皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
バードさん |
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平均点: 6.14点 | 書評数: 324件 |
No.8 | 8点 | 法月綸太郎の冒険- 法月綸太郎 | 2022/09/25 19:07 |
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初めて法月さんの短編集に挑戦したが、これまで読んだ長編よりも好み。収録作は高水準で、後の短編集もぜひ読みたいと思わせてくれた。
<個別書評(ネタバレあり)> ・死刑囚パズル(7点) 少々くどい論理が良くも悪くもクイーンっぽい。犯罪の性質が個性的で、真相が気になるよう書けている。 ・黒衣の家(6点) こういう犯行を計画できる程度に頭が良いのに、短絡的に犯罪に走るのは計画性が無い気がする。捕まれば真の目的を果たせないのだから。 所詮は子供と考えるしかないのかな?少しその辺りがすっきりしない。 ・カニバリズム小論(6点) 読んでる最中は講釈垂れがすぎてイマイチと感じていたが、最後に仕掛けがあり安心した。ラストで4→6点。 ・切り裂き魔(7点) 犯人の動機は流石に途中で分かったが、さっと楽しめる良作。 本話で登場した穂波さんは以降の話でも魅力的で気に入りました。 ・緑の扉は危険(8点) シンプルなトリックで好きなタイプの話。自分が死んだら緑の扉が開くという菅田の遺言もセンスがある。 ・土曜日の本(9点) 収録作で一番面白かった。作家たちのもじり名もツボだった。 ミステリとして際立ったポイントのある話ではない上、当時の北村薫さんの覆面作家事情ありきでもあるが、非常に上手くまとまっている。 ・過ぎにし薔薇は(6点) 最後にのどにつながるのが上手いが、全体的にはこじつけ感がある。悪くはないがアベレージの高い本短編集の中では下の方だった。 |
No.7 | 6点 | キングを探せ- 法月綸太郎 | 2021/11/06 14:53 |
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(ネタバレあり)
スマートに洗練された話ではなく、中盤以降も複雑に混ぜ返していくのが実に法月さんらしいと感じた。(『密閉教室』、『誰彼』などからそのような印象を持っている。) 本作一番の売りは綸太郎からの手紙を利用した、りさぴょんの犯行偽装である。後の話を踏まえるとりさぴょんの策は逆転の一手ではなく応急対策であり、カネゴンの「ーこんな切り札を~」という台詞はオーバーな気がする。勿論愚策ではなく機転も利いたいい手ではあり、上手いとは感じた。しかし、どんでん返しの大逆転ではなく今回の修正策レベルだと読者目線での盛り上がりがそこそこで落ち着いてしまう。 評価は6点か7点かで迷ったものの、以上の感想なので6点。 |
No.6 | 6点 | 生首に聞いてみろ- 法月綸太郎 | 2019/09/07 20:40 |
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法月作品はそれほどたくさんは読んでいないが、これまで読んだ作品のアベレージを踏まえある程度期待値を上げて臨んだ本作。
ストーリーの展開は長さを感じさせない動きのある話で面白かった。 また、律子と結子の入れ替わりは予想してなかった(堂本と同じく結子が母親と考えていた)ので、そこは上手く裏をかかれたかな。ただそれ以外、特に石膏像の首の真相はかなり早い段階で予想でき、ミステリとして少し先が読めすぎたきらいがあった。(これは私と同じように予想する人が多そう。) あと私は気にならなかったけど、最大の謎の一つである首を切った理由に不満がある人も多そうと感じた。行き当たりばったりの中で、見立てのためにそこまでやるのは結構な労力だろうしね。 細かい点を見ると上手なんだけど、ミステリとして派手さに欠ける作品という印象。(作中の事件は相当派手なんだけどね。) |
No.5 | 7点 | 一の悲劇- 法月綸太郎 | 2013/08/22 12:41 |
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特別すごいトリックがあるわけでもなく犯人も意外性は無かったので自分の価値基準としては高評価になりにくい作品なのだが次の展開がどんどん気になり一気に読めた。
犯人に関しては半分正解半分はずれといった感じで少しはずされた、あとタイトルで主張するほど一という漢字は重要かな? |
No.4 | 4点 | 密閉教室- 法月綸太郎 | 2013/07/06 13:20 |
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終盤まで二転三転するのは好き、そういった好みからか同作者の誰彼は中々面白かった。だがこれはつまらなかった。
トリック云々ではなく舞台が学校なのにまったくキャラ達から学生っぽさを感じられずただただ違和感しかなかった。初法月作品だったので正直「もうこの作者のは読まなくていいかな。」とさえ思ってしまった。(その後別の法月さんの作品を読む機会があり今では好きな作家の一人となったが。) これは作品の評価とは関係ないが作品内で勘違いされた鍵の絵がはじめから化学構造式にしか見えなかった自分ていったい・・・。 |
No.3 | 6点 | 雪密室- 法月綸太郎 | 2013/06/19 11:48 |
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そこまで複雑な構成でもなくわかりやすい、実はこれの前に誰彼と頼子のためにを読んでいたのだがその2つに比べ法月親父が頑張っているのが好印象だった。雪の足跡トリックもわかりやすかった。
しかし不満点を挙げるなら冒頭のシーンは露骨なミスリードであんな小細工は余計な気がした、さらに肝心の足跡トリックだが後ろ向きに歩いてついた足跡は警察にすぐ見破られるはずなので少し警察の怠慢プレーが目がついたのは残念。(まぁ作中では上から圧力をかけられていたから、という事か?) |
No.2 | 7点 | 誰彼- 法月綸太郎 | 2013/05/19 13:26 |
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これを読んだときは二ヶ月くらいミステリを断っていて久々だったのでとても面白く読むことができた。しかし冷静になって見返すともうひっくりかえりすぎ!
法月さんのデビュー作の密閉教室も何回もひっくり返ることを踏まえるとこういうのが好きなのだろうか? 久々のミステリということで本気で考えながら読んでいきかなり終盤まで自分の考えが残っており、これは正解か?と思ったが最後の最後にドボンした。探偵役までもが行き当たりばったりすぎてめちゃくちゃな気もするが自分はかなり楽しめたので7点。 |
No.1 | 5点 | 頼子のために- 法月綸太郎 | 2013/05/06 20:26 |
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手記形式ということで最初から手記の内容は半信半疑だった。だから真相の目星はつけられたが論理的には説明できなかった。
悔しい。 |