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[ その他 ] 任侠梵鐘 任侠シリーズ
今野敏	出版月: 2025年01月	平均: 6.00点	書評数: 1件

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中央公論新社 2025年01月

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No.1	6点	HORNET	2025/11/24 20:52
阿岐本組組長・阿岐本雄藏のもとに兄弟分から相談がもちかけられた。暴対法の影響で、地元のお祭りからテキヤが締め出されるという。それは致し方ないことではあるが、同時にその地域のお寺が「除夜の鐘がうるさい」などの苦情を受けて困り果てているという。それも、「時代の流れ」なのか…阿岐本組代賀・日村はいつものように、阿岐本の命で動き出す― 　今回は、阿岐本組の面々が潜入捜査(?)に入るような事態にはならず、あくまで相談事を受けながら ことの背後にある実情を探り出すという体。愛分からず軽妙な文体とテンポで、サクサク読めるし、普通に面白い。 　「古き良き時代」という懐古主義で昔の風潮を懐かしがるようで、人として、社会として大事なことが描かれているような気がする。それを深刻にならず軽妙なタッチで描く著者の懐の深さ、力量はさすがである。 　エンタメとして楽しみつつ、「そうだよな…」と頷きたくなる、著者らしい、本シリーズらしい、安定した面白さ。