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ミステリの祭典

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斎藤警部さんの登録情報
平均点:6.69点 書評数:1472件

プロフィール| 書評

No.212 7点 殺人鬼
綾辻行人
(2015/07/30 21:53登録)
このアヤ子も嫌いじゃないよ。ホラーじゃなくて、叙述ミステリとして読んじゃったよ。ヘヘイヘイ。


No.211 8点 人形館の殺人
綾辻行人
(2015/07/30 21:52登録)
こういうアヤ子も嫌いじゃないよ。「館」でこれをやったってちっとも構わないよ。あまりに見え見えのモノローグですぐ気付いちゃったけど、最後までドキドキハラハラだったよ。 キヨシの登場シーンは見ていて痛々しかったよ。


No.210 9点 イニシエーションラブ
乾くるみ
(2015/07/30 21:47登録)
(ネタバレ無しに挑戦してみましたが。。 )

「いや、死人出てんじゃん!?」と反論しそうになった私は、甘かった。。。。 と思って念のため読み返してみたら、否やっぱり一人死んでました(まさか○○がグルになってとは考え難い)、ま読みが甘かったな。 終結近く、つい”うっかり”してしまった”悪人”(犯人??)も甘かった。 それにピンと来ない主人公(?)もどこまで甘いんだか。。とは言えその主人公(?)は読者と同じ視点にいないんだから仕方無いか。
でもね、実は死人は出てませんでした、ってするのも充分アリだと思うんだけど(そうすりゃ"悪人"の悪どさがより光るだろ)、タバコや便秘の伏線を活かすためには必要だった、って事かな。。

考えてみたら、SIDE-Bで急にミステリの話題が途絶えるのが最大の伏線だったのかな。。そこに作者の「本作はれっきとしたミステリ小説です!」という主張が陰画の形で隠れているのかも。

仕掛けに気付いてから、最後どうやって一切をバラすのかとわくわくドキドキしながら読んでいたら、、予想外の、一切の無駄を削ぎ落とした”第三者”の最低限の一言でそう来るのか。。 真相が分かってはいても、その想像外のバラし方に、読後しばらく心臓バクバクだったよ。 読了後、物語の意味が一変するのは喧伝されている通りだけど、変わるだけでなく物語の深みが少しずつ深くなって行きあわや溺れそうになるあの感じが好き。 決して底の浅い小説ではないと思います。

で、例の衝撃の一言だけど、”その人”じゃなくって、その人の”親兄弟”に言わせるって手もあったかもよ。 私が作者だったら父親の口から何気なく言わせてみたい。その方がきっと、よりガツーン!と来る。(でもそれだと、この独特の真相じわじわ感が弱まっちまうか。。)

さて、タイトル、けっこう深い意味があったんですね。 作中でこの言葉を口にした登場人物にいちばん好感が持てます。

本作が果たして「ミステリなのか?」と形而上的に悩んでしまう方がいらっしゃるなら、これは「日常の謎」に強烈な叙述トリックをカマしたミステリ小説、と解釈すればよろしいのではないでしょうか。
それにしても、長々と語らずにいられない作品。まだまだ色んな角度から言い足りない!(渋い所では連城の件とか。。)



【最後に致命的ネタバレ】

そもそも叙述ミステリそのものですよね、二股って。



No.209 5点 昼なき男
島田一男
(2015/07/29 14:06登録)
二昔前、島田一男と言えばこれが代表作と目されていた記憶があるのですが。。存外、ミステリ要素は極薄。長い捕虜生活から、復興しかける日本に戻って来た男の使命は暗殺。本もいいが昔の映画で観たい犯罪アクション。
いつぞやのサマソニに持ってって、ビーチステージで寝転んで読んだものさ。


No.208 3点 影なき男
ダシール・ハメット
(2015/07/29 12:27登録)
萌えなかった。。のめり込めず。夫妻の会話が愉しいわけでもなく。
彼の作品は短篇がいいな。 でもこれラジオドラマで聴いたら面白いのかも。


No.207 4点 赤い収穫
ダシール・ハメット
(2015/07/29 12:24登録)
うむ、どうもいまひとつ、わくわく出来ないね。
ミステリ興味が薄いのは構わんが、小説として面白くない、いゃ私にゎ微妙に合わない。 映画で観たらきっと愉快だろう。
しかし、再読に食指が動く事も確か。これが名作オーラというものか。

ところで「Personville」を「Poisonville」と呼ぶ洒落は、日本で言や「鎌倉幕府」を「キャバクラ幕府」と言うようなもの? まさか。


No.206 7点 消え失せた密画
エーリヒ・ケストナー
(2015/07/29 11:10登録)
昔の創元さんでは帆船マーク(怪奇と冒険)でしたが。。これほどしっかりミステリとして構築された作品とは思いませんでしたよ! その濃密なユーモアは現代でも面白おかしく滑稽で、何度もプッと噴き出させていただきました。 主人公はいい年こいて家出した肉屋のおやじ(!) 小さな小さな美術品を巡り、おかしな窃盗団との騙し合い争奪戦と幾ばくかの淡い恋愛要素に旅情(何しろ国境またいで家出してる)まで絡めて、カラフルな物語はサプライズ&ハッピーエンディングまで可愛らしく緩むこと無く進みます。それにしても、ソーセージが実に旨そう。


