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まさむねさん
平均点: 5.87点 書評数: 1230件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.170 4点 なつこ、孤島に囚われ。- 西澤保彦 2011/05/08 18:20
 「怖いもの見たさ」ってありますよね。皆様のあまりの低評価を見せられれば,そりゃあ読まずにはいられなくなるってものですよ!
 ってことで,思わずブックオ●で購入(勿論105円)。
 で,内容は馬鹿馬鹿し過ぎて何ともコメントのしようがないですが,「想像していたよりは」読めましたね。5点以上を献上する気にはなりませんでしたけど・・。(4点でも平均点を上げてるのかぁ!)
 ちなみに,「15周年記念特別書き下ろし」と銘打ってコレを出版した詳伝社の男気(?)には,ある意味拍手喝采ですよ(笑)。

No.169 7点 仮面山荘殺人事件- 東野圭吾 2011/05/07 17:44
スピーディーな展開でサクサク読み進めた結果,まんまと騙されました。ちょっと「臭い」は感じていたんですけどねぇ。
タイトルもイイですね。確かに「仮面山荘殺人事件」ですよ。
でも,このネタ,「ある閉ざされた雪の山荘で」でも使ってませんでしたっけ?

No.168 5点 タイムスリップ明治維新- 鯨統一郎 2011/05/05 23:21
タイムスリップシリーズ第2弾。
ミステリ性は前作よりもさらに減少・・っていうか完全に消えうせた。でも,まぁ,そこそこ楽しかったですよ。歴史SFにでも分類されるのでしょうかね。
幕末好きの方はさらに楽しめる・・のかなぁ?書きながらちょっと自信なくなってきた。

No.167 5点 タイムスリップ森鴎外- 鯨統一郎 2011/05/04 22:13
ミステリとは言い難いですが,現代風刺あり,文学談義あり,勿論笑いありで,結構楽しめました。
後半部よりも,むしろ中盤までの森鴎外先生の変貌(順応?)シーンの方が楽しい。後半は軽く読み流すべし。

No.166 5点 予知夢- 東野圭吾 2011/05/03 22:05
ガリレオシリーズ第2弾。
前作よりもストーリー性は増してますが,トリックとしてはやっぱり「へぇ~」としか言いようがないですね。最終話のラスト10行はかなり好みですが。
「容疑者X」に繋がる,露払い的な短編集ってことで。

No.165 6点 漱石と倫敦ミイラ殺人事件- 島田荘司 2011/04/29 17:03
ワトソンと漱石の両視点での進行は確かに楽しかった。てっきり叙述系かと思ったほど。
ちなみに,漱石視点でのホームズ評はシャーロキアンにとってはどうだったのでしょう?むしろ歓迎なのかな?

No.164 6点 空中ブランコ- 奥田英朗 2011/04/26 21:22
 いやはや,伊良部センセはすごいですね。アユミちゃんも気になってしょうがない。
 前作のイン・ザ・プールに比べて患者の質(?)が向上しているせいもあるのか,上品な仕上がりです。毎回決まった形で収束する,まさに水戸黄門的な作品集ではありますが,一切マンネリ感を抱かずに読みきることができました。
 ちなみに,この採点は「ミステリ性が皆無の作品については30%オフ」との独自評価基準に基づくものですので,ご容赦を。

No.163 5点 探偵ガリレオ- 東野圭吾 2011/04/24 20:15
 確かに,多くの方が述べられているとおり,「へぇ~」という感想に集約されてしまう短編が多いですね。文章ではピンとこないというか・・・。
 とは言え,読みやすく仕上げるあたりはさすがですねぇ。完全に映像化向きの作品ですが,当初から映像化を視野に入れていたとすれば,ある意味スゴイ。実際に当たりましたしね。
 短編集自体を評価すれば,このくらいの点数でしょうか。

No.162 2点 夏の夜会- 西澤保彦 2011/04/23 08:35
 期待はずれ。
 そもそも「記憶の曖昧性をネタにしてます」って表明してるのですから,記憶の喚起によるどんでん返しが続出しても,はぁそうですか,随分引っ張りますねぇくらいの印象しか持てませんでした。惰性というか,むしろ「早く終わんないかなぁ」と思いつつ読んでましたよ。だって,真相をすごーく回りくどく説明していったに過ぎないんだもん。盛り上がりにも乏しいし,正直つまらない。
 登場人物の会話メインで進んでいくのも,苗字が読みづらいのもかなり面倒です。それと,みんな記憶なくしすぎだってば。

