band boxさんの登録情報 | |
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平均点:7.23点 | 書評数:13件 |
No.13 | 8点 | 無貌伝 ~双児の子ら~ 望月守宮 |
(2010/02/17 11:28登録) メフィスト賞受賞作。 鉄道を経営する旧家が舞台で、最近のミステリの流れとはちょっとずれて横溝正史風。でも、この作品では一つ尖った部分があって、さまざまな超常的な能力をつかさどるヒトデナシという魔物が登場する。 このヒトデナシが本作にひねりをきかせていて、それが評価の分かれ目にもなるだろうが、僕は楽しく読めた。期待の新人といっていいだろう。 |
No.12 | 8点 | フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人 佐藤友哉 |
(2010/01/21 21:36登録) とても鋭角的な作品。 僕は良いと思いました。主人公が出血した場面で「ゆらゆら帝国」が比喩で出てきたときは思わず意識がふっ飛ぶかと思った。僕にとっては、なかなか忘れられない爆発力のありすぎる小ネタだった。 |
No.11 | 7点 | 六枚のとんかつ 蘇部健一 |
(2010/01/15 22:55登録) なぜ批判されたかはよくわかった。 が、100冊に1冊くらいはこんなのがあってもいいと思う。正直、受けた。 僕は巧みな小説よりも面白い小説のほうが好きだ。稚拙な部分もあるが、それと相俟って面白い。この小説のバカらしさはゴミのように貶される要因でもあるが、人によってはそれが魅力でも何の問題もないし、当たり前のことだと思う。 |
No.10 | 9点 | イニシエーションラブ 乾くるみ |
(2010/01/15 22:40登録) 伏線の張り方が絶妙で秀逸な作品だ。 違和感を感じながらも最後までもってかれ、やられたと思った。 表ヅラとしての恋愛物語はチープなようだけど最後のひねりを活かすには適切な書き方だったと思う。 |
No.9 | 7点 | ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ! 深水黎一郎 |
(2010/01/15 19:38登録) フェアかアンフェアかはともかく、面白い試みだった。もっとたくさんの方々の目に晒されるべき作品だと思う。 ただ、博士の超心理学講義は興味深い内容ではあるが個人的にはもう少し簡潔にまとめてもよいのではと感じた。 |
No.8 | 8点 | クビツリハイスクール 西尾維新 |
(2009/11/29 14:23登録) ミステリ色はかなり薄いが、僕は氏の作風が好きなので面白かった。 というか、このシリーズはミステリを求めて読む作品ではない。 |
No.7 | 9点 | 煙か土か食い物 舞城王太郎 |
(2009/11/29 14:14登録) 洪水のように押し寄せてくる言葉。すごい文圧。 ミステリ云々というよりも、氏の文体、作風が一番の魅力であった。 そしてラストでまるおが言ったあの一言。不覚にも涙が出た。 |
No.6 | 7点 | クビシメロマンチスト 西尾維新 |
(2009/11/21 18:59登録) ミステリ要素はあっさりしているが何よりも作中の登場人物は何なんだ。 普通じゃない人ばっかりだ。もしかして全員か? でも、リアリティは皆無だがそれを引き換えに存在している魅力がうまく説明できないがある。 良くも悪くも特徴的で、僕は面白かった。 |
No.5 | 7点 | 空中密室40メートルの謎 浅川純 |
(2009/11/21 18:51登録) 奇抜なシチュエーションが良い。 三日で白骨化してしまった犠牲者を特定するための推理もお見事だ。途中まではとても面白かった。 が、タイトルにもなっているメイントリック、読者にとけるはずがあるだろうか。 典型的な本格推理の構成とあるが、最後の最後で読者が置き去りにされた感じだ。 しかし8割方楽しめたので、僕の中では良作といえよう。 |
No.4 | 3点 | 長い家の殺人 歌野晶午 |
(2009/11/21 18:39登録) トリックに無理がある。現場を見られたらどうするんだ。 第二の事件、ジェントル・ウーマンはどこへ行った?彼女らが出入りする可能性もあった。駒村も楽屋に一度も戻らない保障があったのだろうか。 犯人の性格と殺人の性質が矛盾している。 |
No.3 | 10点 | クビキリサイクル 西尾維新 |
(2009/11/17 20:49登録) 登場人物が常軌を逸している。 そして警察権力の及ばない孤島にそれぞれの分野の天才が集まるとった舞台設定。 いろいろな意味でぶっ飛んだ作品。どツボにはまった。 |
No.2 | 8点 | 十角館の殺人 綾辻行人 |
(2009/11/17 20:40登録) あの一言に尽きる。 小説という媒体でしか表現できなかったであろう、あの華麗な荒技。 「傑作のミステリ」以前に「傑作の小説」ではないだろうか。 |
No.1 | 3点 | 重力ピエロ 伊坂幸太郎 |
(2009/11/16 14:06登録) 全体を通して突出した部分が何もなく、カタルシスを得られなかった。スラスラ読めるが平坦な印象。 |