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[ 短編集(分類不能) ]
水に眠る
北村薫 出版月: 1994年10月 平均: 6.00点 書評数: 8件

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文藝春秋
1994年10月

文藝春秋
1997年10月

No.8 5点 ボナンザ 2021/09/07 20:29
一人称のじんわり来る語り口と絶妙な会話の間合いが楽しめる良作ぞろい。

No.7 5点 vivi 2007/08/25 00:54
ミステリというカテゴリには入らない作品だと思うけど、
日常の隣にある、近くて遠い世界を描くファンタジーですね。
個人的には、とても好きな短編集です。

皆さんのおっしゃるように「はるか」は魅力的です。
でも「水に眠る」の感覚も好きだな・・・

No.6 8点 o3345 2005/08/19 12:21
ミステリではないですね。この作品集は”孤独”がテーマではないでしょうか。”水に眠る”のなかで、水の違いが判る相手が転勤した後で、その秘密を教えてもらい、自分でやってみる主人公。恋愛感情などを超えて(おそらく)同じ感性を持っている数少ない人が去った孤独が、主人公の肌を刺す水の感触と重なります。
個人的には”弟”が一番好きです。教養と自負、監督に対する鬱屈、仕事の為には卑屈にならざるを得ない立場、そして死んでいく弟への愛惜、それらがすべて老優の独白で示され、そしてそれらがすべて過ぎ去ったものとしてフェードアウトしていく・・これを孤独ととるか老残ととるかで、読後感はかなり違うと思いますが。

No.5 7点 北浦透 2004/10/06 23:08
『植物採集』だけなら満点。
他にも『恋愛小説』や『ものがたり』は好みである。
ホラータッチの作品は、思わずブルッとしたことを思いだすが、この短編集は北村薫の持ち味が程よく出ている。

No.4 4点 なの 2004/10/06 17:25
ミステリでなく文学です。
情景描写の美しさは流石。
しかし、それが面白いかどうかは別問題。
作品としては平凡と感じました。

No.3 5点 884 2004/02/08 21:59
 全体的に文学してて、僕には作品の意味が取れないのが多かったり。
 個人的には「はるか」あたりがよかったかも。

No.2 7点 テツロー 2002/06/04 23:02
 ミステリではないですよね。恋愛物、及び、普通小説の短編集。普通小説は、北杜夫を連想した。(北杜夫を読み込んでいる訳ではないが)
 恋愛物では「植物採集」が一番良かったかな。からっとした性格の主人公が、ラスト一行で切ない主人公になる、ここまでの持って行き方が上手いなと思う。この主人公、いいなあ(吐息・笑) 細かい話題だが、僕も高野山に行った時、「白蟻よ、安らかに眠れ」という墓碑を見たことあり、知った所が作中に出て何かうれしくなった。
 他に印象に残っているのは、「水に眠る」都会的雰囲気(バーにウイスキー、カクテル)が良い。
 「くらげ」僕らのいる世界から少し逸脱した現実、しかし、いつそうなってもおかしくないと考えさせる展開が怖い。
 「矢が三つ」北村先生、キャピキャピ(死語)女子中学生の一人称は、無理があるんじゃ…。これもまた、少し逸脱した現実で、何となく居心地悪い話。ただ、逆の立場ならどう思っただろう? 逆の立場の物語なら、女の人はどう読むだろう?
 「はるか」良いヒロインですね。店主の方が主人公だから、はるかが徹頭徹尾客観視されてるのが良かったのかもしれない。はるかちゃんの描かれていない部分に、僕の理想などが入り込んでしまうのだろう。はるかの心情というのは、果たしてどんなものだったろう? まるで、小・中学校の時の国語の授業のようだ。
 何となれば、北村氏はかつて国語教師であったのだ。

No.1 7点 2001/05/23 01:28
細やかな心理描写がうまいです。
ただ、北村薫の長編とは全然別物で、
読者が感じることによって膨らむお話が多かったです。
「ものがたり」が一番好きです。


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