皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
nukkamさん |
|
---|---|
平均点: 5.44点 | 書評数: 2879件 |
No.999 | 5点 | 新任警部補- 佐竹一彦 | 2016/01/23 03:50 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) 佐竹一彦(1949-2003)は警察官出身のミステリー作家で作家生活は非常に短く、10作にも満たない作品を残しただけですが警察描写のリアリティーでは他の追随を許さないと評価されています。1993年発表の本書が長編第1作になりますが発表当時は「凶刀『村正』殺人事件」というタイトルでした(私が読んだのもこちら。いかにも警察小説っぽい今のタイトルだったら多分手に取らなかったと思います)。刀剣による殺人、密室、名刀(凶刀?)「村正」探しといった本格派推理小説的な派手な謎と地道で丁寧な捜査の組み合わせで読ませる作品です。現場を知らない新任警部補を主人公にしているのも新鮮ですが、この人独力での解決に持っていかないところが警察小説ならではでしょうね。第8章最後でのどんでん返しも本格派推理小説を期待する読者は「異色」に感じるかもしれません。密室トリック(こんなの通用するのかと思うぐらい単純なトリック)を犯人の自白で明らかにしているのも本格派を期待していた私にはちょっと拍子抜けでした。 |
No.998 | 6点 | 色っぽい幽霊- E・S・ガードナー | 2016/01/23 03:28 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) 1955年発表のペリー・メイスンシリーズ第46作の本格派推理小説です。ハヤカワポケットブック版の裏表紙紹介では「全篇の約三分の二が法廷場面」と書かれていますがさすがに3分の2は誇大広告気味です。物語は全17章で構成されていますが法廷場面が開始されるのは第10章から。しかもその後も何度か捜査場面の挿入で中断されています。とはいえ内容は十分面白く、メイスンの宿敵(?)の地方検事ハミルトン・バーガーが自信満々なのもごもっともな状況設定と、複雑な人間関係が徐々に明らかになる展開はサスペンスに富んでいて、謎解きも意外としっかりしています。ちなみにタイトル(英語原題は「The Case of the Glamorous Ghost」)から色事描写を期待してはいけません(笑)。 |
No.997 | 5点 | バビロンの迷宮- 天野裕美 | 2016/01/23 03:08 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) 斎藤栄のミステリー講座を受講した天野裕美(あまのゆみ)(1957年生まれ)の1992年発表のデビュー作です。ファンタジー小説か冒険小説みたいなタイトルですが普通に現代を舞台にした本格派推理小説です。ゲーム好きな学生たちが大勢登場し、多少ご都合主義的なところがあるものの軽快なテンポの展開とどんでん返しの謎解きが楽しめます(動機はややひねり過ぎにも感じますが)。パソコン通信やフロッピーなど現代ではあまり使わなくなった用語やツールも散見されますがストーリーの流れを妨げるほどではありません。それにしても斎藤栄は本書の講談社ノベルズ版に推薦の辞を投稿しているのはまだしも、自作の「Sの大悲劇」(1993年)(私は未読です)に天野を出演させたりして一体どういう師弟関係なんだと下種の勘繰りを招きそうなことをやってますね(笑)。天野も恥ずかしくなったのか本書以降作品を発表していないようですが...。 |
No.996 | 5点 | 歌麿殺贋事件- 高橋克彦 | 2016/01/22 10:26 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) 「北斎殺人事件」(1986年)に続く塔馬双太郎シリーズ第2作にあたる作品です。もともとは短編作品で、第一短編の「歌麿の首」が「北斎殺人事件」より早い1984年に出版されています。1987年までに発表された5短編を統合し、新たに書かれた物語を加えて6章形式の長編として1988年に出版されました。物語は各章で完結しているので長編というより連作短編風です。殺人事件は起きず(自殺はある)、美術品の真贋を扱っていますが単に本物か贋物かという謎解きでなくなぜ贋物を世に出したのかという動機の方に重きを置いた物語が多かったです。中にはいかにして悪徳業者をこらしめるかというコン・ゲーム(だまし合い)的な作品もあります。美術を扱ったミステリーとしては比較的読みやすい作品ですが、自分で謎解きをしたい読者にはあまり勧められません。 |
