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HORNETさん
平均点: 6.30点 書評数: 1071件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.51 6点 インシテミル- 米澤穂信 2011/01/10 13:20
 非日常的な空間,C.Cで次々に殺されてゆく登場人物,という舞台設定が興味を誘い,はじめのほうは引き込まれて読みました。しかし,結末は,物語の流れの中で膨らんできた謎に答え得るものとは・・・感じませんでした。結局,表題の意味は何だったのか?もよく分かりません。
 読むには苦はありませんでしたが。

No.50 7点 傍聞き(かたえぎき)- 長岡弘樹 2011/01/10 13:15
 人情話の中にミステリが含まれている,といった感の短編集。一つ一つの話がよく練られており,伏線もうまく張られていて,「上手だな」と感じました。それぞれに心温まる結末が用意されていて,読後感もよい作品です。

No.49 5点 黄色い部屋の謎- ガストン・ルルー 2011/01/10 13:10
 ミステリファンとしては読んでおかねば・・・という気持ち半分,「密室もの」として超有名な作品のトリックとはどんなものか・・・?の興味半分で読みました。
 結論は,この時代と,こうした密室トリックの先駆けということを考えればその名声も納得できました。ただ,時代が進み,トリックも進化していく中で,内容的には色あせていくのかな,とも思います。

No.48 6点 ブラジル蝶の謎- 有栖川有栖 2011/01/10 12:18
 表題作もまずますでしたが,それ以外の作品もきちんとトリックが考えられていて面白いと思いました。「妄想日記」「人喰いの滝」などが私としてはよかったです。

No.47 4点 ペルシャ猫の謎- 有栖川有栖 2011/01/10 12:17
 表題作は反則だと思いました。結局そんなオチだとは、ミステリとしてありなのか・・・。それ以外も小粒の出来です。読んで損とまでは言いませんが…(私はファンですので特に)。まあいろんな手法を試みたのかな,と思います。

No.46 6点 絶叫城殺人事件- 有栖川有栖 2011/01/10 12:14
 純粋な謎解き小説で,その謎もそれなりに納得がいく結末でした。氏の作品,とくに短編集は,抜きん出てよいものがそれほどなくても,平均的に楽しめるものばかりなので,安心して読めます。個人的には「月宮殿殺人事件」が好きでした。

No.45 8点 深追い- 横山秀夫 2011/01/10 12:00
 氏の短編集全てに通ずることですが,この作品もまた,一つ一つのストーリーに描かれた,主人公の組織人や男としての生き方が感じられて読み応えがあります。「訳あり」「締め出し」が,ともにラストが胸のすく思いでした。

No.44 8点 クライマーズ・ハイ- 横山秀夫 2011/01/10 11:47
 組織の中で葛藤し,自分の立ち位置を見出すために戦う個人というヒューマンドラマとしては一級品だと思います。ラストのあたりで,皆が「同志」となって結束するくだりは,クサイといえばクサイですが,やはり胸が熱くなるものがありました。「ミステリー」ではないので微妙な評価となりましたが,氏の最高傑作といって差し支えのない出来だと思います。

No.43 4点 半落ち- 横山秀夫 2011/01/10 11:38
 この長さの割にはあまりすっきりしない,まさにオチは「半落ち」な印象が残りました。横山氏の警察小説は一級品だと思っていますが,短編(しかもシリーズ連作)のほうが密度が濃く,読み応えがあるように感じます。それが引き延ばされ,ゆえにゆえにスローテンポになってしまった感があります。

No.42 9点 第三の時効- 横山秀夫 2011/01/10 11:33
 なにかのアンソロジーで表題作を読み,2班班長・楠見の強烈なキャラクターと,それに反発を感じながらもその手腕は認めざるを得ない主人公とのやりとり,そして最後のどんでん返しに魅了されました。F県警シリーズとしてこのように連作となっているのを知り,読みましたが,期待を裏切らない出来栄えだと感じます。氏のファンですが,中でもこれが一番好きです。

