home

ミステリの祭典

login
バスカヴィル家の犬
シャーロック・ホームズシリーズ

作家 アーサー・コナン・ドイル
出版日1954年05月
平均点6.41点
書評数29人

No.9 6点
(2010/11/23 16:23登録)
ホームズもの長編の中では最も長く、しかも他の作品と違って捜査過程と別に犯人の過去が延々と語られるわけでもない、ということは現在進行中の事件展開がそれだけ複雑ということになります。
事件依頼の背景の伝説が語られるところからして、超自然的な雰囲気で読者に期待を抱かせます。まあホームズは伝説を冷たくあしらってますけど。古代の住居跡や底無し沼の点在するデヴォンシャーの荒涼たる風景の中、事件の捜査自体かなり起伏があり、サスペンスもたっぷりです。
荒野に逃げ込んだ脱獄囚がいるということから、展開の予測をつけるのは現代では簡単でしょうが、筋立てはさすがにしっかりできています。准男爵の靴が二度も盗まれるロンドンでの小事件の理由も、納得できます。
ただ、犯人が誰であるかが明かされる部分は時代を考慮に入れてもあっさりしすぎですね。もう少しホームズが秘密めかしてワトソンをじらすところがあってもよかったでしょう。

No.8 5点 E-BANKER
(2010/11/20 23:12登録)
ホームズ物の4長編(「緋色の研究」「四つの署名」「恐怖の谷」)のうちの1つ。その中では一番の有名作?
私のホームズ初体験も、ご他聞に漏れず、小学校時代に図書館で借りた本作でした。
あれから何十年かぶりに、創元推理文庫で再読することに・・・
まぁ歴史的な作品に対して、今さらトリックがどうとか、プロットがどうとか論じるべきではないかもしれませんね。
他の方の書評にもありましたが、「短編」のような切れ味あるプロットを味わうというよりは、謎の魔犬やホームズの意外な登場など、サスペンス的な展開を楽しむべきなのだと思います。
読者にとっては推理できるような材料が提示されないので、ワトソンの慌てぶりやホームズの超人的な推理などをひたすら追っていくしかありません。
まぁ、評価としてはどうしても「短編」諸作よりは落ちるかなということになっちゃいますね。

No.7 6点 kanamori
(2010/07/20 18:26登録)
ホームズ譚は長編になると推理の妙味が薄く、怪奇・冒険譚になってしまいますが、長編の中では本書が一番楽しめた気がします。
物語の主舞台になるダートムアの荒涼とした情景描写が印象に残る作品でした。

No.6 5点 江守森江
(2010/07/02 04:15登録)
先にドラマ版を観てネタは知っていたが、名探偵コナンでネタバラシをしながらのアレンジ作品を先週まで連載していた。
それを読んだついでに原作もオサライした。
子供の頃に犬に咬まれたトラウマで犬恐怖症な嫁の気持ちが少し理解出来たのは良かった(嫁と一緒に良くドラマを観るが、この作品は観ようとしなかった)
いつも感じる事だがホームズはジェレミー・ブレッド、ポワロはデビッド・スーシェが演じるドラマ版を観るのが一番楽しめる。

No.5 6点 isurrender
(2010/02/12 03:16登録)
当時小学生だった自分にとっては十分楽しめた作品

No.4 6点 堀木正雄
(2009/01/18 14:50登録)
巨大な犬の足跡がトリックではなく本当に巨大な犬の足跡だったのには苦笑した記憶があります。

No.3 6点 Tetchy
(2008/06/19 19:42登録)
初めて読んだのは小学4年生のころ。
児童向けにリライトされた作品で題名も『呪いの魔犬』だった。
あの時と最近になって読んだときとはやはり当然のことながら、読後感は違っていた。

ただ陳腐な内容には変わりないのだが、ここには本格ミステリの定型があり、特にそれが私が傾倒する島田氏の唱える「冒頭の幻想的な謎を結末で論理的に解明する」形式がきちんと形になっているのが興味深かった。

No.2 7点 ElderMizuho
(2008/05/06 00:58登録)
ホームズシリーズは初めて読んだが、トリックや犯人当ての妙もあるがそれ以上に諧謔に富んだセリフや文章に魅力を感じた
冒頭のやりとりだけでにやにやさせられてしまう。
そんな作品です

No.1 7点 あい
(2008/03/12 15:03登録)
話の内容としては面白かった。ただ最後のどんでん返しを期待していたため、ちょっと拍子抜けした部分もある

29中の書評を表示しています 21 - 29