皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
まさむねさん |
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平均点: 5.86点 | 書評数: 1195件 |
No.175 | 4点 | Nのために- 湊かなえ | 2011/05/29 22:25 |
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作者の考えは分かるんですよ。題名も含めて。
でもなぁ,正直自分には合わなかったです。 何か釈然としないし,陰鬱だし・・・ |
No.174 | 6点 | カササギたちの四季- 道尾秀介 | 2011/05/22 22:43 |
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最近はノンミステリ作品が続いていた著者ですが,直木賞受賞第一作は連作短編ミステリで魅せてくれました。まぁ,「魅せてくれた」ってのは,ちょっと言い過ぎなのかもしれませんが,久々のミステリでしたので,ファンとしてはテンションが上がりましたね。
メインの登場人物は、「リサイクルショップ・カササギ」の店長と副店長(他に店員はいないけど…),さらにこの店に入り浸っている女子中学生。探偵気取りの店長が,毎回「日常の謎」に首を突っ込むというスタイル。 連作短編のプロットとして非常にしっかりしてます。大仕掛けはないのですが,軽快に読み進められますし,一般的な人間ドラマとしても楽しめました。笑える小ネタも結構詰まってます。この辺りは流石ですねぇ。 幅広い年齢層にオススメできる作品かな? |
No.173 | 5点 | プラ・バロック- 結城充考 | 2011/05/19 23:45 |
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日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作(2008年)。女性刑事版ハードボイルドといったところでしょうか。
仮想空間,アバター,集団自殺,猟奇的殺人・・・と、まぁ,いかにもなアイテムを総動員してますが,雨の工業地帯を舞台にした,無機質的な雰囲気の醸成は良かったです。その無機質さの中に挟み込んでいる「人間味」の表現手法については,評価が分かれると思いますね。 女性刑事が主人公で,この雰囲気。結構しっくりきますよ。 |
No.172 | 9点 | マジックミラー- 有栖川有栖 | 2011/05/15 11:09 |
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アリバイと正面から向き合った力作。そして,何とも「美しい」作品。(別に文学的だとかいう意味ではないですよ。)
作品の中でなされる「アリバイ講義」も良かった。 この作品を,単なる「時刻表トリック」モノと捉えてはいけないでしょうね。入念なトリックの組み合わせ,繊細な伏線配置など,堪能させていただきました。 ラスト(最初?)にも唸りましたねぇ。私の好みのど真ん中なので,プラス1点です。 |
No.171 | 5点 | 最後の一球- 島田荘司 | 2011/05/10 21:42 |
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皆さんの書評のとおり,ミステリとしては正直イマイチでしたねぇ。
でも読みきった後は,「まぁ,たまにはこういう読書もアリだね」って気になりました。 御手洗センセは,よくよく考えれば大活躍だったのですが,結構影が薄く,むしろ「おまけ」っぽく扱われちゃってます。まぁ,これもアリでしょう。 作品を尊重して敢えて野球に例えれば,「凡フライだったけど,風の影響でショートとセンターの間にポトリと落ちたポテンヒット」って感じですね。 |
No.170 | 4点 | なつこ、孤島に囚われ。- 西澤保彦 | 2011/05/08 18:20 |
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「怖いもの見たさ」ってありますよね。皆様のあまりの低評価を見せられれば,そりゃあ読まずにはいられなくなるってものですよ!
