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ミステリの祭典

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嘘つきパズル

作家 黒田研二
出版日2002年04月
平均点7.50点
書評数8人

No.8 7点 人並由真
(2017/03/28 08:20登録)
(ネタバレなし)
 本サイトでの評判が頗る良いので読んでみた。
 内容は『鷲見ヶ原うぐいすの論証』『臨床真実士ユイカの論理 文渡家の一族』などと同様に、特殊な設定のもとに登場人物の虚言に制約がかかる超論理ものだが、主題への取り組みではこの作品が、最も正面から勝負している。

 ロジックの立て方の精度に対し、最後まで謎となる非日常ギミックの正体がストレートな感もあるが、そこに至るまでの伏線・手がかりの出し方、さらにミスディレクションの話術がかなり巧妙で、そこら辺も評価の対象。
 あとあの『ウェディング・ドレス』の黒田センセだから、当然その手の仕掛けを…と思って読み、実際(中略)であった。その辺もなかなか。
 クロージングはキレイで、そしてこの特殊ロジックに満ちた作品らしくて良いね。仕様としてジュブナイルだからこそ似合う、ラストなんだけど。

No.7 6点 ミステリーオタク
(2015/12/29 10:16登録)
何を隠そう、俺はこの作品の真相を途中でほぼ完璧に見破った

嘘です
ネット上なので見栄を張ってしまいました(苦笑)

皆さん、よいお年を

No.6 6点 シーマスター
(2010/09/06 22:36登録)
変態オカマのキショ描写(今年の暴力的な猛暑に比べれば屁でもない・・・・って比較になるかっ)に極度のアレルギー反応を呈する体質でなければ、パズラーとして一読の価値アルカイダと言ってもいいカモミール
特にロジックやらクイズやらが好きな方が(第2章以後)じっくり舐め尽くすように読んで(&見て)いけば最後には「楽しめた作品」になるだろう。
ただし(冒頭のクイズは本書の読者なら正解率>95%だろうが)本文の真相看破率が0.0004%以下であることは間違いないだろうけどね。

No.5 9点 図書室
(2010/01/24 02:43登録)
ありゃ、こりゃ騙された。見かけのギャグ基調に隠れてとんでもない論理力が試されます。
怪物の呪いが掛けられ、独自のルールに沿って展開される推理。お見事です。

ネタバレ

究極の名探偵誕生とは、よく言ったもの。
なるほど、あれは確かに、究極でしょうねぇ


No.4 6点 江守森江
(2009/05/25 21:50登録)
本のカバーに惑わされてはいけない。
タイトルが「嘘つき」なのだから・・・
パズルが好きなら読むべし!

No.3 8点 寝呆眼子
(2002/09/09 12:47登録)
正直、表紙で「ひいて」いたのですが、あまりにもいろんなところでの評価が高いので買ってしまいました。昔の横田順彌が、長編のミステリを書いたとしたら、こんな感じなのかな、と思います。「おばか」で「お下品」なのも、許容範囲?ですし、ミステリとしても、十分に面白く読みました。でも、読んでいる間、ブックカバーは外せなかった...

No.2 9点 しゃん
(2002/06/19 17:51登録)
面白おかしく、読める。キャラが魅力的です。結末も驚かされました。単純ででも美しい論理。好きです。

No.1 9点 テツロー
(2002/05/03 01:30登録)
作中に出てくる暗号というかダイイングメッセージというか、謎の文言の解決は、無茶・無理だと思ったのですが、それはどっちでもいい。
 一読、西澤保彦のSFミステリ諸作群を思い浮かべた。人外の魔物がかけた呪いで、作品内のルール設定がなされ、そのルール内で、見事に本格物を成立させている。また、キャラの描写やセリフ回しも良い。ギャグがすべってるのかもしれんが、雰囲気で読み流せるし、ラストがベタ甘だが、方向性は許せる。想像以上に良い作品でした。
 手に取ろうかどうしようか迷ってる人に一言、「表紙で逃げるなよ(笑)」

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