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ミステリの祭典

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独白するユニバーサル横メルカトル

作家 平山夢明
出版日2006年08月
平均点5.10点
書評数10人

No.10 5点 猫サーカス
(2021/05/28 19:12登録)
狂気と暴力におかされた人々が登場し、異様な地獄世界が展開するホラー小説集。八つの短編が収録されており、表題作は日本推理作家協会賞受賞作。なんと、メルカトル図法によって描かれた市街道路地図帖が語り手。その地図は、持ち主を「お坊ちゃま」と呼び、彼の「使命」を手助けしていた。奇抜な発想とダークな恐怖感覚が見事に融合している。そのほか、残虐ないじめや子供の虐待、もしくは未来の全体主義社会がテーマの短編が並んでいる。今生きている現実の感覚が、全て破壊されてしまう悪夢がここにある。

No.9 3点 ムラ
(2013/02/26 01:50登録)
なかなかにグロ描写のある短編集。というか表紙の時点でオドロオドロしい。
しかし個人的に好きなのは描写のグロい奴よりも、SFちっくなオペラントの肖像と卵男である。
また、表題でもある独白するユニバーサル横メルカトルも犯罪の手引きを意思のある地図がするって設定が奇抜で面白かった。
残念なのは、オチがイマイチない作品があるのと、オチが面白くても何作か見るとどれも似たり寄ったりだなと感じる部分である。
とくに、グロ描写を頑張ってる作品はオチがない傾向に強かったから、もうちょっとSFちっくな設定のある作品を見たかった

No.8 6点 mohicant
(2012/09/17 21:36登録)
 イっちゃってる小説。グロテスクな描写に、救いようがない結末。インパクトはある。特に「Ωの聖餐」のグロテスクさは群を抜いていた。

No.7 3点 abc1
(2011/05/16 23:40登録)
グロがだめなので、だめでした。

No.6 4点 isurrender
(2011/05/15 21:26登録)
グロテスクな内容に軽妙な文体は、悪趣味としか思えません
「卵男」が一番好きです

No.5 5点 itokin
(2011/04/23 15:48登録)
グロ過ぎてちょっとついていけない短編集。でも、表題の作品は、今までにない観点から書かれており出色。

No.4 4点 HORNET
(2011/01/16 17:56登録)
残酷・凄惨な描写,通常の感覚を完全に失って普通にしている登場人物・・・作者の頭の構造というか,発想の源を見てみたい。そうした常識的な感覚では図れない世界を,さも普通のことのように描いているので,ちょっとついていけない感じがします。面白かったですが,一度読んだらもういいかな,と思う作品です。

No.3 5点 メルカトル
(2010/06/26 23:48登録)
完全に一線を越えてしまった、危険な短編集。
軽い気持ちで読んでみようかなどと考えると、後悔する事必至。
勿論、残酷描写や痛いホラーが好きな方はその限りではないが。
究極の苦痛の先には、快楽が待っているのだろうか、などとくだらない事をつい考えてしまう、一般のミステリ読者には決してお薦めできない一冊である。

No.2 7点 touko
(2009/06/19 22:17登録)
エッセイでしか知らなかった作者の短編集。
とても面白かったんですが、ミステリ要素はほとんどないです。

初期のクライヴ・バーカー的でもあり、小林泰三とか乙一のダーク系作品とか遠藤徹等も思い起こさせる、今はやりのグロ鬼畜系ホラーでもあります。この手の作品の中でも出来もいいでしょう。
個人的には好きなんですが、人は選ぶでしょう。

No.1 9点 ぷねうま
(2009/02/22 02:21登録)
とても面白い。面白すぎてびっくりした。
イメージとしては乙一のかなりイッちゃった感じ。それもイッてはいけない方向に(笑)

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