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[ 本格/新本格 ]
伯爵と三つの棺
潮谷験 出版月: 2024年07月 平均: 7.00点 書評数: 3件

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講談社
2024年07月

No.3 6点 文生 2024/12/28 13:26
フランス革命の余波を受けて激動の時代を迎えたヨーロッパ。その小国で起きた殺人事件を歴史的背景を交えて描いた作品です。特殊設定ミステリー専門の作家というイメージが強かった著者にしては王道的な作品であり、歴史ミステリーとしてかなり読み応えがありました。18世紀末の探偵の描写も興味深く、完成度の高い良作といえます。ただ、肝心の事件やトリックが古典的というか大時代的すぎて個人的にはちょっと好みと合わず。

No.2 8点 虫暮部 2024/12/27 11:12
 題名は “伯爵(count)よ、棺を数えよ(count)” と言う洒落?
 時代ものなのに、犯人も探偵役も現代のミステリ読者みたい。しかし論理を積み上げて行けば、ミステリ小説誕生以前でもミステリ的思考には辿り着く筈だから、これでいいのだと言うことにしよう。
 犯人がこのまま三択では論理的であっても地味だなぁ、と思ったら更に深み、それも “逆転” ではなく同じ方向へもう一歩二歩踏み込む展開がグレイト。
 あの一節は、気付いたけど物語の流れに紛れて忘れ去っていた(笑)。ACへのオマージュですね。

No.1 7点 メルカトル 2024/10/13 22:21
フランス革命が起き、封建制度が崩壊するヨーロッパの小国で、元・吟遊詩人が射殺された。
容疑者は「四つ首城」の改修をまかされていた三兄弟。五人の関係者が襲撃者を目撃したが、犯人を特定することはできなかった。三兄弟は容姿が似通っている三つ子だったからだ。
DNA鑑定も指紋鑑定も存在しない時代に、探偵は、純粋な論理のみで犯人を特定することができるのか?
Amazon内容紹介より。

読み始めて10分くらいで、これは私の苦手なタイプの作品ではないかと、お世辞にも読み易いとは言えない文章を読みながら思いました。
面白味のない文体に、一向に盛り上がらないストーリーに嫌気が差した辺りで事件は起こります。ここでやや盛り返し、あるシーンではなるほどこれは面白いとなりました。しかし、この殺人事件はあっけない形で解決を見ます。

まだかなり残りページ数があるのに、新たな事件が起こるのか?と思いましたが、そうではありませんでした。それよりももっと衝撃の展開が待っていました。
最初は読むんじゃなかったかとも思いましたが、最後まで読んでやっとそれまでの鬱憤が全て晴れました。なかなかやりますな、単純な事件と思わせておいて、最後で全部引っ繰り返す離れ業には少なからずカタルシスを得られました。


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潮谷験
2024年07月
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