皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
[ パスティッシュ/パロディ/ユーモア ] ニッポン硬貨の謎 |
|||
---|---|---|---|
北村薫 | 出版月: 2005年06月 | 平均: 5.00点 | 書評数: 6件 |
東京創元社 2005年06月 |
東京創元社 2009年04月 |
No.6 | 5点 | ボナンザ | 2021/08/08 12:47 |
---|---|---|---|
これ、作者が本当に書きたかったのはシャム双生児とチャイナ橙の解釈だったのでは・・・。 |
No.5 | 6点 | 青い車 | 2017/01/01 18:06 |
---|---|---|---|
ロジックにあまりに飛躍が大きく、ストレートに本格推理小説として見るならば、正直あまり出来は良くありません。しかし、真の見どころはエラリー・クイーンへの愛と敬意に溢れた文体模写、そして評論のパートです。
『シャム双子の謎』は、国名シリーズの中でもお気に入りなのにあまり芳しくない評価もあって寂しく思っていたのですが、北村さんのシャム双子論にはこういう読み方ができるのか!と驚嘆させられました。書評家というのは面白い読み方をするもんです。クイーンを読みこんだ人ほど楽しめる一冊です。逆に言えば、全然知らない人からしたら面白くもなんともないのも事実なので非常に読者を選びそうです。 |
No.4 | 5点 | 505 | 2015/10/30 20:45 |
---|---|---|---|
エラリー・クイーンフリークのために贈られたパスティーシュ。
本家を未読の方にはオススメが出来ない体裁となっており、古典作品のネタバレを存分に駆使した流れ。 さらに、『競作五十円玉二十枚の謎』へのアンサーもあり、とのことでミステリファンには堪らない作品となっている。クイーンを愛する人ほど、深みにハマること間違いなしのクイーン好きへのギフトである。後期クイーン問題への言及もありながら、クイーン作品の深い考察と同時に進行する怪事件。 こういった作品が本格ミステリ大賞評論・研究部門受賞したことはおおいに納得のいくものであり、日本ミステリにとって大きな財産になる一冊である。書かれたことに意義のある作品だが、本書を読む前に〝読むべき本〟が多いという点を考慮すると、敷居の高い本だろう。それでも必読の書といっても過言ではない。 |
No.3 | 4点 | 白い風 | 2011/05/13 17:58 |
---|---|---|---|
EQ(エラリー・クイーン)ファンによる、EQファンの為の小説ですね。
私も多少はEQ作品を読んでいますが、そんなに量が多くないのでネタバレが結構あるのできつかったな。 肝心の硬貨両替事件も正直納得がいかなかったな。 でも、きっとEQファンには楽しめる本なんだろうな。 それにしても、各章の後に注釈が多かったな(笑) |
No.2 | 5点 | ロビン | 2009/09/27 11:35 |
---|---|---|---|
クイーンのパスティーシュだが、ミステリの観点からは、お世辞にも褒められる点がない。こんなの単なる妄想でしかないよね、とほとんどの読者はあきれてしまいそうな真相。五十円玉二十枚の謎も、こんな解決あるかい、とツッコミたくなるなぁ。
ただ、本作の眉唾物は、『シャム双子の謎』論でしょう。このサイトでは軒並み評価の低い『シャム』ですが、まさかこんな仕掛けが施されていたのか!と驚き。(だけど、ほとんどの読者が気づけていない時点で、それは成功していないんじゃ……) |
No.1 | 5点 | makomako | 2009/09/06 12:19 |
---|---|---|---|
エラリークイーンが好きでたまらない人にとってはきっと何より面白い小説なのでしょう。本格推理作家や評論家などの評判はとてもよい。
しかし私のように彼の小説はそこそこ読んではいるのだが登場人物の多さや分かりにくいたとえがちりばめられた話はちょっとつらいといった程度の読者にとっては、こんなおたくな話題にはとてもついていけない。 そう思いつつ読んでいたら途中で全く同じ話の繰り返しが出てきて面食らってしまい、もう途中で止めようかと思った。 何とか読み続けていくと最後のほうはそれなりに面白いところもあるのでこんな評価です。 |