皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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ミステリ初心者さん |
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平均点: 6.19点 | 書評数: 390件 |
No.9 | 5点 | 仔羊たちの聖夜- 西澤保彦 | 2023/04/04 19:57 |
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ネタバレをしております。
なるべく前情報を調べずに買ったので、匠千暁シリーズとは知らずに買いましたw たしか、私は過去に解体諸因は読んだ…はずなのですが、今作の匠千暁という名前には見覚えがある程度であり、ほとんど覚えておりませんw 他のキャラクターはほぼ初見の感覚です。 本当は、シリーズ物は発行順で読んだ方が良いかもしれませんが、推理小説はよく調べてから買うとなにかしらのネタバレがありそうで怖いのですよねw さて本作ですが、こてこての推理小説(例えば犯人当てやアリバイ崩し)というよりかは、自殺と思われる人の背景を追ったり、同じ状況での自殺事件の関連性を調べたりすることが多かったです。ただ、ラストにはやはり驚きがありました。 第二の事件では、プレゼントを買った者の確認が取れていなかったのですね。最初、物語の始まりのきっかけとなったプレゼントでしたが、それが最後のキーになっているのですね。第一の事件とも関連づけられていて、構成も面白かったです。 物語全体的に重苦しく、やや盛り上がる場面が少なかったように思えます。個人的な好みの問題ですが。 ほぼ主人公のタカチですが、その他(第三の事件の関係者のカモさんやエリちゃんらを除き)の登場人物が空気と化していたような…。そのタカチですが、私にはあまりも恐ろしい、怖いキャラクターに感じてしまって、それをまるで神のように崇拝している(と、私が勝手に感じる)タックにもいまいち感情移入できませんでしたw 総じて、意外性のあるラストが良かったものの、ややイヤミス的な暗さを感じた作品でした。また、主要キャラクターはあまり好みではありませんでした。 私はやっぱり、犯人当てか、アリバイ崩しが好みなようですw |
No.8 | 6点 | 殺意の集う夜- 西澤保彦 | 2022/08/30 19:28 |
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ネタバレをしております。
西澤保彦さんの作品は、読みやすいものが多いです。本作もかなり読みやすく、かつクローズドサークルなのもあり、読了までにさほど時間がかかりませんでした。 本格推理小説というよりかは、テンポが良すぎるサスペンスの色が濃いです。登場人物全員がいわくあり気であり、なにかしらの嘘があります。そのため、あまり犯人当てを楽しむことはできません。まさに、殺意の集う夜といったところ。ただ、ラストに大きなドンデン返しがありました。 ドンデン返しについて。 私は、登場人物の名前(特に主人公格のマリ)がはっきり表記されてないので、露骨に怪しんでいました。しかし、なぜか性別の錯覚トリックに行きつきませんでした(涙)。これだけ多くの性別の錯覚トリックを用いた本を読んでいるのに…。どうやら私は、男性→女性より、女性→男性のパターンのほうが苦手で当てられないようです。 警察・三諸の視点の智恵殺しの犯人である男が出てこないのも疑うべきでしたね。あとは、登場人物の名前に漢数字が使われていますが、六が出てこないのもヒントなのでしょうね。 総じて、読みやすくテンポが良く、衝撃の展開でサスペンスチックな良い作品でした。ただ、推理小説としては、性別の錯覚からのドンデン返しは非常によく見るトリックであり、既視感がつよいです。もうすこし、個性が欲しかったところです。 |
No.7 | 4点 | 黄金色の祈り- 西澤保彦 | 2019/06/01 06:23 |
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ネタバレをしています。
ちょっと好みではない作品でした(笑)。 主人公の半生が書かれていますが、少々嫌な奴で、興味を持てませんでした… ここいる??っていうページも多かったです。教子さんにしても、何がしたかったのかよくわからず…(性格のいい奴しかみとめないというわけではありません)。 自分は、音楽の知識がまるでなく、楽器の名称が出るたびにyoutubeで見てみました。が、意味がなかったような気もしました(笑) 推理小説としてみた場合も、あまり好みではありません。読み始めから、"僕"の主観がなにか隠しているが、文として嘘を書いていないような、叙述特有の臭いがぷんぷんしていました。さらに、そういう類の小説にありがちな、"部分的な要素は隠してはいるが、主観(犯人)自身も事件の全体像を把握していない"や"偶然が絡む"のはパターンとしてよく見るし、マンネリしています。最初に"僕"が盗んだアルトサキソフォン?の事柄ははっきりとは書かず、"僕"のトランペット盗難は犯人以外の仕業、殺人は偶然(ほぼ事故死)と、私が好みではない要素がてんこ盛りでした。似た作品を見たことがありますが、そちらのほうがハイレベルだったことも、この小説がイマイチに感じてしまう一因かもしれません。 もしかしたら、私の頭がパープリンのせいで、この小説特有の大トリックを見逃していたら大変申し訳ありません。 |