No.205 7点 世界短編傑作集4
アンソロジー(国内編集者)
(2015/07/28 18:43登録)
フィルポッツの「三死人」は抒情性と文学性を備えた美しくもトリッキーな本格推理として忘れ得ぬ逸品。 まるで「戻り川心中」のよう。 私にとってのイーデンと言えば「赤毛」よりもこちら。
この抒情ミステリをアーネストとダシールの元祖ハードボイルド二巨頭が挟むという何とも文芸の薫り漂う出だし、とは対象的に後半は、後味の悪さや、如何に人を喰ってやるか、を俗っぽく追及したような作品が目立つ。もちろんそちらも悪くない。


No.204 6点 世界短編傑作集1
アンソロジー(国内編集者)
(2015/07/27 21:35登録)
大昔に読んだもの。当時から既に大昔の作品達でした。
美しさと悲劇性で印象に残るのが、アンナ・カサリン・グリーンの「医師とその妻と時計」。こういう萌芽期の匂いがするミステリ文芸は好きだ。 
他も、古式ゆかしい魅力の作品や、有名トリックのオリジナル作などいっぱい。


No.203 7点 黄昏の囁き
綾辻行人
(2015/07/27 17:49登録)
色彩的記憶に残る、美しい作品。 雰囲気に呑み込まれました。
過去の出来事を、少しずつ再構築しながら。。 眞犯人のみならず、結末の意外性が光ります。
日本のサスペンスはこれだな。


No.202 8点 迷路館の殺人
綾辻行人
(2015/07/27 17:45登録)
館、第三弾もやっぱり面白いです。 複雑構造の謎物語が意外にもスッキリ解決される様子に身をゆだねるのは気持ちが良いものです。

(以下ネタバレ有り)
「作中作中競作」のアイディアが魅力的ですね! まず「作中作中作」の企みを、上滑りすること無く具現化させているのが一番。そして「作中競作」の興味深さはえも言われず、もちろんその「作中競作」で目を引いておいて実はもう一つ外に「作」があったという結末に持ち込む綺麗なミスディレクション。そしてその「最外作」視点で語られる「真ん中の作」を書いた理由。。 いくつかの叙述トリック(さてそれはどの「作」にある?)も見事にやってくれますね。。

ところで最後に、まるで「作品」についてのコメントじゃなくて恐縮ですが、このまえ実家に帰ったら、昔置いてったこの本を父が読んでいてびっくりしましたよ。普段ミステリと縁遠い人が、よりによって。。 これ読んだ結果、脳が活性化して健康で長生きしてくれたらいいな。


No.201 8点 孤島の鬼
江戸川乱歩
(2015/07/27 17:20登録)
我が変態人生永遠のバイブル。。 とは惜しくもなり得なかった本書ですが、流石に必読中の必読と言える内容を誇る一冊です。 本格ミステリらしい前半と幻想/怪奇/冒険小説風後半とで随分と様相が変わってしまう構成も大きな魅力。 冒頭に述される「妻の惨たらしい傷跡」の正体は。。まさかの逆転の発想、まさかの伏線!! 私はこの傷跡が「どうやって出来たか」を考えると、たしか何かのミステリ小説の「心理的物理トリック」に、これと一脈通じるものがあったよなあ、とうっすら思うんだけど、どうにも思い出せない。。
しかし、当時は伏せ字で済んだ本作も、現在なら発禁どころか出版不可ではなかろうか、少なくとも日本(語)では。。。。

(これよりネタバレの匂いがします)
それにしてもこの物語の主人公の立ち位置は不思議ですよね。「探偵役は誰か?」が途中までなかなか見えづらい物語だけど、「この主人公は果たしてワトソン役なのか?」「まさか実はこいつが眞犯人なのか?」なんて疑問も浮かんでは消え。。  
パット・マガーに「ワトソン役を捜せ!」なんて趣向の作品、無いんでしたっけ? とふと思ってみたり。


No.200 5点 六死人
S=A・ステーマン
(2015/07/27 15:31登録)
時代に先んじた企画性は感心ですが、滑り出しの雰囲気も悪くありませんが、
中盤からのサスペンス薄く、何より結末の意外性が欠けている。。。のではないかな。
旧い作品を読んだ感慨はあり、さほど酷い点数付ける程でもありません。


No.199 5点 殺人四重奏
ミシェル・ルブラン
(2015/07/24 18:55登録)
(ネタバレの一種でしょうか)

構成は面白いけど、その割に仰天するような筋運びや結末は無い。とは言え。。この軽さも悪くない。
悪いふうに映画界焼けしたバカな人たちばっかり出て来る(それも年長になるほどどんどんバカになる)なあ、嗚呼嘆かわしや、、と思って読んでたら中でもいちばん救いのありそうな若者が最後のオチで、まさかの。。
ま洒落てるっちゃ洒落てるね。 目論んだ完全犯罪は如何にして挫かれたか、というお話でしたがそれだけでもなく。。
そうそう、叙述トリックの人にとっては貴重なヒントがそこかしこに隠れている小説かも知れないね。この作品じゃそういうのは使ってないけど、「ここで、ナニをそうしないで、こっちの方でこうしちゃったら、あら立派な叙述トリックになるでないの!?」みたいにインスパイアされる人もいるんじゃないかしら、って思ったんだ。何しろ構成が構成だから。