ってことで,思わずブックオ●で購入(勿論105円)。 で,内容は馬鹿馬鹿し過ぎて何ともコメントのしようがないですが,「想像していたよりは」読めましたね。5点以上を献上する気にはなりませんでしたけど・・。(4点でも平均点を上げてるのかぁ!) ちなみに,「15周年記念特別書き下ろし」と銘打ってコレを出版した詳伝社の男気(?)には,ある意味拍手喝采ですよ(笑)。 |
No.169 | 7点 | 仮面山荘殺人事件- 東野圭吾 | 2011/05/07 17:44 |
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スピーディーな展開でサクサク読み進めた結果,まんまと騙されました。ちょっと「臭い」は感じていたんですけどねぇ。
タイトルもイイですね。確かに「仮面山荘殺人事件」ですよ。 でも,このネタ,「ある閉ざされた雪の山荘で」でも使ってませんでしたっけ? |
No.168 | 5点 | タイムスリップ明治維新- 鯨統一郎 | 2011/05/05 23:21 |
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タイムスリップシリーズ第2弾。
ミステリ性は前作よりもさらに減少・・っていうか完全に消えうせた。でも,まぁ,そこそこ楽しかったですよ。歴史SFにでも分類されるのでしょうかね。 幕末好きの方はさらに楽しめる・・のかなぁ?書きながらちょっと自信なくなってきた。 |
No.167 | 5点 | タイムスリップ森鴎外- 鯨統一郎 | 2011/05/04 22:13 |
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ミステリとは言い難いですが,現代風刺あり,文学談義あり,勿論笑いありで,結構楽しめました。
後半部よりも,むしろ中盤までの森鴎外先生の変貌(順応?)シーンの方が楽しい。後半は軽く読み流すべし。 |
No.166 | 5点 | 予知夢- 東野圭吾 | 2011/05/03 22:05 |
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ガリレオシリーズ第2弾。
前作よりもストーリー性は増してますが,トリックとしてはやっぱり「へぇ~」としか言いようがないですね。最終話のラスト10行はかなり好みですが。 「容疑者X」に繋がる,露払い的な短編集ってことで。 |
No.165 | 6点 | 漱石と倫敦ミイラ殺人事件- 島田荘司 | 2011/04/29 17:03 |
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ワトソンと漱石の両視点での進行は確かに楽しかった。てっきり叙述系かと思ったほど。
ちなみに,漱石視点でのホームズ評はシャーロキアンにとってはどうだったのでしょう?むしろ歓迎なのかな? |
No.164 | 6点 | 空中ブランコ- 奥田英朗 | 2011/04/26 21:22 |
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いやはや,伊良部センセはすごいですね。アユミちゃんも気になってしょうがない。
前作のイン・ザ・プールに比べて患者の質(?)が向上しているせいもあるのか,上品な仕上がりです。毎回決まった形で収束する,まさに水戸黄門的な作品集ではありますが,一切マンネリ感を抱かずに読みきることができました。 ちなみに,この採点は「ミステリ性が皆無の作品については30%オフ」との独自評価基準に基づくものですので,ご容赦を。 |
No.163 | 5点 | 探偵ガリレオ- 東野圭吾 | 2011/04/24 20:15 |
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確かに,多くの方が述べられているとおり,「へぇ~」という感想に集約されてしまう短編が多いですね。文章ではピンとこないというか・・・。
とは言え,読みやすく仕上げるあたりはさすがですねぇ。完全に映像化向きの作品ですが,当初から映像化を視野に入れていたとすれば,ある意味スゴイ。実際に当たりましたしね。 短編集自体を評価すれば,このくらいの点数でしょうか。 |
No.162 | 2点 | 夏の夜会- 西澤保彦 | 2011/04/23 08:35 |
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期待はずれ。
そもそも「記憶の曖昧性をネタにしてます」って表明してるのですから,記憶の喚起によるどんでん返しが続出しても,はぁそうですか,随分引っ張りますねぇくらいの印象しか持てませんでした。惰性というか,むしろ「早く終わんないかなぁ」と思いつつ読んでましたよ。だって,真相をすごーく回りくどく説明していったに過ぎないんだもん。盛り上がりにも乏しいし,正直つまらない。 登場人物の会話メインで進んでいくのも,苗字が読みづらいのもかなり面倒です。それと,みんな記憶なくしすぎだってば。 |