No.6 | 5点 | 聯愁殺- 西澤保彦 | 2019/05/26 01:04 |
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ネタバレをしています。
過去の連続殺人事件の生き残った被害者と、担当刑事、ミステリ作家や警察OBや心理学者などが集まる恋謎会でディスカッションして解明しよ~! 的な内容です。毒入りチョコレート事件を思い出しました。 各人の披露する新事実と推理によって、物語が少しずつ分かっていきます。みな、どこかで否定されてしまうのですが、それぞれ面白い推理でした。 真相はどんでん返しがあり、楽しめました。被害者が返り討ちにする→その後、被害者が犯人の計画を沿う…の構成を効果的に魅せ、隠すためにうまく叙述トリックを取り入れられています。梢絵が知らない、知りたいのは襲ってきた男の動機であり、嘘は書いてありません。 物語が進むにつれ、梢絵はかなり怪しくなっていきます(笑)。そのため、まあ梢絵が犯人なんだろうと高を括っていたのですが、襲われた順番が大きな問題であり、頭を悩ませていました。最後まで読んでみて、なぜこの叙述トリックに気づかないのだろうと、あらためて自分の頭のパープリンさに絶望しました(笑)。私は叙述トリックに一生ひっかかり続けるでしょう。 以下、好みではなかった部分 読者が推理を楽しむ類の小説ではなかった。新事実→推理→新事実→否定の流れです。その形式の小説は多々あり、この作品特有のものではないのですが、自分は好みではありません(笑)。作者が勝手に推理をしてしまって、置いてけぼり感があります。 場所・時間をあいまいに書き、その認識をずらす類の叙述トリック自体は目新しさはなかったと思います。しかし、自分はだまされたし、使い方がうまいな~とは感じました。 偶然に偶然がからみ、読者が真相にたどり着くのはかなり難しいと思います。梢絵が襲われた後、架谷を殺すまでは動機も納得しましたが、それから何人も殺すのはよくわかりません(笑)。ラストシーンでは、狂ったようになっていたんで、もう半分狂ってたんでしょうね。 |
No.5 | 5点 | 幻想即興曲- 西澤保彦 | 2019/04/24 01:53 |
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ネタバレをしています。
凝った構成の作品でした。手記のような作中作がメインですが、その筆記者が推理小説を書こうとして出来た文章だったり、他人の手が加えられているところに個性を感じました。 とはいえ、真相自体はあまり驚愕するようなものでなく、犯人あてともアリバイトリック物でもありません。前に、"Aの手記を元にした推理小説(作者Bは真相を知らない)""途中で記述者がひそかに変わる"という、この作品とやや似ている作品を読みましたが、そちらの方がラストのどんでん返しにうまく使っていました。 後、好みの話で申し訳ありませんが、この作品のキャラクターはいまいち好みではありませんでした(笑) |
No.4 | 5点 | 神のロジック 人間のマジック- 西澤保彦 | 2014/02/08 17:10 |
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ネタバレがあります
マモルの母親が神について話をしていましたが、とても面白い伏線ですね。 他にも、読み返すと面白い伏線がたくさん。 不満なところは、真相がちょっと無理があると思う。作中作・夢落ち系のひとつだと思いますが。 あと、わりと早い段階で、真相のめぼしがついてしまいました。 |
No.3 | 5点 | ファンタズム- 西澤保彦 | 2012/07/28 12:14 |
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自分にはちょっと合いませんでした。そんなに昔に読んだ本ではないのに、あんまり印象に残ってません |
No.2 | 8点 | 人格転移の殺人- 西澤保彦 | 2012/06/20 11:10 |
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ネタバレあります
この人の作品には、読みやすいものとそうでないものがあるようですが、この作品は最高に読みやすいです。クローズドサークルに連続殺人は永遠です。 人格転移という設定が面白いのですが、あまり転移せずに終わってしまいます。ミステリにするには、人格転移にルールが必要ですが、それによってあまり転移せずに終わってしまいます。蛇足になるかもしれませんが、小説としても面白かったので、もっと人格転移してほしかったです。 ちょっとミステリ部分ではないことですが、ラストでなぜ主人公は殺されなかったのか?は、かなり好きな部分です。もしかしたら、こっちの謎のほうを書きたくて、人格転移の設定にしたんではないか?と思ってしまう。 森さんのあとがきがなぜかムカつきましたw |
No.1 | 7点 | 七回死んだ男- 西澤保彦 | 2012/05/28 14:57 |
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すっごい読みやすいです。読むのが遅い自分でも一瞬で読めました。
ギャグも結構入ってますが、謎のほうもなおざりになってません。 本格ではない気がします。SFだからという意味でなくて |