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[ 本格 ] 帰ってきたイモジェーヌ イモジェーヌ・マッカーサリーシリーズ |
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シャルル・エクスブライヤ | 出版月: 1968年01月 | 平均: 5.00点 | 書評数: 1件 |
早川書房 1968年01月 |
No.1 | 5点 | kanamori | 2015/06/07 17:40 |
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海軍省の情報局を定年退職となったイモジェーヌは、スコットランドの故郷の町に帰ってきた。再び死体の山を築く大騒動が起きるのかと、町の人々が戦々恐々となるなか、彼女は歴史教師の殺人事件に巻き込まれ、地元ペンバートン校へ潜入捜査に赴くことに--------。
赤毛の大女イモジェーヌを主人公とするシリーズ第3作(2作目は未訳)です。1作目と同様に彼女の生まれ故郷を舞台にしていますが、今回はスパイもののパロディではなく、なんと大学内の連続殺人に挑むフーダニット・ミステリになっています。 地元警察の巡査部長アーチボルトとタイラー巡査のコンビが、イモジェーヌに引っ掻き回されるドタバタ騒動は相変わらず面白いのですが、大学に舞台を移すまでの前段部分が長く、登場する多くの町の人々が全く本筋に無関係なのが気になりました。 謎解きミステリとしては、犯人に意外性はあるものの、動機の後出し伏線不足の感は否めません。まあ、もともとユーモアが主体で、きっちりとした本格ミステリを期待していたわけではありませんが。 |