No.161 5点 ソロモンの犬- 道尾秀介 2011/04/22 21:22
 氏にしては珍しく(?),ちょっと笑えるシーンも挟み込んでいて,サラサラと読むことができました。ページをめくらせる手腕は相変わらず素晴らしいです。登場人物も魅力的だったし,読後感も悪くないですね。
 でもなぁ・・・ちょっとズルすぎたかなぁ。結局は○○オチの派生版ですしねぇ。「欺瞞のための欺瞞」って感じで,ミステリの側面で見れば,ちょっと落ちるかも。
 ちなみに,多分確信犯でしょうが,某売れっ子作家を意識したタッチにしてますよねぇ。まぁそういう遊び心は嫌いじゃないですけど。
 総合的にこの点数で。

No.160 4点 ガール- 奥田英朗 2011/04/18 21:15
 30代女性達の心の葛藤を描いた短編集。「心の葛藤」なんて書いちゃうと重苦しい印象を受けるかもしれませんが,タッチはきわめて軽やか。
 男性の目で見ると,30代女性たちの「あるある話」的でなかなか楽しめましたよ。
 で,女性の目から見たらどうなのでしょう。「そうそう!分かる!」って感じなのか,はたまた「結局は30代女性をオトコ目線で捉えた作品ね」って感じなのか。その割合の方にむしろ興味あるなぁ。
 ちなみに,ミステリーではないです。ラストの意外性とかも期待してはダメです。その辺りを踏まえた採点ですので,あしからず。

No.159 3点 探偵Xからの挑戦状!- アンソロジー(出版社編) 2011/04/17 10:45
 携帯小説と番組を連動させたNHKのヒット企画。事前に「犯人当て小説」の問題編を視聴者に配信。視聴者は推理結果を投票。そして番組の中で真相がドラマ仕立てで明かされる。
 「企画としては」面白いですよね。でも,個人的にはほとんど観る機会が無かったのです。
 そんな中,Season3が間もなく放送開始との番宣を拝見し,遅ればせながら文庫化されてるSeason1を読んでみるか…って動機で手にしたのですが,う~ん…。
 暇つぶしとして悪くない作品もあったけど,ヒドイ作品もある。酷さ以外には,何も心に残らないっす。
 ドラマ化するとまた違うものなのか?それとも,ドラマだと,皆期待レベルを下げるものなのか?Season3は観たほうがいいのか?うーん。悩ましてくれる。

No.158 7点 私が彼を殺した- 東野圭吾 2011/04/12 23:00
スピード感,終盤の捻りと緊迫感,犯人特定のロジック,全てにおいて前作「どちらかが彼女を殺した」を上回っている印象を受けました。
相当に楽しめましたねぇ。究極の読者挑戦モノ,第3作目はないのかなぁ。
【以下,ネタバレ的?】
犯人は確かにあの方しかあり得ず,その点の論理性には何ら異議はないです。ただなぁ…警察はソレの指紋調査をしているのだから,もっと早く真犯人にたどり着けたはずですよねぇ。重要視すべきは「とある指紋の存在」よりも「あるべき指紋の不存在」のはずだが…ってことで1点減点。

No.157 6点 怪しい人びと- 東野圭吾 2011/04/10 22:07
目立ちはしない短編集かもしれませんが,非常に読みやすいし,プロットはしっかりしてるし,その点はさすが東野さんと言ってよいのではないでしょうか。
短編ごとに評価の上下はありますが,個人的には「甘いはずなのに」が良かったかな?

