皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
|
斎藤警部さん |
|
|---|---|
| 平均点: 6.69点 | 書評数: 1433件 |
| No.153 | 6点 | ウッドストック行最終バス- コリン・デクスター | 2015/06/26 20:12 |
|---|---|---|---|
| 結末近くまでは(例の爆笑計算シーンを除いて)なかなかに退屈、まさかのバカアンチミステリじゃねえだろなあと案じながらチョィとあくびを噛み殺してたんだけど、モースの切れ味鋭い"最後の"論理展開で目が醒めました、一気にプラス1点半! ロジック<トリック<意外性の私も、こういうワクワクするロジックなら歓迎です。 何故某氏はわざわざまだるっこしい連絡手段を取ったのか、とかね。 真相が明かされてみると、漠然と思ってたのと随分違う人間関係、そして各人の実際の行動だったんだなあ、と感心。 実は某女子はモースの事を何とも思ってませんでした、ってサブオチなのかと一瞬思ったら、、違った! 犯人の殺人動機描写を巧みにぼかす優しさには読後気付きました。 まあでも、絵が浮かぶいい文章書きますよね。。 | |||
| No.152 | 5点 | 六枚のとんかつ- 蘇部健一 | 2015/06/26 19:30 |
|---|---|---|---|
| 島田一男に「ふざけるな」という本がありますが、この著者に是非プレゼントしてあげたいですねWW おふざけは好きだけど、ちょっくら緩いぜ。 T-BOLAN風に言うと「詰まらなくはない」。 | |||
| No.151 | 4点 | マダム・タッソーがお待ちかね- ピーター・ラヴゼイ | 2015/06/24 18:42 |
|---|---|---|---|
| 歴史的背景はまず興味深く勉強させていただきましたが、物語そのものはどうにも掴みどころが無く、終始ワクワク出来ませんでした。 肌が会わないのだと思います。。 | |||
| No.150 | 7点 | 時間の習俗- 松本清張 | 2015/06/24 17:01 |
|---|---|---|---|
| 清張中庸の美を放つ良作。 「点と線」の流れを汲む(担当刑事も同じ)社会派興味はほど薄い鮎川哲也風アリバイ崩し本格推理。 トリック自体もさる事ながら、手掛かりが晒されトリックが崩されて行く過程が実に滋味溢れるもの。 程よい旅情あり、或る性風俗(当時の言い方)への言及あり、物語背景のイメージは豊か。昭和30年代の日本がありありと眼前に浮かび上がって来ます。 | |||
| No.149 | 6点 | 卒業−雪月花殺人ゲーム- 東野圭吾 | 2015/06/24 06:38 |
|---|---|---|---|
| 副題の通り、ゲーム的トリックが数学的愉悦を運んで来る~
茶道の複雑な作法に基づいた一連のナニは、まさか「黒いトランク」への遠回しなオマージュじゃないでしょうね? |
|||
| No.148 | 7点 | 同級生- 東野圭吾 | 2015/06/24 06:33 |
|---|---|---|---|
| 東野さんが書くと学生モンも素敵。眼が醒めるほどのサムシング・ショッキングは無いけど、やっぱり確実に何か仕掛けて来る。悪くないぜ。 たしかいつかのフジロックフェスに持ってって読んだ筈。 | |||
| No.147 | 6点 | 暁の死線- ウィリアム・アイリッシュ | 2015/06/24 06:24 |
|---|---|---|---|
| いくら創元さんアイリッシュの主役とは言え「幻の女」の対抗馬と見るにはあまりに無理が。こちらはぐっと軽い「青春サスペンス」ですね。 悪くはないですよ、もちろん。 若くてどこか余裕があるからこそ真夜中の緊張をちょっとは愉しむような、だけど、同じ若さゆえ必要以上にジリジリ焦ってもしまう感覚がよく描かれており、もう無意識下に沈んでる自分の様々な記憶がうっすらと浮かび上がり掛かります。匂いだけでも振り返ると悪くないものです。
邦題で「死線」なんて謳ってるからっておどろおどろしいものを期待してはアカんですな。「DEADLINE(締め切り)」を物々しく訳しただけですから。 ところで真犯人って誰なんだっけ?? |
|||
| No.146 | 4点 | 殺意- フランシス・アイルズ | 2015/06/24 06:08 |
