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[ 本格/新本格 ]
生れ変わった男
大谷羊太郎 出版月: 1989年03月 平均: 6.00点 書評数: 1件

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光文社
1989年03月

No.1 6点 nukkam 2018/07/07 22:43
(ネタバレなしです) 1989年発表の本書の冒頭で著者から読者へ「同一の主人公が犯人、被害者、探偵の三役を兼ねている」と通知されています。光文社文庫版の(松村喜夫による)巻末解説ではトリック重視の作者がその傾向をさらに強固にしたと評価していますが、個人的にはトリックよりプロットで勝負した作品という印象です。少なくとも中盤で明かされる1人3役の仕掛けの正体についてはトリックを期待すると肩透かしを味わうのではと思います。ちなみにタイトルの「生れ変わった」についても中盤で説明されます。前半の濃厚なサスペンス小説風展開からこの中盤を境に後半は本格派推理小説へと変身するプロット構成が本書の特徴です。それにしてもあの人物がああも都合よく心変わりしたのには微妙に釈然としませんが、これも前半のぎすぎすした人間関係との対照を作者がねらった効果かもしれません。


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大谷羊太郎
1999年07月
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