海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト
皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止 していません。ご注意を!

[ ハードボイルド ]
季節の終り
アルバート・サムスン
マイクル・Z・リューイン 出版月: 1989年06月 平均: 7.00点 書評数: 2件

書評を見る | 採点するジャンル投票


早川書房
1989年06月

早川書房
1996年08月

No.2 7点 2019/03/11 23:51
このシリーズを読むのは久しぶりで、アルバート・サムスンってこんな感じだったかなと思ってしまいました。巻末解説で原尞が書いているとおり、特異なキャラクター設定のない私立探偵であることは確かなのですが。ジョン・ラッツのアロー・ナジャーほど特別臆病ではないにしても、かなり心配性なところもあったように思うのですが、本作では態度はあくまで穏やかではありながら断固として捜査を進めていきます。
1984年作、サムスンは過去の事件や人物を調べるのに、自分で古い新聞を読んだりせず、友人のミラー警部補や新聞記者にデータ検索を頼んでいるのには、コンピュータ時代になってきていることを感じさせられます。最後に突き止めた何十年も前に姿を消した母親の行方の真相は、意外というかなんというか…
ところで、原題 "Out of Season" は「季節外れ」の意味ですが、原題も邦題も、内容との関連が今一つピンときません。

No.1 7点 kanamori 2010/04/24 16:10
インディアナポリスの私立探偵アルバート・サムスン、シリーズ第6作。<ネオ・ハードボイルド>の代表格の一人です。
サムスンは地味な知性派の私立探偵で、物語の発端も派手さがありませんが、読み進めるうちに流れるような文体に引き込まれていき、最後はプロットの秀逸さに感心してしまいます。
シリアル・キラーを出して物語を盛り上げなくても充分面白いミステリが書けるという見本だと思います。
今作では、もう一つのシリーズの主役パウダー警部補が脇役で出ているように、二つのシリーズは世界を共有しています。


キーワードから探す
マイクル・Z・リューイン
2022年09月
父親たちにまつわる疑問
平均:6.50 / 書評数:2
2022年07月
祖父の祈り
平均:6.00 / 書評数:1
1997年10月
探偵家族
平均:6.00 / 書評数:1
1993年09月
豹の呼ぶ声
平均:5.00 / 書評数:1
1989年06月
季節の終り
平均:7.00 / 書評数:2
1988年10月
男たちの絆
平均:6.00 / 書評数:1
1987年10月
刑事の誇り
平均:5.00 / 書評数:1
1986年09月
消えた女
平均:5.50 / 書評数:4
1985年10月
沈黙のセールスマン
平均:6.50 / 書評数:2
1984年01月
夜勤刑事
平均:4.00 / 書評数:1
1980年02月
内なる敵
平均:6.00 / 書評数:1
1978年11月
死の演出者
平均:5.50 / 書評数:2
1978年06月
A型の女
平均:7.67 / 書評数:3