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[ 時代・歴史ミステリ ] 殿下と騎手 エドワード皇太子（通称バーティ）
ピーター・ラヴゼイ	出版月: 1989年01月	平均: 6.00点	書評数: 1件

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早川書房 1989年01月

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No.1	6点	nukkam	2016/05/21 23:59
(ネタバレなしです)　1987年に発表された皇太子時代の英国国王エドワード7世(バーティ)を探偵役にしたシリーズ第1作です。1886年11月、「きたか、あいつら」という謎の言葉を残して名騎手フレッド・アーチャーが拳銃自殺し、彼と親交のあった英国皇太子アルバート・エドワードはその死に疑問を抱いて何が彼を死に追い込んだのかを調べていく、というのが粗筋です。このフレッド・アーチャー自殺事件は実際にあった事件で、実在の人物が結構容疑者として登場しています。探偵役バーティの1人称形式の物語というのがユニークで、冒険スリラー風に展開しますが第20章は実質的に「読者への挑戦状」の役割を果たしており、本格派推理小説ファンも十分に楽しめます。バーティの語りには愛嬌があってユーモアを漂わせていますが、一方でお忍び探偵としての未熟さが悲劇的事件につながって苦悩するなどシリアスでダークな場面も見られます。