No.995 | 4点 | 読者よ欺かるるなかれ- カーター・ディクスン | 2016/01/22 09:59 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) 1939年発表のヘンリー・メリヴェール卿(H・M卿)シリーズ第9作で、超能力(思念力)による殺人(に見える事件)という怪奇風というより科学的なテーマを扱っているのがこの作者としては異色に感じます。英語原題は「The Reader is Warned」ですがこの日本語タイトルは本格派推理小説好き読者へのアピ-ル度抜群ですね。ただ謎解き内容に関しては少々タイトル負けかなという気がします。メイントリックは短編作品の焼き直しですが、プロットが全く別物になってるので先に短編を読んだ読者でもなかなか気づかないと思います。ただこのプロットが結構問題で、第一の事件と第二の事件の関連性といい、事件解決の鍵を握る重要人物(登場人物リストにも載っていない)を終盤に唐突に登場させたことといい、ややアンフェアではないでしょうか。私の読んだハヤカワ文庫版の巻末解説では「いたずらっぽいはぐらかし」と弁護していますけど、個人的にはタイトルで期待が大きかった分、不満の方が強かったです。 |
No.994 | 5点 | 影は崩れた- 陳舜臣 | 2016/01/21 19:12 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) 1966年発表の本格派推理小説です。私の読んだ徳間文庫版ではアリバイ崩しの謎解きと紹介されていますが、冒頭で事件が発生した後は被害者の過去調査にかなりのページが費やされ、事件捜査はしばらく放置状態です。最後にはユニークな手掛かりによる謎解きが待っているのですがそこに至るまでにものすごく遠回りしているような感じがします。もともと派手とは縁遠い作者ですが、それにしても本書は地味に過ぎているように思います。 |
No.993 | 5点 | 建築屍材- 門前典之 | 2016/01/21 09:19 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) デビュー作の「屍の命題」(発表当時は「死の命題」)(1997年)が自費出版でのスタートだったので2001年発表の蜘蛛手啓司シリーズ第2作の本書が出世作と言えます。建築士でもある作者の本領を十全に発揮しており、建設中の建物という変わった舞台で起こった不可解な事件を描いています。建築に関わる様々な専門知識が丁寧に説明されていてそれは謎解きにも重要な役割を果たしており、膨大な知識披露が謎解きとはほとんど関係なかったヴァン・ダインの作品とは一線を画しているのは長所です。ただ読者が知識をある程度「勉強」しないと推理説明になるほどと納得しづらいし、謎自体もその知識がないとどうして謎なのかが読者に伝わりにくいのは短所とも言えそうです。勉強嫌いの私には少々敷居が高かった本格派推理小説でした(笑)。 |
No.992 | 5点 | 非常階段- 日影丈吉 | 2016/01/19 18:45 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) 1960年発表の長編第4作で、台湾を舞台にした文学性の濃い「内部の真実」(1959年)と「応家の人々」(1961年)の間に挟まれて厳しい評価を受けているようですが本書は本書ならではの良さがあります。会社の人事採用に絡む諸事情と人事担当者の殺害という社会派推理小説で扱いそうな事件を描いていますが犯人の正体を最後まで隠した本格派推理小説です。事後従犯者による死体移動と、さらに何者かによる死体消失を発生させて謎を深めているのが工夫になっています。前後に発表された作品のような幻想性はありませんがそれは弱点ではなく、読み易いのは本書の長所と個人的には思います。ただ明快な語り口であるがために犯人当てとしてはアンフェアなところが目だってしまったのも否定できないのですが(発表当時もそこは厳しく評価されたようです)。 |
No.991 | 6点 | 南紀殺人 海の密室- 長井彬 | 2016/01/18 16:28 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) 1987年発表の本格派推理小説ですがタイトルに感心できません。旅情演出はそれほどでもないし、個人的にはこれは「密室」ではないだろうと思います。風変わりな謎ではあるし、ちゃんとトリックも用意されていますがトリックの必要性があったのかはよくわかりませんでした。主人公は犯人はこの人物だと決めつけて何とか自白させようと追い回します。アマチュア探偵ゆえに粗い推理で容疑者と勝負しているのですが、これが不思議なサスペンスを生み出して結構面白く読めました。登場人物が少ないので問題の人物が犯人なのか、それとも別に真犯人がいるのかは比較的わかりやすいと思います。 |
No.990 | 4点 | 踊り子殺人事件- 嵯峨島昭 | 2016/01/18 16:05 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) 純文学作品も書いていて芥川賞まで受賞していながら官能小説家として大成功した宇能鴻一郎(1934年生まれ)が嵯峨島昭(さがしまあきら)名義で1972年に発表したミステリーデビュー作が酒島章警部(後に警視)シリーズ第1作の本書です。酒島の出番は控え目で、売れないセールスマンの久里村を主人公にした巻き込まれ型サスペンスのプロットと謎も推理もある本格派推理小説のジャンルミクックス型です。大胆な真相が用意されていますが謎解きよりも久里村の落ち目人生描写や濃厚な官能描写に力が入っていて、退廃的な雰囲気が漂っています。低俗趣味と敬遠したくなる読者も少なくないでしょうね。 |
