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[ ハードボイルド ] 殺人のH キンジー・ミルホーン |
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スー・グラフトン | 出版月: 1992年06月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
早川書房 1992年06月 |
No.1 | 6点 | 空 | 2012/06/16 19:49 |
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自動車保険詐取が疑われる事件の調査から始まって、キンジーが警察の囮捜査を手伝う破目になるという展開で、後半は彼女がその詐欺グループと行動を共にする流れになります。というわけで、最後は逮捕に至るわけではありますが、捜査小説よりもむしろ犯罪小説的な話になっています。キンジーが詐欺に加担したりするところ、なかなか楽しく読ませてくれます。
ただし最後のオチは、このストーリーの必要性に根本的な疑念を抱かせるように思えて不満でした。個人的には、ドーラン警部補に少しは活躍の場を与えてもらいたかったですね。最初にちょっと出てきたタイタス副社長の存在は、結局次回作設定のためだけだったようです。 なお、タイトルの「殺人」が重要な要素でない(起こらなくても話は成り立っていた)ところには、Hで始まる他の言葉はなかったのかなと思えました。日本語なら「保険」がそうですけど。 |