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ミステリの祭典

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女囮捜査官  触姦
女囮捜査官シリーズ/改題『女囮捜査官 1 触覚』『おとり捜査官 1 触覚』

作家 山田正紀
出版日1996年02月
平均点6.62点
書評数8人

No.8 5点 ボナンザ
(2023/04/16 18:43登録)
サクサク読める。意外な犯人というよりはそうでないと犯行できないからそりゃそうだよねといった感じ。

No.7 5点 nukkam
(2016/02/07 03:40登録)
(ネタバレなしです) 1996年発表の北見志穂シリーズ五部作の第1作です。もともとのタイトルは「女囮捜査官1 触姦」という、かなり過激なタイトルでした。エログロシーンはそれほど過激なものではなく(全くないわけでもないが)、タイトルで官能サスペンスと思われて敬遠されるか、官能サスペンスを期待して読んで裏切られるか、いずれにしても本書のタイトルはネーミング失敗だと思います(笑)。メルカトルさんのご講評に私も賛成で本書は警察小説かと思います。私のイメージする山田ミステリーは幻想的な作風なのですが本書はそんな要素は全くなく、ある意味ハードボイルド的にドライで明快なストーリー展開で、読みやすさ抜群でした。体当たり捜査だけでなく随所で推理場面もあるところは本格派推理小説的でもあります。といっても序盤で容疑者が勢ぞろいして犯人当てに挑戦するというタイプの作品ではありませんが。

No.6 8点 ロマン
(2015/10/24 23:23登録)
開幕の第1巻。お題は痴漢、通り魔、そして“見えない人”。続巻に比べるとおとなしめだが、連続通り魔事件を「囮捜査」という飛び道具的な捜査方法と巧く絡め、尚且つ二転三転するフーダニットとして演出している点は流石。何より、横溢するサスペンスが素晴らしい。一部、登場人物や警察組織の描き方が紋切型だが、まあ看過できるレベル。ただし、犯人像はその定型にちょっとしたエッセンスを加えることで読者に印象付けており、そこら辺のさじ加減がまた巧い。

No.5 5点 いいちこ
(2015/02/23 12:54登録)
シンプルな事件の真相を巧妙に隠蔽しつつ、再三にわたるどんでん返しが読み処だが、結局犯行状況から真相が見えやすくなっている点が難点。

No.4 9点 蟷螂の斧
(2014/02/24 09:12登録)
著者が自薦するシリーズの第1作目。最終話(シリーズ5味覚)のインパクト(謀略)とは違う本格ミステリー的な衝撃を受けました。犯人像は秀逸です。サイコ系、本格系が融合されて読みごたえは十分。女おとり捜査官の本質的なところがよく描かれていたと思います。ちなみにシリーズのランクは、1.触覚(9)>2.視覚(8)>3.聴覚(7)>5.味覚(7)>4.臭覚(5)でした。バラエティに富んだエンターテイメント系シリーズで楽しめました。氏の作品は本シリーズ以外、2冊のみでした。SFものが専門?とのイメージがあったので敬遠していたのですが、これから徐々に読み続けようと思います。

No.3 6点 メルカトル
(2013/01/13 21:48登録)
再読です。
囮捜査官という、これまでにない捜査法を取り入れたなかなか斬新なアイディアを持つ新感覚のミステリ。
本格ミステリと呼ぶにはやや抵抗があるので、新型の警察小説とでも言うべきなのだろうか。
駅の女子トイレで起こる連続殺人事件、次々と現れては消える容疑者たち、囮捜査を巡って巻き起こる警察組織内での軋轢と人間関係、めまぐるしく展開していくストーリー、どれを取っても悪くない、むしろ面白い。
結末も良い感じで、意外な犯人像も十分納得のいくものだろうと考えられる。
ただ、最初から感じていた違和感が結局真犯人逮捕の決め手になろうとは、何とも脱力ものではある。
中身は薄味だが、読みやすい珍品の娯楽作と言えるだろう。

No.2 7点 ギザじゅう
(2005/02/22 10:58登録)
小気味よくひねりを加えたフーダニット。ネタを色々と盛り込み、最後までどんでん返し。これだけでミステリとしての水準点を超えていて、十分面白い。ただし、導入部の為に特被部やキャラなどの紹介にページを割いているにも拘らず、これが一番短い。そのためか、五連作の中では一番おちる。逆にいえば、一番おちるのに、これだけ面白いのが凄い。

No.1 8点 鈴木(仮名)
(2002/09/08 22:49登録)
「女囮捜査官」幻冬社文庫
荒っぽいけれどもめちゃくちゃ面白かったです。アイデアの宝庫ですね。最終話はビックリしたけれどもちょっと苦手。
それにしても、疑問を提起しておいて、結局それを忘れ去ってしまったように話が終わったりするのには笑えます。もっとも、そんなに乱暴なことをしてもなお面白いと思わせるのだから、これもまたスゴイことですね(笑)

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