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ミステリの祭典

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弥勒の掌

作家 我孫子武丸
出版日2005年04月
平均点5.53点
書評数32人

No.12 6点 touko
(2010/04/05 20:54登録)
主人公たちは気の毒な境遇ではあるんですが、あえて読者に好感や共感を抱かせないような描写をしていると感じていたので、こんな結末でも、そこまで読後感は悪くなかったです。
ただ、長さが中途半端なので、もっと短ければブラックな小話としてしまった感じになったろうし、あるいはもっと宗教団体を胡散臭げに長々と描写しても、オチの落差が際立ったかも。

No.11 6点 spam-musubi
(2010/02/26 22:14登録)
トリックを読んですぐ思い浮かんだのは、真弓、若菜(元野球選手)。
あとは、いずみ、あさみ、みさき、まどか…なんかもあるかな。

全く意外なところからやられた感じで清々しい…はずなのだが
みなさんおっしゃる通り後味は悪い。殺戮よりはるかに
悪いですよ、これは。

No.10 7点 おしょわ
(2010/01/24 22:49登録)
殺戮とくらべるとだめですが、なかなかの出来だと思います。

No.9 6点 yoneppi
(2009/12/11 14:15登録)
楽しめたが殺戮に比べると物足りない感じ。このトリックをもう少し贅沢に使えなかったのかな。

No.8 7点 ウィン
(2009/08/28 09:09登録)
宗教と終盤に用意されている仰天の結末。
こう宣伝されては、どうにも興味を魅かれてしまう。
結果、全体としてはそこそこ面白かった。
しかし思ったほど驚かされなかったし、宗教をテーマにしたミステリにしても他にこれを上回る傑作がある。
そんな感じ。

No.7 6点 E-BANKER
(2009/08/20 22:33登録)
文芸春秋社の本格ミステリー・リーグでの発表作。
作者らしい「仕掛け」が楽しめるかどうかが鍵でしょう。
~愛する妻を殺され、汚職の疑いをかけられたベテラン刑事・蛯原。妻が失踪して途方にくれる高校教師・辻。事件の渦中に巻き込まれた2人は、やがてある宗教団体の関与を疑い、ともに捜査を開始するのだが・・・驚天動地の結末があなたを待ち受ける~

とにかく、ラストの反転の衝撃に賭けた作品。
「新興宗教」という素材はミステリーでは頻出しますが、この素材をどのように扱うかが作者の腕の見せ所という奴かもしれません。
本作では、さすがに我孫子氏らしい「騙し」のテクニックが味わえる。
そういう意味では、前半から終盤にかけては、長々と作者のミスリードに嵌っていく過程を踏んでいるようなものです。
ただ、ちょっと衝撃度が少ないのが玉に瑕。
「新興宗教」を持ち出してきている段階で、何となく騙しの方向性に感付いてしまいました。
別に面白くないわけではなく、それなりに楽しめる作品とは言えるでしょう。
(誉めてない?)

No.6 6点 いけお
(2009/08/04 20:23登録)
スピード感のある展開と引き替えに意外なラストに対する説得力が落ちたと思う。

No.5 6点 あるびれお
(2009/06/13 06:09登録)
ほんと、後味悪いですね、この作品は。よっぽど「殺戮」の方がすっきりと終われているような気がします。ミステリとして見たら、とても良い出来だと思うのだけれど、後味で損しているのではないかな。

No.4 6点 シーマスター
(2009/02/17 20:23登録)
面白かったー、読み物として。

ミステリとしての構図は、「あっと驚く推理小説」を読み慣れた読者にとっては「まあまあ」か「なかなか」程度だろう(それに、あのネタはつい最近読んだアレと同じじゃないか、と個人的な憤りもあったりする)が、それを驚天動地の如く演出するところは流石「殺戮にいたる病」の作者・・・・・・・・・それでも帯の文言はやっぱフロシキだよなぁ
だけど「これだけのリーダビリティと引き込まれ度を味わわされるとそれも許せてしまう」というのも読後感として偽らざるところではある。

エンディングはその情けなさに苦笑を禁じえないが、新興宗教を絡めたミステリって何でこうも面白いんだろう。

No.3 6点 VOLKS
(2008/11/08 19:52登録)
一気読みで、読んでいる間中は先へ先へと引き込まれとても面白かった。
そのわりにラストの呆気無さ、と言うか、そー来るかっ!と言うか。

No.2 4点 kowai
(2008/11/01 11:35登録)
教師と刑事の話が双方展開するのに、アレは反則。ラストも気持ち悪い。同じ気持ち悪いのでも「殺戮」くらいやってくれればよかったけど。。。

No.1 7点 ロビン
(2008/10/13 18:46登録)
妻が失踪し、その殺人容疑をかけられた教師の視点と、妻を殺され、汚職の容疑をかけれらたため警察組織から外れ独自に捜査を開始する刑事の視点で、物語は展開される。
どうやら、『殺戮』『探偵映画』的仕掛けが施されているらしいと……。
うわ~、まだこんな面白い構造があったのか。実際は、どちらかといえば新本格よりもサスペンス風な仕掛けで、想像していたよりも種類が違うもので、その分衝撃も。
確かにネタは面白いし、驚きはあったんだけれども、なんか勿体無い。ページ数も少ないし。もっと、もっと完成度の高い作品にできたはず。
ちなみに、『殺戮』程でないとしても、後味は悪いです。

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