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[ 本格/新本格 ]
永遠の殺人者
おんぶ探偵城沢薫の手日記
小島正樹 出版月: 2013年08月 平均: 7.00点 書評数: 1件

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文藝春秋
2013年08月

No.1 7点 メルカトル 2020/07/23 22:35
“やりすぎミステリー”の旗手が贈る、100パーセントの推理小説!“血の池”に浸かった死体には両手首がなかった。難事件に挑むのは、孫におんぶされたおばあちゃん!名刑事の未亡人・城沢薫の“位牌推理法”が炸裂する!?
『BOOK』データベースより。

明らかにやり過ぎですね。謎だらけの怪事件にどう決着を付けるのか、非常に興味を持って読み進めることが出来ました。浴槽の血の池に浸かった、両手首のない死体はさらに第二第三の見立て連続殺人事件に発展します。これでもかと不可解且つ不可能犯罪の連打に、眩暈すら覚えます。しかし、シリアスばかりではなくユーモアも多分に含まれており、特に移動中は常におんぶされているおばあちゃん探偵城沢薫、その孫で薫を背負う拓、謎めいた過去を持ち単独行動を好む刑事安達、その相棒で様々な事件に振り回される由貴野の四人は、それぞれ個性的で優れた描写力でもって描かれています。

ミスリードを施して読者を翻弄し、大逆転を狙う作者の手腕には呆れました。ツッコミどころは多々あるものの、大技小技のトリックは尽きることなく溢れ、やがて二転三転する真相に読者は必ずやアッと声を上げることになるでしょう。それまで観ていた景色が一瞬で様変わりするラストには驚嘆するしかありません。
正直、誰が犯人なのか途中で予想が付いた気でいた自分が情けないです。


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小島正樹
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