|---|---|---|---|
| バカ主人公にアホプロット。 読んでる間はそれなりだったが、これを名作と呼んで良いものか。 中途半端に白っぽいブラックユーモアのオブラートに包まれてるのが良くないのか? うむ、締まらんな! でも読んでる間は確かにそれなりだったんだ。 だから4点さ。 | |||
| No.145 | 8点 | 自宅にて急逝- クリスチアナ・ブランド | 2015/06/24 06:05 |
|---|---|---|---|
| 詳細はなんだかさっぱり忘れてんだけど、ごちゃごちゃした話で相当面白かったのは確かなんだよ。いつか再読したいよ。 | |||
| No.144 | 3点 | 愛国殺人- アガサ・クリスティー | 2015/06/24 06:02 |
|---|---|---|---|
| 数年前のこと、評判がいいので勇んで読んでみましたが、う~~ん、いったい何処が合わないんだろう、不思議だ! トリックもミスディレクシションも何だかなあ、悔しい事にさっぱり面白くなかった! 時を置いて再読したい。 | |||
| No.143 | 5点 | さらば愛しき女よ- レイモンド・チャンドラー | 2015/06/24 00:02 |
|---|---|---|---|
| 最初、英語の勉強にと本作がラジオドラマ化された音源(カセット!)で聴いて、途中から何だかよく分からなくなったけど何だかざわざわしてて雰囲気いいぞ、と何だか好きでよく聴いてたんだけど、結局どういうお話なんだかよく分かりませんでした。
で、ある時ハヤカワ文庫の翻訳を読んでみて、なるほどそういう事だったのか、と。 まぁミステリ興味がそんなに濃い作品ではないと思うけど、だからと言って小説としてそんなに面白いわけでもないんだけど、フィリー・マーの台詞回しというか比喩表現がいちいち面白かったり格好良かったりで、そこだけはかなり好きなんだ。 |
|||
| No.142 | 10点 | 黒いトランク- 鮎川哲也 | 2015/06/23 23:40 |
|---|---|---|---|
| この作品を読み始めた時、まだ鮎川さんは自分にとって特別中の特別な作家さんではありませんでした。 読了後、その様な存在になっている事を知りました。私にとって四冊目の鮎本だった。
抑制の効いた渋い雰囲気と、穿った登場人物名の取り合わせにまず目を白黒。そのうち少しずつ、鮎川さんだけの、堅苦しさを装った不思議なユーモアと厳しい本格推理求道ぶりの絶妙なブレンドに魅了されて行くのでした。 正直、トリックの詳細は忘れておりますし、読んでいる最中ですら「何だか複雑でよく分からないけど、何だか凄い事になってるぞ!」ってなもんで雰囲気を玩味するだけでもうお腹いっぱいでございましたが、その、何と言いますか仮に雰囲気だけでも言い訳なしで凄いと思わせる、間近で精査して緻密なだけでなく俯瞰しても知的興味を引く面白い複雑系大トリックを駆使した兎にも角にも面白本なんですよ、という事をですね、声を大にして言いたくなっちゃうわけでしてね。 あとね、鬼貫警部の初恋の人ってのが重要人物として登場するにも関わらず、そっちの方はさっぱり物語が展開しない、という無駄にハードボイルドな感じがね、泣けますよ(冗談です)。 |
|||
| No.141 | 9点 | ゼロの焦点- 松本清張 | 2015/06/23 07:08 |
|---|---|---|---|
| 事件発覚と同時に立ちはだかる謎感、疑惑感が半端でないですね。 設定が不可能犯罪とかでは全く無いのだけど、ありふれた失踪事件なんだけど、清張氏の筆力が冒頭部から『そのうち何事か起こるぞ、ただならぬ事件が起こるぞ。。』と読者を脅し続けるんですね、そこへ来て果たして事件が起こる、途端に心にグサッと来る、目の前が真っ暗になる、とこういう具合。 巨大な謎と疑惑の物凄い圧力に押されながら、ドミノ倒しの様に嫌な予感が畳み掛けて来る感覚は本当に最高。 そんな彼ならではのシビれる良さはこの長篇で余す処なく発揮されていると思います。
物理的アリバイトリックは旧い時代への郷愁を充分に誘い、心の襞に手を伸ばす心理的遺書トリックはそのシンプルな深みと、皮肉ではあるがある種の光を秘めた美しさ故、今でも縷々とバリエーションを喚起し続けているのではないでしょうか。 これほど強烈な中途のサスペンスを抱えながら、それを一手に迎え撃つ「結末圧」の強さも、本作の特筆すべき美点と思います。 |