No.989 | 6点 | ローレライの幽霊船- 高柳芳夫 | 2016/01/18 15:26 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) ミュンヘンのマリーエン広場の仕掛け時計から死体が飛び出す「ミュンヘンの宿」、ライン河で幻の観光船が目撃される「ローレライの幽霊船」など草葉宗平の活躍する中短編5作を収めて1986年に発表されたシリーズ第4短編集です。本格派推理小説の作品揃いですが、それぞれに持ち味があって多彩な印象を残します。書かれた時代と舞台ならではの作品があり、現在の日本の常識では理解しにくくなったところもあります。人間消失、自動車消失、UFO目撃とぜいたくに謎を詰め込んだ「ザルツカマーグートの尼僧院」や、霧のライン河に出没する正体不明の観光船の謎解きの「ローレライの幽霊船」はその典型ですが、個人的には外交官出身の作家ならではの個性とプラス評価したいです。この短編集でも草葉が解決に貢献できていない作品があり、本格派推理小説としてはすっきり感のない結末に好き嫌いが分かれるかもしれません。 |
No.988 | 5点 | クッキング・ママの最後の晩餐- ダイアン・デヴィッドソン | 2016/01/18 02:37 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) 2013年発表のゴルディシリーズ第17作のコージー派ミステリーですが、日本語タイトルの「クッキング・ママの最後の晩餐」は英語原題が「The Last Suppers」のシリーズ第4作「クッキング・ママの事件簿」(1994年)の方がふさわしいのではないかと思います(ちなみに本書の英語原題は「The Whole Enchilada」です)。再び書く可能性もダイアン・デヴィッドソン(1949年生まれ)は否定していませんが本書はシリーズ最終作になった模様で、ゴルディを中心にした人間ドラマに印象的な締めくくりが待っています(23章終わりのジュリアンの発言にも驚きました)。謎解きの方はゴルディは色々と疑うものの最後まで犯人を絞り込めず、またまた犯人が自滅するパターンで解決ですね。 |
No.987 | 6点 | 警官の騎士道- ルーパート・ペニー | 2016/01/18 01:58 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) 英国のルーパート・ペニー(1909-1970)は生前は素性が謎に包まれていて、1936年から1941年の短期間にビール主任警部シリーズを8作発表した後は表立った活動をしなかったため、第二次世界大戦のロンドン空襲で死亡したという説が流れたほどです。このビール主任警部シリーズはエラリー・クイーンの影響を受けて「読者への挑戦状」を全作品で採用したことで知られる本格派推理小説です。本書は1937年発表のシリーズ第3作で、密室にアリバイ崩しの謎解き、現場見取り図にタイムテーブルまで用意されており典型的なパズル・ストーリーになっています。人物描写に個性がなく、感情表出があっても散発的なものに留まっています。またkanamoriさんがご講評の中で指摘されているように、物語としての起伏がないので展開が退屈に感じられる読者も少なくないと思います。しかしトリックはなかなか印象的で、推理説明も丁寧です。本格派好きなら一読して損はないと思います。 |
No.986 | 5点 | 黒い駱駝- E・D・ビガーズ | 2016/01/18 01:43 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) 1929年発表のチャーリー・チャンシリーズ第4作の本格派推理小説です。過去に何があったのかを追求するプロットがシリーズ前作の「チャーリー・チャンの追跡」(1928年)の同工異曲といった印象を受けました。気の利いた手掛かりが用意されていますがほとんど終盤になっての登場のため、謎解きのプロセスとしては少し不満を感じました。この手掛かりがある容疑者を示すのですが、チャーリーはアリバイを理由にこれを簡単に間違いと断言します。そこから先の展開はネタバレになるのでここでは紹介しませんが、普通ならアリバイの方を1回疑ってもいいのではと思いました。映画関係者を大勢登場させたにしては非常に地味な内容で、作者も反省したのか(笑)、次のシリーズ作品は世界旅行に連続殺人を絡ませた「チャーリー・チャンの活躍」(1930年)になります。 |