No.156 7点 花嫁は二度眠る- 泡坂妻夫 2011/04/09 21:18
芳しくない評価も多いようですが,私は好きです。
伏線もきっちり張られてますし,良質なフーダニット作品と言ってよいと思います。
犯人は,序盤に根拠レスで想像したとおりでしたが,後半の反転・再反転を含めて十分に楽しめました。
確かに,奇抜な謎やトリックがないため,地味な印象は拭えませんけど・・・。

No.155 6点 返事はいらない- 宮部みゆき 2011/03/31 21:44
今更ながらですが,彼女の短編は,巧いのみならず,非常に読み心地がよいです。
特にこの短編集は,温かく,爽やかな読後感の作品ばかり。
中でも「ドルネシアにようこそ」は秀逸。表題作と「言わずにおいて」も相当良です。
サラッと読みたい気持ちの方にお薦めします。

No.154 4点 確率2/2の死- 島田荘司 2011/03/26 21:36
 出だしには興味をそそられましたが,肝心の中身は正直物足りなかったですね。
 謎のレベルはまぁ措いておくとしても,真相に対する合理的なヒントってあったのかなぁ?
 それと…これはミステリ読みにとって禁句なのでしょうが,平成の今となっては「白いバンの謎」の必要性が…。

No.153 6点 イン・ザ・プール- 奥田英朗 2011/03/26 21:32
 評判どおり,面白かったです。
伊良部センセは勿論のこと,登場人物のキャラ立ちが凄い。
 「コンパニオン」&「フレンズ」系の患者はホントにいそうだし,「いてもたっても」などを読むと,自分にもやや思い当たる節が…(病的ではないですよ。多分…)
 患者の狂い具合に辟易するあたりで前向きな展開に…っていう“さじ加減”も好みですね。ミステリでないだけに,このサイトでの採点は難しいですけど…。

No.152 5点 眼球綺譚- 綾辻行人 2011/03/23 23:15
皆様お久しぶりです。
私事ですが,この度の震災では,本当に様々な経験をさせていただきました。自分としては多少落ち着きを取り戻しつつありますが,家族を失われた方,未だ難儀な生活を余儀なくされている方々を思うと,泣きたくなります。
とにかく皆で踏ん張っていこうとしか言い様がありません。ミステリ好きな被災者の方が,また存分に読書できるよう,その心の余裕が生まれるよう,仕事上私も微力ではありますが,尽力したいと思っております。

前置きが長くなってしまいました。短編ごとにヒトコト書評を。
「再生」:ホラーらしいホラー。
「呼子池の魚」:ラストの意外性は,ある意味でナンバー1かも。
「特別料理」:喜劇としても読めそうですが,ラスト1文が秀逸。怖い。
「バースデイ・プレゼント」:最もサイコ色が強いか。
「鉄橋」:典型的な展開ですが,それが逆に良い。
「人形」:深いなぁ。
「眼球綺譚」:3.11時点でこの短編の途中まで読んでいました。つまり,震災をはさんで読破したことになります。その意味ではもっと印象に残ってもよいはずですが,小説よりも現に起きている事象の方が衝撃的で…。

No.151 9点 孤島パズル- 有栖川有栖 2011/03/09 22:42
 ピースを理論的に当てはめていくような解明は楽しかった。解明の取っ掛かりもいくつかの小さなピースから。なるほど,まさに「孤島パズル」ですね。
 実際に驚くべきトリックはなかったですが,読者挑戦モノとしては,それがむしろ魅力的でもありました。奇抜な発想をせずとも,示された鍵のみで十分に犯人特定が可能という意味で。
 個人的には宝探しの過程も良かったです。なるほど,確かに「進化するパズル」。美しい。

(以下 ネタバレあり)
 で,減点したのは,ボート使わなくても短時間で行けるくらいの距離だったのね…ボートでも自力でも同じくらいの所要時間での移動が可能だったのね…ってことを,少なくとも私は解決編まで認識できなかったから。いや,これは当方の認識不足も相当にあるのですが,もう少し伏線が欲しかったかなぁ…と。(ちょっと悔し紛れ)

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まさむねさん
ひとこと
ミステリとしての特別な知識なく乱読していますので、私の書評はあまりアテにしないでくださいね。
好きな作家
道尾秀介・東野圭吾・東川篤哉
採点傾向
平均点: 5.87点   採点数: 1230件
採点の多い作家(TOP10)
東野圭吾(56)
有栖川有栖(44)
東川篤哉(43)
森博嗣(37)
島田荘司(27)
道尾秀介(27)
伊坂幸太郎(26)
米澤穂信(23)
西村京太郎(22)
歌野晶午(21)