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[ 本格/新本格 ]
セリヌンティウスの舟
石持浅海 出版月: 2005年10月 平均: 4.71点 書評数: 7件

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光文社
2005年10月

光文社
2008年05月

No.7 4点 ayulifeman 2013/08/21 20:02
真相は理解できるんだけど、納得いかない感じ。
文体とか嫌いじゃなんだけだな。
だから、たぶん石持さんの本はこれからも読むと思う。

No.6 5点 E-BANKER 2012/10/27 21:01
2005年発表。作者の第6長編作品。
人間の「内面」にスポットライトを当てたある意味「実験的作品」ではないか。

~大時化の海の遭難事故によって、信頼の強い絆で結ばれた6人の仲間。そのなかの一人、米村美月が青酸カリを呷って自殺した。遺された5人は、彼女の自殺に不自然な点を見つけ、美月の死に隠された謎について推理を始める。お互いを信じること、信じ抜くことをたったひとつのルールとして・・・。メロスの友の懊悩を描く、美しき本格の論理~

趣向としては面白いかもしれないが、個人的にはストライクとは言い難い。
そんな作品。
紹介文のとおり、本作は死亡した女性が本当に自殺したのかという謎を、仲間の5人がディスカッションし追及していくというプロット。
謎の鍵となるのは、青酸カリの入っていた「瓶のフタ」と、同じ遭難事件に巻き込まれ生死を共にしたという「過去の絆」・・・
やはり「自殺」したのだという結論に落ち着こうとするたび、それを否定するかのような事実が明らかになってしまう。

まぁ、動機を含めてちょっと「狙いすぎ」かなという感想は持った。
作品の背景に、太宰の「走れメロス」をちらつかせ(因みにセリヌンティウスとはメロスが自身の代わりとして捕虜に差し出した友人のこと)、リアリティと高貴さを演出しようとしているのは分かるのだが、読後に改めて考えてみると、何だか突拍子もないストーリーのようにも思えてきた。

一筋縄ではいかない作者の作品らしいとは言えるのかもしれないが、あまり高い評価はできないかな。
(どうでもいいけど、「ジャイアントコーン」って酒の肴になるようなものだっけ? アイスクリームでは?)

No.5 6点 isurrender 2011/09/22 22:57
作者らしい心理面の葛藤が面白かった
従来のミステリでは少ない展開で良い作品だと思う
動機に関しても、僕はアリだと思う

No.4 4点 江守森江 2009/06/02 10:34
論理的な推理過程を楽しんでもらいながら、動機面で読者に問題を投げかけてくる作者なので・・・
動機面の問題が読者の肌に合わない場合は推理面の楽しさを奪い、嫌な読後感になってしまうのが作者の欠点だと思う。
そして、この作品は肌に合わなかった。

No.3 8点 いけお 2008/08/24 21:40
登場人物たちの言動にリアリティが無いのは、それも含めた石持作品らしい限定条件の一部だから可。
みんなロジカルなので難しくなるところの割には、キャラのかき分けもよかった。

No.2 4点 こう 2008/05/25 03:03
 ダイビングに参加していた人々が一緒に漂流し一緒に救助されたのをきっかけに仲間になりそのうちの一人の家に全員集まった時に一人が自殺をする。後日集まった残りの仲間が本当に自殺なのか、他の誰かが殺したのか、という推理を仲間うちで行うというお話です。
 内容設定は石持作品らしいし読みやすいですが何故わざわざこんなことをしたのか(読んだ人にはわかると思いますが)という真相が納得できかねます。
 また登場人物の設定は普通なのにこんなロジカルな会話をしたがるかなという不自然さもあります。石持作品らしいといえばらしいですが。
 作者の提示する真相に納得できるかどうかでしょうが他の長編と比べても出来は悪いと思います。

No.1 2点 なの 2008/04/15 21:03
これは・・・ぶっちゃけキモイです。
極限状態を乗り切った者同士の友情、で済まされたら堪らんですよ。
「彼女はそんな事をしない」で来られたら、ロジック意味無いッス。


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