No.161 | 5点 | ソロモンの犬- 道尾秀介 | 2011/04/22 21:22 |
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氏にしては珍しく(?),ちょっと笑えるシーンも挟み込んでいて,サラサラと読むことができました。ページをめくらせる手腕は相変わらず素晴らしいです。登場人物も魅力的だったし,読後感も悪くないですね。
でもなぁ・・・ちょっとズルすぎたかなぁ。結局は○○オチの派生版ですしねぇ。「欺瞞のための欺瞞」って感じで,ミステリの側面で見れば,ちょっと落ちるかも。 ちなみに,多分確信犯でしょうが,某売れっ子作家を意識したタッチにしてますよねぇ。まぁそういう遊び心は嫌いじゃないですけど。 総合的にこの点数で。 |
No.160 | 4点 | ガール- 奥田英朗 | 2011/04/18 21:15 |
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30代女性達の心の葛藤を描いた短編集。「心の葛藤」なんて書いちゃうと重苦しい印象を受けるかもしれませんが,タッチはきわめて軽やか。
男性の目で見ると,30代女性たちの「あるある話」的でなかなか楽しめましたよ。 で,女性の目から見たらどうなのでしょう。「そうそう!分かる!」って感じなのか,はたまた「結局は30代女性をオトコ目線で捉えた作品ね」って感じなのか。その割合の方にむしろ興味あるなぁ。 ちなみに,ミステリーではないです。ラストの意外性とかも期待してはダメです。その辺りを踏まえた採点ですので,あしからず。 |
No.159 | 3点 | 探偵Xからの挑戦状!- アンソロジー(出版社編) | 2011/04/17 10:45 |
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携帯小説と番組を連動させたNHKのヒット企画。事前に「犯人当て小説」の問題編を視聴者に配信。視聴者は推理結果を投票。そして番組の中で真相がドラマ仕立てで明かされる。
「企画としては」面白いですよね。でも,個人的にはほとんど観る機会が無かったのです。 そんな中,Season3が間もなく放送開始との番宣を拝見し,遅ればせながら文庫化されてるSeason1を読んでみるか…って動機で手にしたのですが,う~ん…。 暇つぶしとして悪くない作品もあったけど,ヒドイ作品もある。酷さ以外には,何も心に残らないっす。 ドラマ化するとまた違うものなのか?それとも,ドラマだと,皆期待レベルを下げるものなのか?Season3は観たほうがいいのか?うーん。悩ましてくれる。 |
No.158 | 7点 | 私が彼を殺した- 東野圭吾 | 2011/04/12 23:00 |
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スピード感,終盤の捻りと緊迫感,犯人特定のロジック,全てにおいて前作「どちらかが彼女を殺した」を上回っている印象を受けました。
相当に楽しめましたねぇ。究極の読者挑戦モノ,第3作目はないのかなぁ。 【以下,ネタバレ的?】 犯人は確かにあの方しかあり得ず,その点の論理性には何ら異議はないです。ただなぁ…警察はソレの指紋調査をしているのだから,もっと早く真犯人にたどり着けたはずですよねぇ。重要視すべきは「とある指紋の存在」よりも「あるべき指紋の不存在」のはずだが…ってことで1点減点。 |
No.157 | 6点 | 怪しい人びと- 東野圭吾 | 2011/04/10 22:07 |
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目立ちはしない短編集かもしれませんが,非常に読みやすいし,プロットはしっかりしてるし,その点はさすが東野さんと言ってよいのではないでしょうか。
短編ごとに評価の上下はありますが,個人的には「甘いはずなのに」が良かったかな? |
No.156 | 7点 | 花嫁は二度眠る- 泡坂妻夫 | 2011/04/09 21:18 |
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芳しくない評価も多いようですが,私は好きです。
伏線もきっちり張られてますし,良質なフーダニット作品と言ってよいと思います。 犯人は,序盤に根拠レスで想像したとおりでしたが,後半の反転・再反転を含めて十分に楽しめました。 確かに,奇抜な謎やトリックがないため,地味な印象は拭えませんけど・・・。 |