皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
シュウさん |
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平均点: 6.78点 | 書評数: 141件 |
No.12 | 7点 | 陰獣- 江戸川乱歩 | 2008/11/25 22:57 |
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乱歩作品や当時の乱歩に対する噂のパロディが楽しい作品です。
最後を曖昧にしたことで当時かなり批判を受けたらしいですが、確かにこれは蛇足だと思います。 でもネタバレになるので詳しくは言えませんが、曖昧な真相で主人公をネチネチ苦しめる方が女版乱歩として「らしい」のでこれはこれでありだと思います。 |
No.11 | 5点 | 二銭銅貨- 江戸川乱歩 | 2008/11/09 20:11 |
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トリック云々より主人公と同居人のこれからの人間関係が心配になる話でした。 |
No.10 | 6点 | 暗黒星- 江戸川乱歩 | 2008/11/04 00:41 |
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どこかで見たような展開ばっかりで犯人もかなり分かりやすい作品ですが、明智の妙なテンションのせいか結構面白く読めました。
そういや乱歩作品の中では珍しくちょっとハードボイルド要素入ってるかも。 これが戦前最後の頃の探偵小説で戦後は大人物をあまり書いてくれなかったことを思うと、あの戦争さえなければと思わずにはいられません。 |
No.9 | 6点 | 妖虫- 江戸川乱歩 | 2008/10/22 20:17 |
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後味の悪いラストが印象的な作品。なんで猫を・・・(涙)
ちなみに今まで倒叙以外のミステリで一番早く犯人分かった作品だったりします。 |
No.8 | 8点 | 幽霊塔- 江戸川乱歩 | 2008/10/22 20:16 |
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海外作品の翻案のわりにはびっくりするほど乱歩らしい作品です。養虫園や時計塔での冒険の面白さは忘れられません。
映画「ルパン3世カリオストロの城」の下敷きの一つでもあるらしいです。 原作の灰色の女もいつか読んでみたいな。 |
No.7 | 8点 | 心理試験- 江戸川乱歩 | 2008/10/14 23:57 |
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犯罪を完璧にするために色々と知恵をめぐらす主人公蕗屋も面白いですが、逆に何も考えない行動が自分の首を絞める斉藤君が好きです。
心理試験の結果表の二人の答えを見てるだけでも楽しいです。 そういや明智はこの頃からすでに嫌な奴だ。 |
No.6 | 5点 | 影男- 江戸川乱歩 | 2008/10/10 19:21 |
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怪人二十面相を主人公にして大人向けにしたような作品です。
パノラマ世界とか殺人請負会社とか面白い要素はあるんだけどなんか物足りない。 |
No.5 | 8点 | 吸血鬼- 江戸川乱歩 | 2008/10/08 19:30 |
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乱歩の通俗長編小説ではかなり好きな方です。辻褄がなんか合わない所もありますが、次から次に起こるいかにも乱歩らしい猟奇的な事件や、
文代さんの活躍など読んでて飽きません。特に生きたまま棺おけに入れられて火葬されそうになるヒロインとその息子の場面はトラウマです。 その後も恐ろしい思いをしたにも関わらず、なぜか全然反省しなかったヒロインもトラウマです。 |
No.4 | 6点 | 魔術師- 江戸川乱歩 | 2008/10/08 19:28 |
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他の乱歩長編と比べると魔術師の復讐物語という筋が一貫していて、あまり破綻がないと思います。
その分乱歩にしてはおとなしいとも言えますが、魔術師が地下室で復讐を果たそうとする場面なんかは中々の迫力です。 あといつもはもったいぶった態度でおいしいとこだけもっていくあまり人間味のない明智探偵ですが、 この作品では他にはないような活躍をします。でも個人的に明智嫌いなんであまり嬉しくないですが。 |
No.3 | 6点 | D坂の殺人事件- 江戸川乱歩 | 2008/09/26 22:53 |
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着物の色のあたりは現代だとちょっとアンフェアなんじゃないかと思います。
明智小五郎のデビュー作ですが、この時点での明智は金田一耕助にそっくりです。 フケをとばしたりどもったりまではしませんがw |
No.2 | 9点 | 地獄の道化師- 江戸川乱歩 | 2008/09/26 19:00 |
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乱歩の長編作品は犯人当てとしては結構分かりやすいものが多く、最高傑作とされる孤島の鬼でも犯人は中盤には分かってしまいます。
つまり推理小説というより冒険活劇小説と言った方がいいものが多いのですが、これは最後の最後に意外な犯人が判明するため珍しく犯人当てが楽しめます。 恐怖度も高く、今思い返してもあの犯人像にはちょっと寒気がします。ついでに明智の思いやりのかけらもない言動にも寒気がしますw 個人的には乱歩の長編作品としてはこれが最高傑作だと思うのですが、あまり分かってもらえません。 |
No.1 | 8点 | 孤島の鬼- 江戸川乱歩 | 2008/09/24 17:12 |
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前半の本格の部分、中盤の怪奇小説的な部分は雰囲気たっぷりで面白いんですが、後半の冒険部分がちょっと迫力不足だったかな。
洞窟の中で迷ったり溺れそうになった以外にもあの佝僂の親父とかに襲われたりするのかと期待してたんで。 まあでもその辺の不満は最期の諸戸の手紙に全部持っていかれちゃいました。 それと、横溝正史の悪霊島を読んで蟹が嫌いになり、この作品を読んで美味しそうなので蟹が好きになったんですが、どっちもシャム双生児を扱った作品なんですよね。 悪霊島の蟹は当然シャム双生児を象徴するものですが、孤島の鬼のあの洞窟の蟹もそういうものだったりしたのかなと妄想してます。 |