向けとして書かれ、軽妙な会話、連作短編スタイルの構成、そして創元推理文庫版で200ページの短さではあるのですが油断のならぬ大胆な仕掛けがあります。アリバイ崩しや密室の謎、青少年向けとは思えぬ苦い結末、更には「読者が犯人」という当時としては前衛的なアイデアまであるのです(これ、作品の冒頭で宣言されていますのでネタバレではありません)。まあこの「読者が犯人」というミステリーマニア向けというべき仕掛けについては評価が分かれるでしょう。個人的にはこじつけっぽく感じましたが、これを青少年向けのミステリーで披露したチャレンジ精神は勇敢だと思います。

No.956 4点 凄愴圏- 森村誠一 2016/01/11 03:22
(ネタバレなしです) 1980年に発表された新本格推理三部作の最終作ですが、三部作のトリを意識して読む必要はないように思います。角川文庫版の巻末解説では「三部作の互いに関連してつながっている物語の構成の巧みさ」と紹介され、確かに本書の終盤では「太陽黒点」(1980年)の引用が見られますがこれだけでは連作としては弱く、他の三部作を読んでなくても鑑賞に支障はありません。同じ巻末解説では本書をサスペンス小説と評価していましたが個人的には前半がサスペンス小説、後半が警察小説のジャンルミックス型、いずれにしても「本格」要素は皆無に近く、三部作全部読んでも本格派らしさを感じたのが「空洞星雲」(1980年)のみというのでは「新本格推理」の看板は外した方がいいのではと思います。それにしても誘拐、婦女暴行、麻薬などの卑しい犯罪、非情な結末のプロットと、ハードボイルド向きのネタが満載で、そっち路線を突き進んだ方がよかったのでは。

No.955 5点 真夜中に涙する太陽- 笹沢左保 2016/01/11 00:30
(ネタバレなしです) 350冊を超す著作がありながら作者自身を作中に登場させたのは1987年発表の本格派推理小説である本書のみというのは意外でした。それにしても女性の尻をさわる悪癖描写は本人はユーモアのつもりなんでしょうけど男性の私が読んでも感心できなかったです(笑)。プロットのアイデアは結構面白いと思いますが、そのアイデアを十分活かしきれていないような気がします。ほとんど出ずっぱりの笹沢が部外者的立場であることと、もう一人の主役たるべき後輩作家の大野木の描写が少な過ぎるので臨場感や緊張感が足りません。

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nukkamさん
ひとこと
ミステリーを読むようになったのは1970年代後半から。読むのはほとんど本格派一筋で、アガサ・クリスティーとジョン・ディクスン・カーは今でも別格の存在です。
好きな作家
アガサ・クリスティー、ジョン・ディクスン・カー、E・S・ガードナー
採点傾向
平均点: 5.44点   採点数: 2814件
採点の多い作家(TOP10)
E・S・ガードナー(80)
アガサ・クリスティー(57)
ジョン・ディクスン・カー(44)
エラリイ・クイーン(42)
F・W・クロフツ(31)
A・A・フェア(28)
レックス・スタウト(26)
カーター・ディクスン(24)
ローラ・チャイルズ(24)
横溝正史(23)