No.198 7点 新参者
東野圭吾
(2015/07/23 19:02登録)
「日常の謎」の連作短篇群、かと思うと前の話と次の話が連関していたりする、かと思っていると最後に。。 こりゃちょいとヤラレました。

泣ける場面も結構登場、爽やかで深みのある一冊。 君に、読んで欲しいんだ。。(誰だよ)


No.197 8点 容疑者Xの献身
東野圭吾
(2015/07/23 18:59登録)
悪魔的密室トリックと言えば「全F」。 さて、この作品の中核にあるのは悪魔的アリバイトリックと、報われぬ恋、。。なんて言っておきましょうか。 いえ「悪魔的」は言い過ぎですね、だけど犯人(さて誰の事?)の行ったアリバイ偽装工作の中心に、後々まで非難の絶えない悪魔的行為が陣取っているわけでね。。

直木賞作品と聞いて予想した程の文学的感動は無く、ミステリ興味に偏った感慨を得たのは意外でありました。

悪魔のアリバイ・トリック(いやXXトリック?)は全く見破れませんでしたが、「容疑者Xは何故投獄される事をよしとしたのか?」の、恋情以外の大きな理由、ある種のホヮイダニット、天才数学者ならではのその理由は読書中ずっと予感していた通りで、正解と知ってちょっと気持ち良かったぜ。


No.196 5点 プレーグ・コートの殺人
カーター・ディクスン
(2015/07/23 13:52登録)
(ネタバレ有り)

人物入れ替わりの絡んだ犯人当ての困難さはなかなかのもの。 殺人方法を偽装(!)した密室殺人トリックも物語の禍々しい雰囲気によく合って印象的だが、それにしては解決篇のHM卿が二言三言で済ませ過ぎでは? 犯人を暴くのと同じくらい、もっと勿体ぶって思わせ振りにこの名トリックを解説して欲しかった。
物語としては、若干すれ違いの不満有りかな。 邦題は「黒死荘」がいいね。


No.195 8点 ユダの窓
カーター・ディクスン
(2015/07/23 13:33登録)
相当に若かりし頃、不埒な推理クイズか何かでトリック完全ネタバレだったんですが、そんなんお構いなしに最後までハイテンション読破してしまいました。 誰かに嵌められ窮地に落とされた若き主人公がHM卿に救われる迄のジェットコースター・ストーリーはその大半が裁判所の中!!

それにしても、この密室殺人のメイントリックこそ「心理的物理トリック」と呼ぶに相応しい代物ですよね、小説の題名付けも含めて。 ただ、どうもやる事がせせこましい(?)のと、やはり「被害者さんは、バカだったんですか?」と犯人さんに聞きたくなる例の大前提があるせいか、個人的にこの殺人方法にはさして賞賛を与えたくない。それでもなお歴史的密室トリックだと思う。

まトリック云々はともかく、物語自体とても良かったですよ。 構成美にもやられた。


No.194 7点 海の牙
水上勉
(2015/07/23 12:02登録)
昭和30年代ド真ん中、社会派推理小説全盛期の良作。
未だ原因が世に知らしめられる前(!)の水俣病に関する告発こそが前面に立ちますが、なお文芸としてもミステリとしても良質な硬派作品。たぁ言え気負いが強すぎるのか、アンバランスな点も数あるんだけどね。。そんな構成美の破綻も気にならないほど憤りのエネルギーに圧倒されます。
探偵役とワトソン役の遣り取りが意外とお茶目で、重苦しい物語の中でなかなかの息抜きとなっていたような記憶が。。


No.193 10点 不連続殺人事件
坂口安吾
(2015/07/21 21:20登録)
(ネタバレ的表現含む)

読了後、職場の友人に読ませたくて読ませたくて、老婆心で登場人物一覧表を作ってしまったものです。
犯人は誰か、(次に)殺されるのは誰か、に加えて事件を解決する探偵役になるのは誰か、の興味まで重なったフーxxxイットの三面鏡状態に、そして異様な人物描写の連続に目眩ましされた巧妙な叙述(犯人隠匿)トリックに最後まで騙され通し!
文学臭がきついわけじゃ無いが、流石に良い文芸小説に仕上がっている。そこもやはり大きな魅力。
兎に角、これほどずっしり重い『やられた』感を背負わされたミステリーは今のところ他に無いですかね。「葉桜」でさえここまでは。 私にとってはまず完璧な作品です。

因みに、海外の某作品より先に読みました。某作品の方は、ほとんど最後まで犯人像に気が付きませんでした。 が、ふとこちらの作品を思い出し、「もしや。。」と。 そちらも相当に好きな作品ですが、こちらの比ではありません。  

「Friend族殺人事件」じゃないよ!

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