No.985 | 3点 | 魔女のソナタ 伊集院大介の洞察- 栗本薫 | 2016/01/18 01:34 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) 1995年発表の伊集院大介シリーズ第9作の本格派推理小説で、藤島樹(ふじしまいつき)(女性です)が初登場します。登場人物の心理描写が謎解きの中で大きな要素を占めており、トリックや物的証拠はほとんど重視されていません。となると作品を楽しめるかはどれだけ人物に共感できるかにかかっていると思いますが、本書の場合はかなり微妙。確かに個性的とはいえるでしょうが、女性の同性愛者(或いはバイセクシャル)の乱れた関係が延々と語られる展開は読者を限定しそうです(直接的な性愛描写はありませんけど)。この作者はシリーズ第18作の「タナトス・ゲーム」(1999年)ではやおい小説愛好者を登場させたりと相当クセのある作品を書いています。 |
No.984 | 4点 | 伊勢志摩殺人綺譚- 草野唯雄 | 2016/01/17 22:12 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) 最初は「怨霊島」というタイトルで出版された、1986年発表の尾高一幸シリーズ第4作です。作者は本格的な謎解きと人知を超えた超自然の恐怖と怪奇の両立を狙っており、私の読んだ徳間文庫版でもホラー・ミステリーと紹介されていました。本格派推理小説としては手掛かりが事前に十分与えられないままに尾高による真相説明を迎えていてあまり出来栄えがいいとは思えませんが、ホラーの部分はなかなか強烈な印象を与えます。文体がドライなので抑制が効いていますが、それでも映像化したら相当凄いことになりそうな場面が目白押しです(特に後半)。私は鑑賞を遠慮したいですが。 |
No.983 | 4点 | ロンドン港の殺人- ジョセフィン・ベル | 2016/01/17 22:00 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) 1938年発表のミッチェル警部シリーズ第4作ですがウイントリンガム医師は登場しません。同年発表の「断崖は見ていた」は本格派推理小説ですが本書はスリラー小説で、伏線は用意れていても推理には活かされず場当たり的に真相が明らかにされます。最後は自暴自棄になった犯人の犯罪小説風になります。ロンドンの情景や人物描写が丁寧なところは本書の長所でありますが場面の切り替えが細かすぎで誰が主人公なのか定められず、プロットが散漫な印象を受けました。 |
No.982 | 6点 | QED 鬼の城伝説- 高田崇史 | 2016/01/17 21:42 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) 2005年発表の桑原崇シリーズ第9作の本格派推理小説です。シリーズ第6作の「QED 竹取伝説」(2003年)と同じく日本昔話に関する知識や解釈が披露されていて題材としてはわかりやすかったです。つまり私の理解能力はお伽噺や昔話のレベルまでだということなのですが。現代の謎解きも密室の生首事件(残虐描写はなく、安心して読めます)となかなか魅力的です。もっとも崇の「この事件のそもそもの原因を作った犯人は、わが国の歴史そのものじゃないですか」という説明は(作者としてもそこが1番言いたかったんでしょうけど)、飛躍が過ぎてどれだけの読者の共感を得られるかは微妙な気もしますけど。 |
No.981 | 5点 | TVレポーター殺人事件- モリー・マキタリック | 2016/01/17 10:08 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) 英国生まれの米国女性作家のモリー・マキタリック(1951年生まれ)の1990年発表のミステリーデビュー作です。何と国内の某ミステリー賞を受賞しているのですが本国よりも日本での出版が先なのでしょうか?タイトルから軽いタイプのミステリーかと思いましたが重厚とは言わないまでも地味で丁寧な本格派推理小説なので急がずじっくり読むことを勧めます。強引な取材方法が同僚からも苦々しく思われているニュースレポーターが殺される事件を扱い、最後は探偵役が容疑者を一堂に集めて真相を説明するという古典的な締め括りを迎えます。ただそこに至るまでの謎の盛り上げ方は演出不足で、これといった弱点はないけど全般的に物足りなさを感じます。前述のミステリー賞の選評を読むと人間関係や風俗の描写は誉めていますが謎解きについてはほとんど触れられていませんし(笑)。 |
No.980 | 6点 | 年寄り工場の秘密- コリン・ホルト・ソーヤー | 2016/01/17 09:44 |
---|---|---|---|
(ネタバレなしです) 1996年発表の<海の上のカムデン>シリーズ第7作で、<黄金の日々>という<海の上のカムデン>のライヴァル老人ホームが登場するためかこれまでの全作品の中でも老人ホーム描写に力が入っています。老人ホームの魅力合戦(?)は前半までで、後半はちゃんと謎解きメインのプロットになります。シリーズを読み慣れている読者には謎解き伏線があまりにも見え見えで犯人を当て易いかもしれませんが、犯罪だけでなく様々な問題もきれいに解決して平和な日常に戻すところはコージー派の本格派推理小説ならではです。 |