No.41 8点 臨場- 横山秀夫 2011/01/10 11:29
 同じ人物や部署を舞台にした連絡短編集はこの作家の得意技。全編に渡って貫かれている中心人物のキャラクターと,それに対立したりあこがれたりする周囲の人物とのかかわりが色濃く描かれていて読み応えがあります。今回も,倉石の「揺るがない」生き方,姿勢に引き込まれてしまいます。

No.40 9点 看守眼- 横山秀夫 2011/01/09 19:55
 表題作は,刑事を夢見て看守として職を終えた男が,看守ならではの眼である殺人事件の真相を暴く話。新聞社,秘書などさまざまな舞台で繰り広げられるその他の話もGoodです。さすがとしか言いようがない。

No.39 6点 廃墟に乞う- 佐々木譲 2011/01/09 19:53
 直木賞受賞作品。精神療養の為休職中の仙道孝司という警官を主役にした短編連作。川久保巡査を主人公にした「制服捜査」に似た構成で,ある意味著者らしい作品です。

No.38 5点 モロッコ水晶の謎- 有栖川有栖 2011/01/09 19:52
 火村シリーズの短編集。クリスティの「ABC殺人事件」にちなんだ「ABCキラー」,水晶占い師を題材にした表題作など,それなりに楽しめましたが,運や偶然がからんでくるネタが多かったような気がします。

No.37 6点 火村英生に捧げる犯罪- 有栖川有栖 2011/01/09 19:46
まあ標準的な出来だと思います。有栖川有栖,火村&有栖コンビが好きで,「長編を読むにはちょっと時間が・・・」「パワーが・・・」というときには構えずに気楽に読める短編集になるでしょう。表題作が設定的にはよかったです。

No.36 7点 制服捜査- 佐々木譲 2011/01/09 18:41
 駐在警官川久保巡査部長の活躍を描いた短編集。中央の警視庁や警察庁を舞台に立ち回る派手さはなく,地道で地味な物語ですが,だからこその味がありました。ミステリとしても質の高いものではないかと思います。

No.35 8点 笑う警官- 佐々木譲 2011/01/09 18:33
 このあとシリーズとなった北海道警を舞台にした警察小説。スリルとスピード感が持続し(最後に近づくにつれむしろ増し),一気に読ませてくれます。佐々木譲を読んでみようと思わせてくれた一冊でした。

No.34 7点 警官の血- 佐々木譲 2011/01/09 18:30
 ミステリとしての謎は,意外性も謎も中程度。警官の生き様が描かれていることをむしろ主として考えたほうがよい。そういう意味で三世代にわたる警官一家の生き様が,三者三様で面白いと思いました。個人的には第一部が一番好きです。

No.33 8点 警察庁から来た男- 佐々木譲 2011/01/09 18:25
 道警シリーズ第2弾。前回「うたった警官」津久井が,キャリア監察官とともに,外国人売春やぼったくりバーの見逃し事件から道警と暴力団との癒着をあぶりだします。キャリアの男が好漢で,面白かったです。佐々木譲の作品では,このシリーズが一番好きです。

No.32 9点 オリエント急行の殺人- アガサ・クリスティー 2011/01/09 18:23
 有名作品の一つ。有名になる理由がわかります。クリスティはさまざまなパターンの先駆者ですが,これもまたその一つであり,しかもその後はそんなに使えないだろうというものです。クリスティ作品の中でもおすすめです。

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HORNETさん
ひとこと
好きな作家
有栖川有栖,中山七里,今野敏,エラリイ・クイーン
採点傾向
平均点: 6.30点   採点数: 1071件
採点の多い作家(TOP10)
今野敏(48)
有栖川有栖(44)
中山七里(40)
エラリイ・クイーン(34)
東野圭吾(34)
米澤穂信(20)
アンソロジー(出版社編)(19)
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