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[ 本格/新本格 ]
桐島教授の研究報告書
喜多喜久 出版月: 2015年03月 平均: 6.50点 書評数: 2件

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中央公論新社
2015年03月

No.2 6点 メルカトル 2016/01/30 20:03
序盤は主人公の一人、芝村の理系大学の学生生活が面白おかしく描かれており、楽しく読むことができた。中盤はそれほど強烈な謎が出現するわけでもなく、やや中だるみの感があるが、理系出身の方にとっては興味深く読めるのではないだろうか。私は文系なので、やや専門用語などについていけない部分があり、少々退屈な思いを強いられた。
だが、それも謎解きの段階に入って格段にミステリらしさを発揮し始めるので、佳境になるほどヒートアップする。そして意外な犯人像や、意表を突く動機には驚かされるばかりである。
全般としては、氏の得意分野である化学、薬学をうまく生かして物語を紡いでおり、特徴がよく表れていると思う。芝村の恋愛感情なども絡めながら、エンターテインメント性も十分認められる気がする。

No.1 7点 makomako 2015/12/18 20:58
小説は当然ながら文系の最たるものの一つと思いますが、推理小説部門では作者が理系、テーマも理系といった作品もさほど珍しくはない。本作品はテロメアのお話のような副題がついているので、そういったことが主として取り上げられていると思いきや、テロメアの話はほとんどない。
 いままで作者の作品は短編連作ばかり読んだのですが、これはれっきとした長編推理小説です。
 桐島教授に関しては荒唐無稽と思われる設定ですが、理系の作者が書いているだけあって理論的にありそうな気もしてくるところが作者の力なのでしょう。
 シリーズものとなりそうなので次作を期待します。


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喜多喜久
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