|||
| No.140 | 8点 | 明治断頭台- 山田風太郎 | 2015/06/23 06:45 |
|---|---|---|---|
| その昔、P.FUNKと同じ匂いを感じる小説家、山田風太郎の『明治断頭台』を読みました。
大傑作と言われるのも納得の、明治になりたての東京と横浜を主舞台とした連作ミステリーですが、最初の二作は導入部の様な(ミステリーではない)一般小説になっています。 と思わせておいて実は .. いえ何でもないです。 まるっきりの明治でも江戸でもない、揺れる乙女心の様に微妙な、そして極めて治安の悪い時代を背景に、登場人物も含め要所要所史実に基づきながらも微妙に奇想天外さを散りばめ、時にしまそうを思わせる豪腕トリックで目を引きながら、剛直にして絢爛な文体で、ぐいぐいと進みます。 最終話「正義の政府はあり得るか」は確かに驚き。 本当にP.FUNKの様な、鮮烈かつ考えさせられる大団円を迎えるんだなあ。 |
|||
| No.139 | 6点 | 誘拐- 高木彬光 | 2015/06/23 00:23 |
|---|---|---|---|
| 本人が何度も傍聴に出掛けたと言う裁判の取材記事ばっかじゃないか、とも思うがやはりサスペンスのキープ力は流石。
だがちょっと真相、というか真犯人の設定に不満有り。 当てこそしなかったものの、意外性のカタルシスは薄かったな。。(真犯人のあぶり出し手段はかなり意外でしたが!) |
|||
| No.138 | 6点 | 粘土の犬- 仁木悦子 | 2015/06/22 19:33 |
|---|---|---|---|
| いい短編集だった。子どもや家族がよく出て来る。やはり明るい中にも一抹の寂しさが漂い、そこがとても好きだ。 | |||
| No.137 | 7点 | 猫は知っていた- 仁木悦子 | 2015/06/22 16:20 |
|---|---|---|---|
| 非常に若い頃、佐野洋にはまった勢いでどういうわけか手が当たって読んでみた作品。
構造のしっかりした、そしてやさしい手触りの本格推理です。 「点と線」と並び、昭和30年代推理小説ブームの火付け役と目される人気作(「黒いトランク」は違うのか..)。 物語の詳細はすっかり忘れてしまっただけに、いつかきっと再読したい。 たしか、明るくて、そこはかと無い寂しさのある小説だった。 |
|||
| No.136 | 8点 | Xの悲劇- エラリイ・クイーン | 2015/06/22 16:11 |
|---|---|---|---|
| 雰囲気いいっすね。街中のざわざわした活気にいい具合に目くらましされ、例の犯人が見えづらくなりました。 | |||
| No.135 | 8点 | 腐蝕の構造- 森村誠一 | 2015/06/22 16:08 |
|---|---|---|---|
| 社会派と言うより、社会悪を最高のスパイスに(恋愛を下地のサワークリームに)使った本格推理。
離れ離れになった一組の夫婦(夫は原子力研究者)を中心に、山を背景にした人間ドラマあり、ホテルでの密室殺人あり、巨悪への研ぎ澄まされた憤り(といつもの左翼演説)あり、様々なレベルで森村氏、キャリア最初期の集大成トライアルと言った趣がある。 物語の途中で主人公が切り替わり、誰が「腐食」しているのか、の見え方も変わる。 ずっしり重いエンタテインメント巨篇。 義父から借りて読みました。 |
|||
| No.134 | 7点 | ビッグ・ボウの殺人- イズレイル・ザングウィル | 2015/06/22 15:54 |
|---|---|---|---|
| このユーモア原理主義は大いに有りでしょう。地の文からしてフィリップ・マーロウの台詞に匹敵する含蓄をいちいち感じます。
例の歴史的密室トリック及びそれと密接に関わる意外な犯人像も、短くも怖ろしく密度の高い物語を経た後に見せ付けられるとあらためましての衝撃。今となっては貴重な歴史証言と言える社会派要素も丁寧に織り込まれ、当時かなりの先取りだったであろうミステリ要素の濃厚な文芸作品として玩味に堪えます。 余談ながら「人種のるつぼ」なる表現は彼の戯曲が発祥と言われているそうですな。 *ところでこの密室トリック、実生活でもけっこう応用効きますね |
|||